こんにちは。藤本です。
前回からIELTS8.0を獲得された宮脇さんのロングインタビューの様子をお送りしています。
前回の内容はこちらをご覧ください。
では今回は、受験時のスコア推移と満点を獲得されたリスニング、リーディングの対策について伺いましたので、お送りします。
IELTS受験とスコア推移
― 初回受験の後、最終的にはIELTSは何回受験されましたか?
ジェネラル9回とアカデミック1回です。
― なるほど。受験のペースはどういう感じでしたか?
2回目の受験は1回目の4か月後、その後2-3ヵ月に1回のペースで3回目、4回目の受験を終えました。
その後は少し焦っていたのもあって、数をこなそうと5回目からは月1回のペースで受験していました。
ジェネラルの受験は2019年5月で終えて、その後は留学をするプランに変えて、アカデミックを2019年9月に受験しています。
― そのときのスコアの上がり方はどういう感じだったのでしょう?
各回のスコアは、以下のような感じです。
ジェネラルトレーニングモジュール
受験回 受験日 L R W S OA 1回目
2018/3 6.0 7.0 5.5 6.0 6.0 2回目 2018/7 7.0 7.0 6.0 6.5 6.5 3回目 2018/9 8.5 6.5 6.5 6.0 7.0 4回目 2018/12 8.0 6.5 7.0 6.0 7.0 5回目 2019/1 8.5 7.5 6.5 7.0 7.5 6回目 2019/2 8.0 8.5 6.5 6.5 7.5 7回目 2019/3 7.0 9.0 7.5 7.0 7.5 8回目 2019/4 7.5 7.5 6.5 7.5 7.5 9回目 2019/5 9.0 9.0 6.5 7.0 8.0
アカデミックモジュール
受験回 受験日 L R W S OA 1回目 2019/9 8.0 8.5 6.0 7.0 7.5
― ありがとうございます。驚異的なスコアが並んでいますね。
ではセクションごとに見ていきたいと思います。
リスニングの対策
― まずリスニングですが、初回6.0から3回目にいきなり8.5で、以降は8点台を安定して取っていますね。
そうですね。8.5が取れたときに自信がつきました。
― 最初8.5に伸ばすまでに何か行ったことはありますか?
1回目の受験が終わってから2回目の受験までは、ただ問題を聞いて解くというのを繰り返していました。が、藤本先生のブログにあった100%の精度でシャドーイングするというのを2回目の受験以降に取り入れました。
それが本当に大変だったんですけど、シャドーイングを1週間続けて、また1か月ぐらい経ったら1週間続けるというのをしたら、3回目以降にスコアが安定してきて、すごく聞き取れるようになりました。
それまでもシャドーイングらしきものはしていたんですけど、聞き流すみたいな感じでやっていました。
でも、きっちりスクリプトを読んで理解してシャドーイングをする、というのをやることで口が動くようになるのと、耳がついていくようになるというのは実感しました。
― なるほど。私がシャドーイングでお伝えしているのは1分ぐらいの短い音源で良いので、それを100%にすることが大事ですよということですが、そんな方法だったということですね。
そうですね。初めは30秒でもついていけなかったので、30秒とか45秒ぐらいの音源でやっていました。
その後慣れてきましたが、それでも1分か1分半ぐらいが限界でした。
― そうですね。最初は1分間の音源でも100%シャドーイングを実施するのに、5-6時間かかる人もいます。最初はそのぐらいかかりました?
私は、基本的に勉強は朝していました。朝5時半から1時間半ぐらい。
その1時間半ぐらいの朝の時間にやるようにしていたのですが、初めの頃は時間内に全然終わらなくて、逆にストレスがたまるという感じでした。
慣れてきたら何とか1時間ぐらいで1分ぐらいの音源が出来るようになってきました。
でも初めの頃はかなりイライラしていました(笑)
― いやー、よく分かります(笑)
じゃあシャドーイングがリスニングのブレイクのきっかけになったということですね。
はい、そうですね。
― あとリスニングのスコア推移を見ると、7回目、8回目で一度7点台に落ちていますね。もちろんそれでも十分高い水準ではあるのですが、下がったことは何か原因があったのですか?
リスニングのトレーニングはコンスタントに続けていたのですが、7回目の受験はパート3で急に話についていけない状況になって、選択肢が解けなくて、これは8には届かないな、という感触でした。
― なるほどです。リスニングは1問聞き逃すと、その後も連鎖的に分からなくなるということはありますね。
はい。次の8回目の受験ではちょっとしたトラブルがありました。
元々この時期はリスニングセクションから始まる運営だったのですが、会場の音響の不具合で、急にライティングから始まったんです。
それでライティング、リーディングを行った段階で疲れてしまって、リスニングのときは集中力が欠けてしまったというのが、この結果でした。
― そういうことがあるんですね。
ところでリスニングのスコアは8.0という方はたまに聞きますが、満点という方はこれまで直接お話をした人の中ではいませんでした。
満点を取る感覚というのは、8.0の延長という感覚なのか、それとも別の何かが必要という感じなのかどちらでしょう?
正直、最後の受験で9.0を獲ったときは、8.0は超えたかなという手応えはありましたが、まさか満点取れるという感覚はありませんでした。
1つ2つ分からない問題もあったんです。選択肢で迷ったり、パート4で聞き取りにくかったけど、とりあえず書いておこう、というのがあったりましたので、正直自分の中では8.0と9.0の差はあまりないです。
― なるほど貴重な体験談をありがとうございます。
リーディングの対策
― では次にリーディングのお話を伺っていきます。
リーディングは初回7.0で4セクションの中では一番高いスコアでしたが、その後は6点台に落ちたりして、少し低迷の時期があったようですね。でも5回目で7.5というブレイクがあって、その後8.5、9.0というハイスコアを達成されています。
リーディングはどんな対策をしていましたか?
初めの頃は問題を解いて、分からない単語を調べて、解答と照らし合わせるぐらいしかしていませんでした。
ですが、初回受験後は、藤本先生のブログにもありましたが、精読が重要だと考えて、4度読みを結構きっちりやりました。
初回受験後にブースターパックを受講したので、そこで構文の取り方を意識して、読むようにしました。
休日に時間を取って、午前中に読んでいました。
これをすることによって構文の見分け方が分かるようになり、読むスピードが早くなったのと、返り読みがなくなって前から順番に読んでいく感覚が身につきました。
― あと単語はIELTS3500以外には何か使いましたか?
バロンズの単語集があって、それはリーディングの対策としても使いました。
― なるほどです。ちなみに3500は、どのレベルまで覚えましたか?
そんなにやってないと思います。
一応3,000語のレベルまでは1回はやりましたが、それよりも2,500語までのレベルがメインで、そちらは4-5回やりました。
― では単語をめちゃくちゃ詰め込んだ感じではないですね。
そうですね。
― スコア的には5回目から上がっていますが、これはそれまで積み上げていったものがスコアとして現れるようになったということですか?
そうですね。5回目以降は、正直リーディングにはあまり時間は割いていなくて、週1回過去問を解くぐらいでしたので、それ以前に精読するクセをつけて、文法を固めたのが後から結果になって出てきたのだと思います。
― ちなみにリーディングはアカデミックとジェネラルで難易度が違いますが、アカデミックも初回受験で8.5でした。
アカデミックに移行してからもリーディングはそれほど苦労しなかったですか?
それまでアカデミックは見たことが無かったのですが、5月に一度勉強を止めていて、アカデミック受験の1か月前からまた始めることにしました。
アカデミックの問題集が1冊あったので、初めて問題を解いたら7.0ぐらいでした。
文章量が多くて最後までぎりぎり行けるかどうかという感じだったので、もう1回速く読むクセと、精読を何回か行って、1か月ぐらいで復習を行ったという感じです。
スコアの推移とリスニング、リーディング対策のお話でした。
まずとても順調に伸びているスコア推移に驚かされ、そして、それとは逆に地道で基本に忠実な勉強方法にまた驚かされます。
満点を取るにも満点用の特別な取り組みは必要なくて、とにかく基礎を積み重ねることが大事、ということだと思います。
次回はこれもハイスコアをマークしているライティングとスピーキング対策について伺っています。