IELTSライティングTask2で論理的でないパターン7選

こんにちは。藤本です。

前回ライティングTask2で「設問に合致していない」パターンを挙げてみました。

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今回は「論理的でない」パターンを挙げてみたいと思います。

 

Task2の構成

本論に入る前に、話の前提となるTask2の構成について簡単に説明しておきます。

 

Task2は

Introduction(第1パラグラフ)
Body1(第2パラグラフ)
Body2(第3パラグラフ)
Conclusion(第4パラグラフ)

という4段構成で作ります。

 

Introductionは、何のテーマについて語るかという「問題提起」と、自分の立場を説明する「ポジション」、この後のBodyで何を説明するかを予告する「アウトライン」の3つの要素で出来ています。

Bodyは、一番最初に、そのパラグラフで何を述べるかを予告する「トピックセンテンス」と、その中身の具体的な話である「サポーティングアイデア」から構成します。

サポーティングアイデアは通常は1つのBodyの中に2つ以上述べます。

 

Conclusionは、再度自分の「ポジション」を述べることと、なぜそのポジションなのかを説明する「理由」の部分で出来ています。

 

例えば

「子どもは小さいうちから第2言語を学ぶべきか」

というテーマだったときに、

「学ぶべきでない意見もあるけど、どちらかというと学ぶべきという意見に賛成」

と言いたいのであれば、ざっくりと以下のような感じの構成になります。

 

Introduction(第1パラグラフ)
子どもは小さいうちから第2言語を学ぶべきという意見がある。(←問題提起)
私はその意見にどちらかというと賛成で、学ぶデメリットもあるかもしれないが、学ぶメリットがより大きい。(←ポジション+アウトライン)

Body1(第2パラグラフ)
子どもは小さいうちから第2言語を学ぶとデメリットがある。(←トピックセンテンス)
そのデメリットの1つは、初期の段階では母国語と混乱することである。なぜなら・・(以下省略)(←サポーティングアイデア1)
別のデメリットは、子どもに第2言語を学ばせるのはお金がかかることである。例えば・・(以下省略)(←サポーティングアイデア2)

Body2(第3パラグラフ)
子どもは小さいうちから第2言語を学ぶより大きなメリットがある。(←トピックセンテンス)
メリットの1つは、言語は大人になってから学ぶより習得しやすいことである。ある研究によると・・(以下省略)(←サポーティングアイデア1)
もう1つのメリットは、子どもが将来仕事をするときに選択肢が増えることである。例えば・・(以下省略)(←サポーティングアイデア2)

Conclusion(第4パラグラフ)
子どもに小さいうちから第2言語を学ばせることはどちらかというと賛成である。(←ポジション)
なぜならデメリットもあるが、それは短期的なものであり、長期的に見ればメリットの方が大きいからである。(←理由)

 

実際は、サポーティングアイデアは1文だけでなくもっと詳しく説明していきますが、ここでは省略をしています。

では、以上の構成を頭に入れた上で、論理的でない例を見ていきましょう。

 

◆論理的でない例

では、理論的でない例を7つほど挙げてみます。

 

例1:サポーティングアイデアが結論から書かれていない

例えば、

「子どもにゲームを販売することを禁ずるべきという意見がある。この利点は欠点を上回るか?」

という設問があったとします。

 

このとき、Bodyのトピックセンテンスで、

子どもにゲームを販売することを禁ずることは利点がある。

と書いたとしましょう。

当然、この後のサポーティングアイデアでは、禁止することの利点を説明すべきですね。

 

ところが、

子どもは楽しいものにすぐ夢中になるものである。
だからゲームがあるとそれに夢中になり、勉強がおろそかになる。
ゲームを販売禁止にすると、そのような子どもを減らすことが出来る。

のような説明をするとどうでしょう?

 

言いたい内容は分かりますよ。

でも、最初の

「子どもは楽しいものにすぐ夢中になるものである。」

は「利点」の説明ではないですね。

利点を説明するための前提条件です。

これはとても日本語的な展開の仕方です。

 

英文では結論から入る必要があります。

トピックセンテンスで

「利点がある」

と書いたのであれば、サポーティングアイデアは

「その利点とは~である」

という結論から入る必要があります。

 

ゲームを販売禁止にする利点は、勉強がおろそかになる子どもを減らせることである。
そもそも、子どもは楽しいものにすぐ夢中になるものである。
だからゲームがあるとそれに夢中になり、勉強がおろそかになるのである。

 

これならきちんと「利点の説明」という結論から入っていますね。

こんな順番で展開する必要があります。

 

例2:Body1とBody2で書かれている内容が矛盾している

例えば

「学校にコンピュータを導入すべきという意見がある。どの程度賛成か、反対か」

という設問だったとしましょう。

 

このときに

Body1のトピックセンテンスで、

コンピュータを学校に導入すると利点がある。

と書いて、その後のサポーティングアイデア

コンピュータを学校に導入すると勉強する生徒が増える。

と書いたとしましょう。

ここまでは問題ありません。

 

ところがその後Body2のトピックセンテンス

コンピュータを学校に導入すると欠点がある。

と書いた上で、サポーティングアイデア

コンピュータを学校に導入すると勉強する生徒が減る。

と書いたとするとどうなるでしょう?

 

あれ?

コンピュータを学校に導入すると勉強する生徒が増える

コンピュータを学校に導入すると勉強する生徒が減る

これは完全に矛盾した言い方になりますね。

 

もしかすると書いた人の中では違うロジックで、それぞれ「増える」「減る」と言いたいのかもしれません。

例えば

コンピュータを学校に導入すると、インターネットには教科書より分かりやすいコンテンツがあるのでそれで勉強する生徒が増える

コンピュータを学校に導入すると、ゲームや勉強に関係ないコンテンツ閲覧に時間を費やし勉強する生徒が減る

と言いたかったのかもしれません。

 

だったら、それが分かるように表現すべきですね。

例えば

コンピュータを学校に導入すると、学習意欲がある生徒はますます勉強するようになる
コンピュータを学校に導入すると、学習意欲が薄い生徒は勉強しなくなる可能性がある

この表現だったら、両者は矛盾しなくなります。

 

例3:同じBodyの中で挙げられている2つのアイデアが似ている、重複している

今度は

「政府は大気汚染問題解決に責任を持つべきである。賛成か反対か。」

という問題だったとしましょう。

このときに賛成側のサポーティングアイデアを2つ述べるときに

サポーティングアイデア1:政府が大気汚染問題を解決すると住民が助かる。
サポーティングアイデア2:政府が大気汚染問題を解決すると子どもが助かる。

という話を述べるとどうなるでしょう?

 

1つ目のアイデアが「住民が助かる」

2つ目のアイデアが「子どもが助かる」

これって、実質1つ目のアイデアの中に2つ目のアイデアが含まれますよね。

子どもだって住民なので。

 

もし「住民」を「子ども以外の大人」というニュアンスで言いたかったのであれば、きちんと

サポーティングアイデア1:政府が大気汚染問題を解決すると大人が助かる。
サポーティングアイデア2:政府が大気汚染問題を解決すると子どもが助かる。

と表現しましょう。

 

例4:Discussionで一方のBodyで挙げられているサポートアイデアが反対側のBodyもサポートできる内容になっている

「ある人は移動するのは電車が良いと言っている。別の人は移動するのは車が良いと言っている。両者の見解とあなたの意見を述べなさい。」

という問題があったとしましょう。

このような問題は「両者の見解」を述べる必要がありますので、Body1で「電車派」の意見を説明したなら、Body2で「車派」の意見を説明しなければなりません。

 

このときにBody1のサポーティングアイデアで

電車で移動すると時間が節約できる。

と書いたとするとどうなるでしょう?

 

「時間が節約できる」というのは、何と比較しての話かが明確でありません。

例えば

「徒歩と比べて移動時間が節約できる」

という話だとしたら、これは車派でも成立してしまうことになります。

 

これマズいわけですね。

 

「両者の見解を述べて」というタイプの設問は、必ず2つの見解が出されるわけですが、一方にしかない良さを、それぞれのサポーティングアイデアの中で説明していく必要があります。

 

例えば

渋滞が激しい都心部では電車で移動する方が車よりも時間が節約できる。

だったら、「電車にしかない良さ」ということになります。

 

例5:Solution問題でBody1で挙げた内容でないものを解決している

IELTSライティングTask2では、Solution問題と呼ばれる解決策を提示する設問が出ます。

このタイプの出題は、もう1つ別の設問とセットで聞かれるのが定番です。

例えば

「人口増加がもたらす問題と、その解決策を挙げなさい」

ような設問です。

この設問では、「人口増加がもたらす問題」について答え、さらに「その解決策」について答えなければなりません。

 

この場合、Body1で「人口増加がもたらす問題」について書いて、Body2で「解決策」を書くのが一般的です。

このときに、Body2の「解決策」をいかにBody1で挙げた「問題」に関連づけるかがポイントになります。

 

例えば

Body1の「人口増加がもたらす問題」についてのサポーティングアイデアで、

人口増加は食料不足問題をもたらす。

と書いたとしましょう。

このとき、Body2のサポーティングアイデアでは、この「食料不足問題」に関する解決策を挙げる必要があります。

 

しかし、

人口を抑制するためには子どもの数に制限を設ける。
そうすると人口増加を抑えることができる。

ようなBody1のサポーティングアイデアと関係ない解決策を挙げるのはNGです。

 

「食料不足問題」を直接解決するのであれば

農業技術を改善して、食料生産量を高める。
そうすると、人口増加による食糧不足問題を緩和できる。

であればOKでした。

 

例6:一般的とは言えないことを勝手に前提条件にして論じている

例えば

「SNSが普及することに対して利点は欠点を上回るか」

という設問だったときに

Body1で欠点を述べるとしましょう。

 

このときのサポーティングアイデアで

SNSが普及すると仕事がなくなる人が出てくる。
仕事がなくなると生活できないため困る。

と書いてあったらどうですか?

 

え?

どういうこと?

って思いませんか?

 

これがよくある論理の飛躍です。

 

書いた本人の中では

SNSが普及する ⇒ 仕事がなくなる人が出る

というロジックがつながっているんですね。

でも、普通の人から見たら、これは全然つながっていません。

 

例えば

SNSが普及すると仕事がなくなる人が出てくる。
なぜなら、多くの有益な情報やスキルの上達方法が無料で入手できるようになり、情報やスキル上達法を教えて収入を得ていた人は需要がなくなるからである。

と書いてあげれば、

「ああ、なるほどね。」

となりますね。

 

このように本人の中ではつながっていることも、他人から見たら全然つながらないことはよくあります。

それをいかに文章の中で表現してあげるかが大事です。

 

ポイントは、自分と同じような背景の人に向かって書かない、ということです。

読み手も自分と同じような知識を持っていると思うと、余計なことは省略して書いてしまいます。

だから、子どもに向かって書くようにしてください。

小学5年生ぐらいの子どもが分かるように説明すると、途中の過程を省略せずに伝えることになるので、読み手に取っても分かりやすい文章になります。

 

例7:両者を比較しての結論になっていない

これはConclusionの話です。

Conclusionでポジションを述べた後の「理由」の部分が大事です。

 

例えば最初に挙げた例では、以下のように書きました。

Body1:子どもは小さいうちから第2言語を学ぶとデメリットがある。
Body2:子どもは小さいうちから第2言語を学ぶより大きなメリットがある。

Conclusion:
子どもに小さいうちから第2言語を学ばせることはどちらかというと賛成である。(←ポジション)
なぜならデメリットもあるが、それは短期的なものであり、長期的に見ればメリットの方が大きいからである。(←理由)

 

ここで、Conclusionで書いた、「デメリットもあるが、それは短期的なものであり」という部分が大事なんですね。

ここが抜ける人が多いです。

 

これがないとどうなるか?

端的に書くと

デメリットがある。
一方でメリットがある。
メリットが長期的だからメリットがより大きい。

というロジックになります。

 

これって言い切れないですよね。

デメリットだって長期的かもしれないじゃないですか。

もっというと、

「デメリットもあるけど、メリットがあるからメリットの方が大きい」

と言っているのと一緒です。

デメリット、メリットの両方を挙げたのであれば、最後に、デメリット<メリット、ということを示して初めて結論が言えるわけです。

 

そのためのコツは、メリットが大きいと強調するのではなくて、デメリットが小さいと否定することです。

上記の例では「デメリットもあるが、それは短期的なものであり」という表現でBody1のデメリットを否定しているわけですね。

最後の「理由」は、Body1で述べたことを否定することだと心得ましょう。

 

ということで、「論理的でない例」を7つほど挙げてみました。

前回の「設問に合致していない例」と合わせて、是非しっかり理解してくださいね。