もっとカンタンに英作文を作れるパターン① 時・条件を示す従属節

こんにちは。藤本です。

最近、生徒さんのライティングを見ていて、もっとカンタンに英文にできるのに、わざわざ難しい英文を使って間違いになるケースがあるなー、と感じるポイントがあります。

そこでそのパターンとコツを本日から3回に分けて、ご紹介したいと思います。

 

今回は、「時・条件を示す従属節」についてお伝えしたいと思います。

これは私自身がライティングの練習をしているときに気付いたポイントでもあります。

 

時・条件を示す接続詞と言えば、多くの方はwhen, ifをすぐに思いつくと思います。

そして、以下のような日本文を英文にするときには、when, ifを使うことをすぐに思いつくでしょう。

「政府が増税したとき、多くの貧困層は問題に直面した」

「もし学校がコンピュータを導入したならば、生徒が能力を上げられるだろう」

この

「~なとき、~」

「もし~ならば、~」

というのはwhen, ifの直訳ですから、こういった表現が使われた日本語を英文にするときは、多くの方は躊躇なく、when, ifが使えると思います。

 

ところが、こんな文章になるとどうなるでしょう。

「政府の増税が、多くの貧困層を問題に直面させた」

「学校へのコンピュータの導入が、生徒の能力を上げるだろう」

 

この場合、多くの人が、「政府の増税」「学校へのコンピュータの導入」を主語にした無生物主語で乗り切ろうとします。

無生物主語そのものは悪い表現ではありません。

むしろ、ミスなく書ければ、引き締まった表現として評価されます。

 

しかし、ライティングで言うと5.5以下のスコアの人の多くは、「政府の増税」「学校へのコンピュータの導入」という表現を正しく句で示せなかったり、「直面させた」という使役表現ができなかったりして、結局ミスを含んだ文章を作ってしまいます。

 

主語と述語と目的語を含んだ節を句で表現するのは案外難しいです。

He studies English.

という単純な節を、句で表現しようとすると

studying English

とか

his study

とかといった形で、主語、述語、目的語のどこかが欠けがちになります。

だから、主語も述語も目的語もすべての情報を保ったまま節を句にするのは、結構難易度高いんですね。

 

この問題をどう考えれば良いのか?

 

日本語で見れば分かる通り

「政府の増税が、多くの貧困層を問題に直面させた」

という表現と

「政府が増税したとき、多くの貧困層は問題に直面した」

という表現は全く同じです。

 

だから

「政府の増税が、多くの貧困層を問題に直面させた」

であっても、普通にwhenを使って書けば良いのです。

 

にも関わらず、

「政府が増税したとき、多くの貧困層は問題に直面した」

という日本文からなら、whenを使って、ミスなく英文を作れる力があるのに

「政府の増税が、多くの貧困層を問題に直面させた」

という日本文を英訳しようとすると、無生物主語でとたんにミスを含んだ文章を書いてしまう人が多いです。

 

本当にもったいないです。

 

そしてさらに・・・

この無生物主語が正しく書ける人でも次のような文章になるとさらにミスする確率が上がります。

「政府が増税したことで、多くの貧困層を問題に直面させた」

「学校へのコンピュータの導入が行われると、生徒の能力を上げるだろう」

 

この「~したことで」や「~すると」が、when, ifと結びつかないんですね。

そうすると、無理矢理動名詞を使った主語を作ったり、分詞構文を使ったり、ますますミスする確率が高まる構文を選択していくことになります。

 

繰り返しますが、when, ifを使えば正しい文章が書ける方は多いんです。

ただ日本文からこのカンタンな表現が思いつかないことで損をしている、というわけです。

 

「もし~ならば」「~なとき」「(無生物主語)が」「~したことで」「~すると」などを見たら、when, ifがぱっと思いつくようになると、よりカンタンに、正確に英文を書けるようになりますよ。

是非この時・条件を示す従属節がさらっと出るようにしてみて下さいね。