リスニング選択肢問題で安定したスコアを出すには?

こんにちは。藤本です。

以下のご質問を頂きました。

リスニングの選択問題についてですが、質問の先読み、間に合わなかったらナレーションに集中して後から解答するというスタイルを確立しようとトレーニングしていますが、なかなか安定した成果が出せません。

長く読み上げられるナレーションをほとんど理解できるようになるまで、リスニング力を上げるしかないのでしょうか?

選択肢問題で安定したスコアを出すトレーニングということですね。

本日は、このことについてお答えしてみます。

 

リスニング選択肢問題の戦略

リスニング選択肢問題には大きく4つの戦略があります。

ここから整理してみましょう。

①問題先読みの貯金づくり
②短時間での選択肢理解
③先読み出来なかったときの対処
④選択肢の効果的な選び方

の4つです。

順に見ていきますね。

 

戦略① 問題先読みの貯金づくり

まずリスニングの時間には、問題を先読みする時間が与えられます。

最初の1-5問目の音源が流れる前に、1-5問目の設問を読む時間が20-30秒ほど、

次の6-10問目の音源が流れる前に、6-10問目の設問を読む時間が20-30秒ほど、

といった具合ですね。

 

で、この時間にバカ正直に、言われた問題の設問だけを読む必要はありません。

どんどんその先を読んでも良いわけです。

つまり

最初の1-5問目の設問を読む時間に、1-7問目までを先読み、

次の6-10問目の設問を読む時間に、8-13問目までを先読み、

といった感じで、どんどん問題先読みの貯金を作っていきます。

 

選択肢問題はどうしても設問を読むのに時間がかかります。

なので、与えられた時間内だけでは、全部の設問に目を通せる可能性は低いです。

選択肢問題が出てくるのが、20-30問目が多いので、そこまでは頑張って貯金を作っておく、ということです。

そうすることで、少しでも設問文を先読みできる可能性を高めておきましょう。

 

戦略② 短時間での選択肢理解

選択肢問題にたどり着いたら、その設問を先読みしていきます。

が、ここですべての設問文、すべての選択肢を読むと、時間が足りなくなることが多いと思います。

そこで意識としては、選択肢は、そのポイントだけ着目をして読むようにします。

 

例えばIELTS13のTest1のリスニングの21問目は以下のようになっています。

Why is Jack interested in investigating seed germination?

A  He may do a module on a related topic later on.
B  He wants to have a career in plant science.
C  He is thinking of choosing this topic for his dissertation.

ここで着目したいのが、まず設問文で「Why」を聞いているということです。

つまり、この選択肢で選ばせたいのは、Jackが興味を持つ「理由」ということになります。

なので、各選択肢を見るときは、その「理由」に当たる表現に着目します。

 

Aの選択肢の中で理由になっているのが「do a module」という部分ですね。これがAの選択肢で一番言いたいことです。

Bの選択肢の中で理由になっているのが「have a career」です。これがBの選択肢の中で一番言いたいことです。

Cの選択肢の中で理由になっているのが「dissertation」です。これがCの選択肢の中で一番言いたいことです。

 

極端な話、「do a module」「have a career」「dissertation」というキーワードを探すことができれば、選択肢の残りを読む必要はなくなります。

設問文で何を聞かれているかをしっかりと把握して、その答えに当たる部分だけに着目して選択肢を読んでいく、ということです。

そして、それぞれのポイントとなるキーワードを鉛筆で丸で囲って目立つようにしておいて、次の設問に移ります。

 

戦略③ 先読み出来なかったときの対処

①②の戦略を実行することで、問題先読みは最大限進められます。

しかし、それでも問題を最後まで読み切れないことはあるでしょう。

その場合の対処は最初から決めておきます。

 

一番やってはならないのは、すでに音源がスタートしているのに、設問を読み続けて、「読みながら聞く」という状態にすることです。

これは実際にやってみてもらえれば分かりますが、どちらかにしか集中できません。

どちらも集中できない、ということもあり得ます。

 

本を読んでいるときに、誰かから話しかけられたとしましょう。

そのときに、その本から目を離さずに話を聞いても、後から

「で、何だったっけ?」

となります。

母国語である日本語でだって、読みながら聞く、というのは大変難しいのです。

まして、英語を読みながら聞くというのは、不可能なことだと考えてください。

 

もし与えられた時間で問題先読みが完了しなかった場合は、読むことは諦めます。

そして聞くことに集中します。

音源は1回しか流れませんから、聞くことに集中すべきです。

 

「読みながら聞く」は不可能なのですが、「聞きながら書く」は可能です。

なので、聞きながら、聞き取れた単語だけでも頑張ってメモしていってください。

あとからそのメモを頼りに設問を解いていきます。

もちろん問題先読み出来た場合に比べて精度は落ちると思いますが、それでも正解にたどり着けることはあります。

問題先読みが出来なかったときは、この方法に賭けましょう。

 

戦略④ 選択肢の効果的な選び方

IELTSのリスニングの1つの特徴として、パラフレーズ(言い換え表現)が多いことが挙げられます。

 

例えばIELTS13のTest1のリスニングの23問目は以下のような選択肢になっています。

What do they decide to check with their tutor?

A  whether their aim is appropriate
B  whether anyone else has chosen this topic
C  whether the assignment contribute to their final grade

②の戦略で行くと、Whatと聞かれているので、各選択肢で「何」をチェックするかに答えている表現に着目していきます。

Aの選択肢で着目するのは「aim」です。

Bの選択肢で着目するのは「anyone else」です。

Cの選択肢で着目するのは「final grade」です。

 

ここまではいいですね?

そして、それぞれの表現に注目して、音源を聞いていくわけです。

 

すると、スクリプトの中で、「aim」という単語と「final」という単語は出てきます。

そして「anyone else」という単語は出てきません。

だからAかCを選んでしまいがちです。

しかし、、、

 

正解はBなのです。

 

これがIELTSリスニングの選択肢問題で高確率で起こってしまう引っ掛けです。

 

実はスクリプトの中では、「aim」や「final」はチェックしなくても良いものとして説明されています。

そしてチェックすべきものとして、

we need to be sure we’re the only ones doing it.

という表現が出てきます。

「anyone else」という表現の代わりに「only ones」という表現を使っているのです。

これが、IELTSの大好物「パラフレーズ&引っ掛け」です(笑)

 

つまり、はっきり聞き取れた単語が入っている選択肢は、実はよく聞いてみると違う意味で使っていることが多く、正解の選択肢に入っているキーワードは、別の表現で言い換えられていることが多い、ということです。

きっちり聞き取れた場合は良いですが、そうでない場合は、はっきり聞き取れた単語が入っている選択肢はむしろ怪しい、と考えた方が良いのです。

 

トレーニング方法について

4つの戦略を知っておくだけでも、選択肢問題はかなり正解率を高めることができます。

では、普段どのようにトレーニングをすると良いか、まとめておきたいと思います。

 

トレーニング① そもそものリスニング力を磨く

4つの戦略はテクニック的なお話をしましたが、そもそもこれはリスニングの能力を測る試験なので、リスニングの力を高めるのが一番効果的です。

リスニング力の磨き方については、過去何度も記事を書いていますが、シャドーイングがお勧めです。

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ただし、シャドーイングはそのやり方が超重要です。

やり方を間違えるとあまり効果が出ないのです。

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時間はかかりますが、正しい方法で、コツコツとリスニングの力は伸ばしていきましょう。

 

トレーニング② 読解力を磨く

問題の先読み、選択肢の中でキーワードを探す、などの戦略も、読解力があってこそ実施することができます。

特に選択肢問題では、短い時間で短い文章を一発で読むことが求められるので、二度読みしないで構文を一度で取れる力が求められます。

 

構文は、自分の中ですでに完全に理解できている構文パターンを見たときは一度で理解できますが、そうでないパターンの構文が来たときに、一度で理解できなくなります。

そのためには様々な形の構文を頭に入れておくことが有効です。

IELTSリーディングで必要な文法の勉強とは
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構文は一度まとめて時間を取って、自分の中で構文パターンを作り上げておくことがお勧めです。

 

トレーニング③ 実践練習をする

①リスニング力、②読解力の基礎力をつけた上で、過去問を使って実践練習をしていきます。

このときに4つの戦略をそれぞれ意識して練習をしていくと良いでしょう。

 

戦略①問題先読み
戦略②選択肢の読解
戦略③先読み出来なかったときの対処

この3つを実践するためには、実際に本番と同じ時間を使って実施していく必要があります。

本番と同じ環境を整えて、集中して実施していきましょう。

 

戦略④選択肢の表現とスクリプトの表現

については、じっくり時間を取って研究していきます。

スクリプトではどのキーワードがどのように使われているのか
不正解の選択肢は、どのように引っ掛けさせようとしているのか
正解の選択肢は、スクリプトではどのようにパラフレーズされているのか

これらを過去問を使って研究していきましょう。

ある程度数をこなしていけば、IELTSのクセというか、出題者の狙いのようなものも見えてくるはずです。

 

 

ということで、リスニング選択肢問題で安定したスコアを出すためのポイントをまとめてみました。

ご参考になれば幸いです。