こんにちは。藤本です。
4年間、36回受験でIELTSを卒業されたKさんのロングインタビューの3回目をお送りします。
1回目、2回目の内容は以下からご覧ください。
今回、最終回になりますが、モチベーションの保ち方、勉強時間の生み出し方などを伺っていきます。
受験ペースと勉強時間の確保について
- ご主人の留学でロンドンに行かれたのはいつでしたっけ?
2017年10月ですね。
- ロンドンに行ってからは何回ぐらい受験したんですか?
引っ越し後はしばらく落ち着かなかったので受験できませんでしたが、8回ですね。
もうどこの会場が良いかとか教えられるぐらいです(笑)
- ということは日本で28回受験で、ロンドンに行ってから8回受験ですね。受験の間隔はどのくらいだったんですか?
忙しいときは2か月ぐらい間を空けましたが、やっぱり2か月空けると感覚が薄れてしまうので、原則月に1回のペースで受験していました。
そうでないとモチベーションが保てなくなりそうで。
辛かったですけど受験し続けました。
- なるほど、あとは私の中で、Kさんはとてもお忙しいというイメージがありまして、子育てとお仕事と家事とがあって、時間的なやりくりで工夫したところはありましたか?
テレビを観るのをやめて完全に朝型に変えました。
そして細切れ時間と長時間取れる時間は使い分けていました。
毎日子どもを寝かせて、夜9時とか10時までには自分も寝るようにして、朝4時とか5時に起きて勉強していました。
子どもたちを送る前に必ずライティングやリーディングをやっていました。本当はシャドーイングもすべきだったんですが、そこはサボってしまって後悔しています。
- 細切れ時間はどうやったんですか?
通勤時間ですね。電車に乗っている20分は単語をやったり、スピーキングのスクリプトを見たりしていました。
あとお昼の空き時間にもリーディングをやっていました。
それで1日2-3時間ひねり出していました。
- 週末はどうでした?
基本無理でした。子どもも主人もいるし、家族行事もあったので勉強するのは無理でした。
でも、子どもがサッカーを始めて、そのサッカーのレッスンをしている1-2時間ぐらいの間、他のママ達は井戸端会議をしていましたが、私は他のテーブルで黙々とライティングをやっていました。
そしてそのKYの状態を3年も続けました(笑)
- 自分の目標のために関係ないところでKYになるって大事だと思いますよ。3年はちょっときついですけどね(笑)
でもこれで普通のママさん達と天と地の差をつけられたと思います。
上から目線でちょっと失礼には当たりますが。
私はあのKY時間でこれから世界でいくらでも活躍できる可能性を広げました。
モチベーションの維持
- あとは4年に渡る受験ということで、モチベーションの維持って大事だったと思うんですが。
ありましたね。
試験はいつも全力投球でやっていましたし、こんなに長期戦になるとは思わず何度も心が折れました。
藤本先生にも2-3回「もう駄目です」みたいなメールをさせて頂きました(笑)
- そうでしたね(笑)そこはどうやって乗り越えていったんでしょうか?
当時、仕事で非常に理不尽な扱いを何度も受けていたんです。
それで追い込まれていまして。
- 追い込まれていたことがモチベーションにつながったということですか?
なりました。このままではいけない、早くこの場を脱出してやるっていう怒りをモチベーションに変えていました(笑)
- なるほど。それが勉強につながっていたってことですね。でも、試験結果が出た後って、スコアが良くないと落ち込むじゃないですか。
私がよく聞くのが、試験結果が悪くて立ち直れずに1か月ぐらい勉強が再開できないって話なんですけど、そこまではなかったですか?
立ち直りが早かったというのはあるかもしれません。長くて1週間ぐらいでしたかね。
そして、その1週間が経つ前にだいたい職場で怒りを感じることが起こって、やっぱり海外に行かなきゃ、IELTS頑張ろうと(笑)
- そうなんですね(笑)じゃあ、ある意味理不尽な扱いをしてくれた人に感謝ですね。あなたのおかげでIELTS頑張れましたって(笑)
はい、おかげさまで(笑)
- ロンドンに渡ってからは怒るネタはあまりなかったんじゃないですか?
はい、怒りのネタはなかったんですが、逆にロンドンの生活が素敵過ぎて、この生活を続けたいという憧れをモチベーションに変えました。
- それは良いですね。
あとは、先生もおっしゃってましたが、人に宣言して自分を追い込むって方法ですね。
あれは良かったです。
- ほう、何人かに宣言されたんですね?
はい。お世話になった先生とか、信頼している友人とか。ロンドンでも職場の同僚に宣言しました。
その人に宣言した手前、やり遂げなければという思いはずっとありましたし、ロンドンの職場の同僚やマネージャは応援してくれたので、そこがモチベーションになりました。
- 宣言した相手を裏切れないという気持ちは大事ですね。私のダイエットと同じです(笑)
はい、そうですね。
最後の受験を受けた後は、今までにないくらいの脱力感と燃え尽き感で、もうこれでだめだったら諦めようと本当に思っていました。
しかも最初に出されたライティングのスコアが6.0で、終わったと思っていたのですが、ダメ元で再採点に出したら7.0に上がりました。
本当に奇跡でした。
- 本当に崖っぷちだったんですね。応援してくれた人たちは目標達成したときは喜んでくれたんじゃないですか?
はい、それはもうみんな喜んでくれました。
日本とロンドンの受験環境の違い
- 受験環境として、日本とロンドンで違いはありますか?
ロンドンの方が雰囲気としては受けやすいです。
例えば試験のスタート時間が記載された時間よりも遅くて、表示されている集合時間よりも少し遅れても受験できたり、受験会場が多くて木曜開催が毎月あるので選択肢も多いですし、受験日3日前とかでも申し込めるので、直前で受験を決められます。
- それはなかなかいいですね。あとスピーキングは日本の方が有利みたいな噂もたまに聞きますが、実際どうでした?
私はロンドンに来てからの方がスピーキングは6.5か7.0で安定していたので、海外が不利とは感じません。
- 試験の順番とかその他のルールは一緒でしたか?
はい。
ただ、スピーキング会場で、待っている間、受験者同士でおしゃべりが出来るんです。
みんなでしゃべりあって緊張をほぐすという感じだったので、それは良かったです。
インタビューに向かう受験者に「グッドラック」って声を掛け合う雰囲気とかすごくよかったです。
- なるほどですね。それはいいですね。
4年前の自分や今受験中の方にアドバイスしたいこと
- 最後に振り返ってみて、4年前の自分にアドバイスしたいことはありますか?
試験をなめるな、ということです。
それと徹底度合いですね。単語をしっかり覚えることと、分かっているようで分かっていないことを曖昧にしないことが大事です。
あと、プロに見てもらうことです。ココが足りない、というところを指摘してもらう、ということですね。
- それがそのまま今勉強している方に向けてのメッセージといことにもなりますよね。あとは付け加えることがあれば。
何度も結果でNoが返ってくると本当にへこみます。
それは私も十分に分かります。
でも、もう自分はダメだと思わないで欲しいです。
私の事例を見てもらって、こんなやつがいるんだから頑張れば出来るよ、と言いたいです。
- 乗り越えたからこその言葉ですね。とても大切なことだと思います。本日はどうもありがとうございました。
ありがとうございました。
ということで、Kさんへのロングインタビュー最終回は、受験ペースの作り方、時間の生み出し方など、とても参考になるお話が聞けました。
同じような境遇でIELTSを頑張っている方は、是非参考になさってみて下さい。
それでは、これでロングインタビューは終了です。
最後までお読み頂いてありがとうございました。
それではまた。