こんにちは。藤本です。
ここのところエンジェルス大谷選手が作った目標設定シートをマネして、IELTS6.5を目指すための72の実施項目を書いています。
第1回からご覧になりたい方はこちらからどうぞ。
コアの8項目↓
今回は、コア8項目のうち、4つ目の項目
スピーキング6.0獲得
をさらに細かい8つのサブ項目に分解してみたいと思います。
目次
スピーキング6.0獲得のための8つのサブ項目
IELTSのスピーキングセクションでスコアを獲るための8項目は以下の通りです。
では順に見ていきましょう。
サブ項目4-1 ネタとスクリプトの準備
スピーキングは対策の仕方がよくわからないと言われますが、大事なのは、同じ質問が同じ時期にはよく出題されるというIELTSの試験特性です。
このため、IELTSのスピーキングにおいては、出題されたことのある質問に対して、どんなことをしゃべるか準備しておくことがとても有利になります。
本番で出題されてから言うことを考えながらしゃべるよりも、事前に準備しておいた方が数倍スムーズにしゃべることができますね。
準備は何段階かありますが、まず最初にしたいのは、想定される質問に対して、何をしゃべるのか、というネタを決めておくことです。
例えば「尊敬する人」というお題だったときに、誰のことをしゃべるのかを決めておくだけでも、ゼロから考えるより数秒早く反応できます。
それらがある程度準備できたら次に準備すべきは、実際にしゃべる英文(スクリプト)を準備することです。
ネタを準備しただけだと、実際には単語が出てこなかったり、言い回しがうまく言えなかったりします。
それを実際の英文まで準備しておくことで本番でもスムーズに表現が出るようにします。
サブ項目4-2 決まった言い回しの暗記
頭で英作文をしながら、それを口に出そうと思っても、よどみなくスピード感をもってしゃべることができません。
ここで大事なのが、スピーキングとは決まった表現を組み合わせてしゃべるという考え方です。
そう、その場で考えて文章を作るのではなく、ある程度まとまったかたまりの表現をいくつか覚えておいて、それを組み合わせることだけ考えるのです。
かたまり部分は考えなくても口から出てくるようにしておきます。
この覚えているかたまり部分のストックが増えていけば、本番でも頭で考えなくても出てくる表現が増えます。
そのために、よく使う決まった表現や構文を暗記していくことが大事になります。
サブ項目4-3 正確な発音
IELTSではアクセントはなまりがあってもよいですが、単語の発音は正確にする必要があります。
6.0を狙うのであれば、ネイティブなみの発音が必要というわけではなく、とりあえず相手が聞き取れる程度であれば十分です。
とはいえ、日本語のように母音をはっきりと発音するような英語をしゃべるとネイティブにとっては聞きとれない可能性があるので、ある程度英語っぽい発音が求められます。
例えば、importantを「インポータント」としゃべるのではなく「インポーラン」ぐらいの感じで発音するイメージです。
あとは日本人の苦手なLとRの違いとか、thの発音とか、一度ネイティブに矯正してもらうのも手です。
サブ項目4-4 語彙力の向上
スピーキングで言いたいことが言えるためには、ベースとしてある程度の単語力が必要です。
そのため、日本語から英語が思い浮かぶように、英単語を覚えていく必要があります。
特に日本語は思い浮かぶけど、それを英語にすると何と表現して良いのかが思い浮かばないような、そんな種類の単語をたくさん覚えていきます。
さらに言うと、スピーキングのような口語表現と、ライティングのような文語表現は、単語の使い方が異なることがあります。
スピーキングで必要以上に文語表現を使うと、固すぎるイメージになります。
例えば、hence(それゆえ)という単語はとても文語的で、口語で使うとちょっと滑稽な感じです。
ということで、スピーキングで使っても違和感のない、自然な語彙を増やしていくことが必要になります。
サブ項目4-5 英語の回路を作る
スピーキングのときにとっさに英文が出てこない、というのはよくあるシーンだと思います。
この理由の1つは、普段から日本語を使っていると、脳と口の筋肉が日本語用になっているというものです。
逆に、脳と口の筋肉を英語にすると英語が出やすくなる傾向があります。
では、この脳と口の筋肉を英語バージョンにしていくにはどうすればよいのか?
最も手っ取り早い方法が、英語を口に出して実際にしゃべることです。
これは4-1で準備したスクリプトや、4-2の決まり表現を、ただセリフのように繰り返してしゃべるだけでも効果があります。
ただし、一定の期間が必要です。
私の感覚では1週間ぐらいでしょうか。
1週間ぐらい英語をしゃべり続けると、神経回路が出来上がるように脳と口の筋肉に英語の回路ができます。
これができると、本番でもとっさの英語が出やすくなります。
サブ項目4-6 ボディランゲージ
IELTSのスピーキングは、コミュニケーションの試験なので、試験官にこちらが言いたいことが伝わることがまず大事です。
そして、伝えたいことを伝える手段は、口から出る英語だけではありません。
ボディランゲージだったり、顔の表情からも、伝えたいことを伝えることはできます。
私たちが電話の声だけよりも、直接会ってしゃべったほうが内容が伝わりやすいのと同様です。
そこで、無表情で手も何も動かさないでしゃべるのではなく、表情や手を動かして伝えることも身につけておきます。
驚くほど、伝えたい内容の伝達率が変わってきます。
サブ項目4-7 切り返しの表現暗記
試験は答えた内容だけでなく、ちょっとした一言が試験官への印象を変えることがあります。
例えば最初の挨拶、質問が聞き取れなかった時の聞き返し、答えが浮かばないときの一言など。
そういった切り替えしの言葉をいくつかのバリエーションで覚えておきます。
これらは試験の本丸ではないかもしれませんが、自然な一言が言えると、試験官の印象が良くなり、以降も「できる人」という印象で話を聞いてくれます。
サブ項目4-8 メンタルブロックの解除
スピーキングは、「間違ってはいけない」というメンタルがあると、どうしてもスムーズにしゃべれなくなります。
でも、ある条件で、この「間違ってはいけない」というメンタルを外すと、普段しゃべれない人でも結構べらべらしゃべれるようになります。
いかにこの「間違ってはいけない」というメンタルがスピーキングの邪魔をしているか、ということですね。
私の経験上、このメンタルを外せたケースが2パターンほどあります。
1つは、言うべきことを伝えなければものすごい損害になったり、自分が不利になるようなシーンで、必死になったときです。
私の場合は、海外でスリにあったときに、気づいたら地元の警察に向かってすごくしゃべっていました。
もう1つは、お酒を飲んだときです。
このときも自分でもびっくりするぐらいスムーズに英語が口から出てきました。
こういった状況をIELTSの試験本番で人為的に作ることは難しいです。
が、普段の練習のときなど、なるべくリラックスしたり、失敗してもよい状況を作って「間違ってはいけない」というメンタルブロックを解除する経験をしておくと、自分でも思った以上にしゃべれる自分を発見して、自信につながります。
最後に
今回は、8つのコア項目の4つ目、「スピーキング6.0獲得」を8つのサブ項目に分解してみました。(クリックすると拡大します)
これで4セクション別の実施項目のお話は終わりました。
次回からはソフトスキルの項目についてさらに細かくサブ項目を見ていきたいと思います。