こんにちは。藤本です。
本日はIELTSライティングのTask2の論理展開のお話です。
ライティングのTask2は様々な設問タイプがありますが、今日はその中でも出題率が高い
To what extent do you agree or disagree?
と聞かれるタイプについて考えていきます。
この設問に対して、どのような構成で展開していくのか?
どのようなことに気をつければ良いのか?
についてまとめてみます。
目次
いくつのパラグラフで構成するか?
4つのパラグラフで構成します。
第1パラグラフ:Introduction
第2パラグラフ:Body1
第3パラグラフ:Body2
第4パラグラフ:Conclusion
という4つです。
なお、Bodyは3つ書いている解答例なども見かけますが、2つで十分です。
余力がない限りは2つでまとめます。
4つのパラグラフはそれぞれどのようなことを書くか?
Introductionでは、「問題提起」と「ポジション」と「アウトライン」を説明します。
問題提起とは「このエッセイでどんなテーマのどんな考え方について論じるか」を書きます。
ポジションは
To what extent do you agree or disagree?
という設問に対して、「どの程度」+「賛成か反対か」を書きます。
アウトラインでは、この後のBody1とBody2でどのような展開をするかの予告をします。
Bodyは「トピックセンテンス」と「サポートアイデア」を書きます。
トピックセンテンスは、そのBodyで何について書くかの予告を書きます。
サポートアイデアは、Introductionで書いたポジションをサポートするような理由や具体例などを書きます。
Conclusionは、「ポジション」と「Bodyの内容を踏まえポジションを決めた理由」を書きます。
ここに挙げたTask2の形は、「そうした方が良い」というものではなくて「そうでなければならない」と考えた方が良いでしょう。
カナダの小学生でも、ライティングの授業は、上記のような構造を徹底的に叩き込まれて、その構造でライティングするトレーニングをしています。
この形に添っているのがネイティブにとっては当たり前で、沿っていないのは評価されないということです。
一方の意見だけを書くか両方の意見を書くか?
To what extent do you agree or disagree?
と聞かれた場合は
「強く賛成」「どちらかというと賛成」「どちらかというと反対」「強く反対」
という4つのポジションが考えられます。
このうち
「強く賛成」「強く反対」
は基本的に一方の意見だけで展開します。
例えば「強く賛成」なら
Body1も、Body2も「賛成する理由」を挙げていけば良いです。
「強く賛成」というぐらいですから「反対する理由はない」というスタンスですね。
一方で、「どちらかというと賛成」「どちらかというと反対」の場合は、両方の意見で展開します。
「どちらかというと賛成」というのは、反対意見があることも分かる、というスタンスですね。
だからBodyの中で、「反対する理由」も「賛成する理由」もどちらも入れていきます。
この一方の意見だけで構成して「強く賛成」「強く反対」というポジションで書いた方が良いのか、両方の意見を書いて「どちらかというと賛成」「どちらかというと反対」で書くのが良いのかは議論があるところですが、どちらでも良いです。
ただ個人的には両方の意見を書いて「どちらかというと賛成」「どちらかというと反対」で書いた方が深い議論になっているし、ボリュームも増やしやすいので、お勧めです。
両方の意見を書く場合、賛成理由と反対理由どちらを先に書くか?
例えば
「どちらかというと賛成」
というポジションで書く場合、
Body1:賛成する理由
Body2:反対する理由
という順番で書くのか、
Body1:反対する理由
Body2:賛成する理由
という順番で書くのかですね。
これは自分のポジションをサポートする内容をBody2で書く方がお勧めです。
つまり
「どちらかというと賛成」
というポジションなら
Body1:反対する理由
Body2:賛成する理由
という順番で、
「どちらかという反対」
というポジションなら
Body1:賛成する理由
Body2:反対する理由
という順番で、展開していく、という感じですね。
これは逆で書くとどうしても
Introduction:どちらかというと賛成
Body1:賛成する理由
Body2:反対する理由はあるけれども、それよりは賛成する理由が大きい
という流れになりますね。
どうしてもBody2の展開が複雑です。
それよりは
Introduction:どちらかというと賛成
Body1:反対する理由はある
Body2:それよりは賛成する理由が大きい
という流れの方がシンプルです。
サポートアイデアはいくつ挙げるか?
次は
Introduction:どちらかというと賛成
Body1:反対する理由
Body2:賛成する理由
という構成だったときに、各Bodyの中にそれぞれいくつのサポートアイデアを入れるかです。
これは基本的には各Bodyに2つのアイデアを入れていきます。
つまり、Body1、Body2で合計4つですね。
1つのBodyの中に3つ入れても良いですが、時間が無ければ2つのアイデアをしっかり書けば大丈夫です。
なるべく異なる観点からサポートアイデアを挙げていきます。
サポートアイデアはどのように展開するか?
各Bodyの中は、最初にトピックセンテンスを書いて、その後に2つのサポートアイデアを書いていきます。
サポートアイデアの展開は、
結論 ⇒ 詳細
という形で展開します。
日本語では
前提 ⇒ 結論
という流れが一般的ですが、英語の場合は、必ず結論から入り、あとからその説明を付け加えていくスタイルになります。
この詳細の展開の仕方ですが、全部で4つのパターンがあります。
・それはなぜか(理由の説明)
・それがどうして賛成理由・反対理由になるか(結果の説明)
・具体的にはどのようなものか(具体例を使った説明)
・それをサポートするデータがあるか(引用を使った説明)
この4つのいずれかで展開していく形ですね。
両方の意見を書いた場合の結論の書き方は?
Bodyまで完成したら、最後にConclusionです。
Introduction:どちらかというと賛成
Body1:反対する理由
Body2:賛成する理由
という流れで書いていますので、最後のConclusionで必要なのは
「反対する意見よりも、賛成する意見が大きい理由」
です。
ここが抜けてしまうケースが多いですね。
1つのエッセイの中で、反対意見も賛成意見も書いてきたわけですから、最後に反対意見よりも、賛成意見が大きいという理由がなければ、「どちらかというと賛成」というポジションに説得力がありません。
ここを書いて、エッセイは終わります。
まとめ
いかがでしょうか。
まだまだたくさんの要素はありますが、今回はロジックで、最低限ここだけは、というところをまとめてみました。
ご自身のエッセイが上記のような形に当てはまっているか確認してみて下さいね。