ライティングで論理的な文章を書くには?

こんにちは。藤本です。

こんなご質問を頂きました。

Writingについてですが、出されたトピックについてなかなかアイデアが出て来ない、論理的に文章が組み立てられず、どうしたら改善出来るのかが分かりません。

基礎的な文法力はついてきたし、これからもつけていくために、自分で努力することができると思いますが、アイデアや論理的な文章を書くとなると、自分一人では、とても難しく感じてしまいます。

大きく2つ。

「ライティングでアイデアを素早く出す方法」と「論理的な文章を書く方法」ですね。

では、本日は、このご質問についてお答えしてみたいと思います。

 

ライティングでアイデアを素早く出す方法

ライティングTask2では、お題だけ与えられて、書くアイデアは受験者に任せられています。

つまり、アイデアは自分で出さなければならない訳ですね。

 

例えば、

「コンピュータが発達したことで紙の新聞は不要になる」
この意見に賛成か、反対か

というお題だったときに、

賛成の立場で言うならば、

・コンピュータの方が新聞よりも安く情報を配布できる
・コンピュータの方が新聞より情報流通が早い
・コンピュータの方が様々な媒体の情報を簡単に比較して閲覧できる
・コンピュータの方が分からない用語を調べながら理解することができる

といったアイデアを、

反対の立場で言うならば、

・コンピュータが高くて買えない人がいる
・紙の新聞の方が持ち歩きや書き込み・切り抜きに便利である
・コンピュータを使えない人がいる
・コンピュータのニュースだと興味あるものだけを読む傾向がある

といったアイデアをそれぞれ使って論じていきます。

 

ちなみに今、私はそれぞれ4つずつのアイデアを書きましたが、4つのアイデアを思いつくのに要した時間は賛成・反対とも1分以内です。

このように自分のポジションをサポートするアイデアが秒単位で出てくると、時間のうえでも非常に有利です。

 

なぜ私が上記のようなアイデアを即座に出せたのか?

実は2つ秘密があります。

 

1つ目は言ってしまえば、何だそんなことか、という内容です。

それは、私がこのお題について、以前一度考えたことがあった、ということです。

何だって感じですか?(笑)

 

でも、これって重要です。

ライティングで出題されそうなお題については、一通りアイデアを考えておくと、ストックが出来て、アイデアが浮かびやすくなる、ということです。

重要ですよね?

 

IELTSのライティングのテーマって無尽蔵にあるわけではありません。

だから、過去問やインターネット上に転がっている設問を見て、どんどんアイデアを考えることをやっていくんです。

 

私の経験上、50問ぐらいアイデアを出す練習をしていくと、かなりのアイデアがストックされて、未知の問題を見たときもアイデアが出やすくなります。

是非お試しください。

 

もう1つの秘密です。

それは、ライティングでアイデア出しに困ったときに使える汎用的な切り口をいくつか持っているということです。

 

ここでは4つだけ紹介しましょう。

①コストの切り口
②時間・利便性の切り口
③安全・リスクの切り口
④成長の切り口

 

実は、先ほどの4つのアイデアも、この切り口に沿って出したものです。

・コンピュータの方が新聞よりも安く情報を配布できる(⇒コストの切り口)
・コンピュータの方が新聞より情報流通が早い(⇒時間・利便性の切り口)
・コンピュータの方が様々な媒体の情報を簡単に比較して閲覧できる(⇒安全・リスクの切り口)
・コンピュータの方が分からない用語を調べながら理解することができる(⇒成長の切り口)

・コンピュータが高くて買えない人がいる(⇒コストの切り口)
・紙の新聞の方が持ち歩きや書き込み・切り抜きに便利である(⇒時間・利便性の切り口)
・コンピュータを使えない人がいる(⇒安全・リスクの切り口)
・コンピュータのニュースだと興味あるものだけを読む傾向がある(⇒成長の切り口)

ね?

汎用的な切り口を持っておく強みが伝わりますかね?

 

この新聞の問題、一度考えたことがあるとはいえ、さすがに私だって、8つのアイデアを全部丸々覚えているわけではありません。

ただこの4つの切り口は覚えているので、4つの切り口に沿って考えると、自然にアイデアが出てくる、という仕組みです。

 

ライティング対策講座の方では、こういった切り口を複数準備して、受講者には頭に入れてもらっているのですが、もちろん自分でそういう切り口を作り出すことも可能です。

参考書とか、ネットにある解答例をたくさん集めてきて、それぞれの解答例でどのような切り口を使っているかを分析していくと良いです。

その中でよく使われている切り口というものを、自分なりに体系化して覚えてしまえばよいのです。

 

論理的な文章を書く方法

論理的というのはどういう文章を言うのでしょう?

色々な定義の仕方があると思いますが、IELTSのライティングの場合、私は主に以下のポイントだと思います。

①一貫している
②結論から先に書いている
③主張の前提となる内容が明確に読者に示されていて論理が飛躍していない

 

まず「①一貫している」ですが、これはロジックの始まりと終わりで矛盾や違いがない、ということです。

例えば、

・コンピュータの方が新聞よりも安く情報を配布できる

と書き始めておきながら、

・コンピュータの価格は下がっている

みたいな展開をするケースです。

 

最初の話が、「情報を配布できる」という話をしているわけなので、コンピュータの価格の話は関係ないですね。

あくまで情報を配布するコストが、新聞のように印刷するよりも、コンピュータの電子コンテンツの方が安く済む、という話をすべきですね。

これが一貫性がない例です。

 

次に「②結論から先に書いている」はよく英文で言われる話ですが、これが出来ていないケースもよく見られます。

例えば

・昨今、人々の間でコンピュータが一般的になっている

という書き出しから始まって

⇒ところで、新聞は印刷が必要なので、ニュースが伝わるのが翌日になる

⇒それに比べて、コンピュータはほぼ事件が起こると同時に情報が伝わる

⇒よって、コンピュータの方が新聞よりも情報流通が早い

みたいな展開です。

これって、

「AだったらBで、BだったらCである、よってAだったらCである」

的な展開ですね。

日本語なら問題ないのですが、英語の場合は

「AだったらCである。なぜならAだったらBで、BだったらCだからだ。」

と展開することが求められます。

上の例で言うなら、まずは

・コンピュータの方が新聞よりも情報流通が早い

と結論を述べて、

⇒なぜなら~

というようにつなげていきます。

 

最後に「③主張の前提となる内容が明確に読者に示されている」ですが、この前提条件が書かれていないシーンもよく見られます。

例えば

・コンピュータの方が分からない用語を調べながら理解することができる

このアイデアですが、普段インターネットでニュースを読んでいる人には分かると思いますが、そうでない人にはちょっと伝わりにくいです。

特に「分からない用語を調べながら」という部分が、「ん?」となる人もいると思います。

これはイメージとしては、インターネットのニュースを読んでいて、分からない用語が出てきたら、すぐにその用語で検索して、ウィキペディアを見て、意味を理解しながら読むことができる、ということを言いたいのです。

紙の新聞にはこの便利な機能がないので、コンピュータならではの良さというわけです。

これが、上記の文章に書かれていない前提条件、というものです。

 

しかし、分かる人にだけ分かる、という表現は本来はあまり良いものではありません。

イメージとしては、相手が小学生ぐらいの子供でも分かるように書いてあげる必要があります。

この場合、丁寧に書くならば

・コンピュータを使うと、分からない単語をその場で検索して意味を調べながら内容を理解することができる

ぐらいにすると良いですね。

 

 

さて、以上のような論理的な展開ですが、自力でロジカルでない箇所に気付いて、改善していく方法はあるのでしょうか?

 

これは極めて難しいのが実情です。

特に最後の「論理の飛躍」に自分で気付ける人はほとんどいないと思います。

なぜなら、どんなに論理が飛躍しているように見える文章でも、書いた本人の頭の中では論理はつながっているから。

ここは書かなくても分かるだろうという気持ちで、途中の思考の経過や前提条件が明示されていないだけなのです。

だから飛躍を指摘された後でさえも、納得できない人は多いです。

「そんなこと書かなくたって当たり前じゃない」って感じです。

自分で気付けるはずないですね。

 

ここに気付ける唯一の方法が他人の目を通してフィードバックをもらうことです。

このフィードバックをもらうべき他人としておススメするのが2種類の人間です。

 

1つはロジックを見極める訓練を受けた人間。

例えば私は、前職の経営コンサルタントをしていたときに、ロジックについてかなりトレーニングを受けましたので、割と論理の飛躍は見破るのが得意です。

IELTSのライティングを専門で見ている人たちも、ロジックを見極める目は持っているでしょうから、そういった人たちに添削を受けるのはお勧めします。

でも、IELTS専門でない人は、必ずしもそうではないので注意が必要です。

 

もう1つは子どもです。

小学生ぐらいの子どもが良いです。

子どもは大人と同じような常識は持っていません。

だから論理が飛躍しているときは容赦なく「なんで?」と聞いてきます。

子どもに「なんで?」と聞かれたら、自分が説明しているロジックの中で、子どもには通じない論理の飛躍があったと判断してください。

 

論理の飛躍をチェックしてもらうのに一番不適切なのが、自分と同じ環境にいる大人です。

自分と同じ感覚、常識を持ち合わせているために、論理が飛躍していても理解出来てしまうのです。

こういった人から論理の飛躍は指摘されません。

 

 

ということで、本日は「ライティングで素早くアイデアを出す方法」と「論理的な文章を書く方法」についてまとめてみました。

ご参考になれば幸いです。