IELTSリーディング対策 ~7.0を獲得するための7つの戦闘力~

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IELTSはさっさと卒業して光をつかめ!
藤本です。

IELTSのオーバーオールのスコアで6.0や6.5を目指す場合、Reading(リーディング)で7.0取れるかは1つの目安になる線ですね。

リーディングで7.0が確保できると、オーバーオールのスコアが非常にまとめやすくなります。

またリーディングで7.0をコンスタントに獲得できる方と、そうでない方は、読解の精度に大きな違いがあったりもします。

そこで、今日はリーディングで7.0を取るために必要となる7つの力について書いてみたいと思います。

 

第1の戦闘力.単語力

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単語力に自信はありますか?

英語の一番の基礎が単語です。
もし全ての単語が分からなければ、文章は読めなくて当然ですね。

IELTSでも単語が分からないだけで、文意が分からず、設問に答えられないということはよくあります。
もし単語が分からなくて答えられなかったとしたら、それはどうしようもないものです。

単語は覚えるしかありません。
その作業は大変ですが、逃げることは出来ません。

しかしその気になれば1か月で単語帳一冊制覇することも可能です。
その方法もあります。

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第2の戦闘力.構文把握力

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文章を見たときに瞬時に構文が理解できる力です。

単語はすべて分かっているのに、文章の意味が全く理解できないことありませんか?
あるいは構文が理解できず、2回、3回と文章を読み直していませんか?

この力が7.0越えのキーとなる力です。

私の講座の中でも、センテンスが上手く訳せなくて正解を導けない人でも、私が和訳をした後は、ほぼ100%正解を導けます。

つまり、仮に本文の全センテンスが完全に分かっていれば変にテクニックなんか使わなくっても満点近く取れるということです。

まず基礎的なところとして、主語、述語、目的語といった文章の骨格を見抜く力が求められます。

また応用編としては、関係代名詞、分詞構文や付帯状況のwithなど、少し変わった構文も即座に見抜けると、文章の理解は非常に早くなります。

 

構文把握力はこちらでも記事にしています。

IELTSリーディングをスキャニング無しで7.0取るコツと対策
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あと苦手な人が多い構文パターンもまとめています。

「分からない・・・」リーディングで苦手とする人が多い構文5パターン
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第3の戦闘力.パラグラフリーディング力

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各センテンスは理解できるけど、読み終わったときに全体として何が言いたかったのか、その内容が頭に残っていない、ということはありませんか?

7.0以上目指すには、脳を100%センテンスの解釈に集中する読み方(ミクロ読み)と、文章全体で何を言おうとしているのかを掴もうとする読み方(マクロ読み)が両方使えるようになる必要があります。

特にマクロ読みのスキルは重要です。

文章を読んでいるときに、次にどんな文章が書かれているかを予測することは出来ますか?
パラグラフを一度読んだだけで、そのパラグラフに書かれている内容を要約できますか?

本当にこんなことが出来るのか?

ミクロ読みしかしたことない人にとっては考えられないことかもしれませんが、これらはパラグラフリーディング力を鍛えていけばある程度可能になります。

各パラグラフには、トピックセンテンスという中心になるセンテンスがあります。
原則、残りのセンテンスは、そのトピックセンテンスをサポート(論証)するために存在しています。

その論証の方法は、理由を述べたり、程度を述べたり、例を挙げたり、引用を使ったりです。

従ってトピックセンテンスが見抜ければ、パラグラフ全体でどういうことを言いたいのかが理解できるし、論証パターンというものが感覚的に理解できれば、残りのセンテンスがどんなことを書いているかが、およそ予想できるようになります。

これが出来ると、「読み終わったときに何が言いたかったのか分からない」という状態は解消されます。

 

もう少し詳しく知りたければこちらからどうぞ。

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第4の戦闘力.本文を最も効率的な順番で読む戦略

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IELTSリーディングで時間は足りていますか?

多くの人にとってIELTSリーディングの最大の敵は時間制限になります。
時間さえあれば7.0を叩き出すことは可能という人も多いと思います。

このためにスキミングやスキャニングというテクニックが紹介されることがあります。

スキミングは文章の一部だけ(各パラグラフの最初の一文など)を読んで内容を推測しようとするテクニック、スキャニングは答えが出て良そうな箇所を単語を頼りに探していくという手法です。

これらは、リーディング7.0以上の力を持った人であれば可能だと思います。

しかし、まだ7.0の力がない人が手を出すのは逆効果になります。

文章を全部読まないで答えを出そうとするのは正解する確率を著しく下げます。

なぜなら、IELTSの設問の根拠になる箇所は、各パラグラフの最初の一文以外にある確率の方が大きいし、設問で使われた単語がパラフレーズ(同じ意味で違う単語を使うこと)されている可能性が高いからです。

非常に危険性が大きいです。

ではどうするか?

それは2度読みを無くすことです。

IELTSの問題を解くときに、目の動きを追っていけば、いかに大量に2度読みをしているかが理解できます。

これを無くすだけで回答時間は大いに短縮できます。

そのためにはどうすべきか?

ポイントは、本文を一度読み終わったらすべての設問が解き終わっている状態を作ることです。

IELTSの設問の根拠となる箇所は、一定のルールに従った順番になります。

例えばTrue/False/Not Given問題であれば、設問番号の若い順に、本文に関連情報が出てきます。

このルールに従って、必要な設問に先に目を通してから、その情報を探すように本文を読んでいきます。

設問ごとに行ったり来たりする時間を極小まで抑えるということです。

 

もう少し具体的にはこちらからどうぞ。

IELTSリーディングでは本文と設問をどういう順番で読むのか
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第5の戦闘力.設問関連情報のサーチ力

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IELTSリーディングの設問は必ず根拠が本文にあります。

なので、設問を読んで、その設問に答えるための関連情報を探しながら本文を読んでいきます。

このとき、設問文に使われている「同じ単語」を探しに行ってませんか?

第4の戦闘力で書いた通り、同じ単語をスキャニングで探すクセがあると7.0は越えません。

多くの設問では設問文の単語は、本文の単語をパラフレーズして使っているからです。

なので、「同じ単語」を探すクセがあるのであれば、すぐにそれを捨てて「同じ意味」で「別の単語」を探すようなクセをつけていきます。

表面的な単語探しで7.0を超えるほどIELTSリーディングの問題は甘くは出来ていません。

 

探している情報を忘れてしまう場合はこちらをどうぞ。

IELTSリーディングで探している情報を忘れてしまう場合の工夫
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第6の戦闘力.IELTSの質問における回答力

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各質問タイプごとに、回答プロセスや引っ掛けのパターンが身についていますか?

IELTSリーディングにはいくつか独特の質問があります。

例えば、True/False/Not Given問題です。

設問文が本文に対して、TrueなのかFalseなのかNot Givenなのかを答えさせる問題なのですが、この3つの区分が曖昧だと解けません。

問題集を解いていて答えはNot Givenになっているけど、なぜFalseでないのか、と疑問に思ったことはありませんか?

この区分を明快にします。

ヒントは「Not Given」を「与えられていない」と訳さないことです。

「与えられていない」と訳すと、FalseとNot Givenでどちらにも属するという領域が出てきてしまいます。

例えば、直接的な情報は「与えられていない」けれども、間接的には「間違っている」と判断できる場面です。

この場合、Not GivenなのかFalseなのかが判断できません。

なので、「Not Given」は「与えられていない」と訳すのではなく、「TrueでもFalseとも言い切れない状態」だと定義します。

こうすると、両者が重複する領域がなくなってすっきりしますね。

このように、それぞれの設問で、どういう思考プロセスで解くかを自分の中で100%確信が持てる状態に仕上げていきます。

 

True/False/Not Given問題についてはこちらの記事もどうぞ。

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パラグラフタイトル問題についてはこちらからどうぞ。

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空欄補充問題のポイントはこちらかどうぞ。

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選択肢問題のポイントはこちらからどうぞ。

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第7の戦闘力.タイムマネジメント力

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アカデミックモジュールの場合、IELTSリーディングで7.0取るには、40問中30問を正解する必要があります。

逆に言うと10問は落としても良いわけです。

「タイムマネジメント」というとつい「時間内にすべてを終わらせる」という前提で考えてしまいがちですが、そうではありません。

タイムマネジメント力とは、時間内に30問の正解をどう確保するか、と考えると良いでしょう。

なので前提として時間内にすべてを読む力が必要ではありません。

最も正解数が増えるように、時間を分配することです。

その意味では、「どう読み終わるか」よりも、むしろ「各設問が時間内に読み切れないときにどうするか」という方が大事です。

お勧めするのがアカデミックの場合、3問ありますが、1問あたり20分で強制終了するということです。

これは3問目に20分を確保するという意味があります。

残り1問に15分しか使えないとなるととたんに本文をしっかり読むという姿勢が失われます。

そして単語だけを読み取るような薄い読み方になってしまい、正解率はガタ落ちになります。

それよりは、最初の1,2問目は時間が無かった最後の1-2問は残しても良いから、3問目に20分使って、10問の正解を確保するという方が圧倒的に有利です。

 

タイムマネジメントはこちらでも解説しています。

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まとめ

ということで、IELTSリーディングで7.0獲得するための7つの戦闘力について書いてみました。

第1の戦闘力.単語力
第2の戦闘力.構文把握力
第3の戦闘力.パラグラフリーディング力
第4の戦闘力.本文を最も効率的な順番で読む戦略
第5の戦闘力.設問関連情報のサーチ力
第6の戦闘力.IELTSの質問における回答力
第7の戦闘力.タイムマネジメント力

これらの力をつけてIELTS受験するとリーディング7.0は十分確保可能です。

是非1つずつ身につけていって下さい。

他のセクションも含めたIELTS対策は、こちらで勉強してみて下さい。

 

リスニング対策も必要ですか?

ではこちらからどうぞ。

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今日のスライド(PDFでダウンロードできます)
(PDFはこちらから右クリックでダウンロードできます)
IELTSリーディング対策 ~7.0を獲得するための7つの戦闘力~

 

Have a good day!