スピーキング対策でスクリプトをどう準備するか

こんにちは。藤本です。

今回は、スピーキング対策についてのお話です。

 

スピーキング対策の一番のポイントは想定される質問に対して答えを準備しておくことです。

これが最も効率的な準備方法になります。

では、その手順はどうすればいいのか、今回はこの手順を説明してみます。

 

ステップ1:想定質問を集める

まずは想定される質問を集めます。

ここで集めた質問に対して答えを準備していきます。

 

どこから集めるか?

メインになるリソースは以下の3つです。

・過去問
・インターネット
・アプリ

特にアプリは最新の出題がリスト化されるものもあるのでお勧めです。

 

どれぐらい集めるか?

本当はあればあるだけ集めた方が良いですが、キリがないので、以下を目安にしてください。

Part1で50問分
Part2で50問分

なるべく幅広いテーマから50問ずつ集めます。

・Part3については、準備してもそのままの出題になる可能性が低いので、優先度を下げます。

 

なぜこの分量か?

Part1、Part2で各50問分ぐらいのスクリプトを準備すると、

・一通りのテーマはカバーされる
・一通りの英文表現が出てくる

という状態になります。

これぐらいを頭に入れておけば、同じネタや同じ表現を使って別の設問に対してもある程度答えられるようになります。

 

ステップ2:想定質問に対して答えを準備する

次に集めた想定質問に対して答えを準備していきます。

このときに、使える時間に応じて4段階の準備の仕方があります。

 

どこまで準備するか?

レベル1:ネタを準備する
レベル2:日本語で答えを準備する
レベル3:重要キーワードだけを英語化する
レベル4:英文スクリプトを作る

 

低いレベルの準備だと本番での効果は限定的です。

レベルが上がれば上がるほど、準備に時間はかかりますが、本番で楽になり、効果も出やすいので、可能な限りレベル4まで準備しましょう。

どうしても時間が無い場合はレベル3までやっておくだけでも効果はあります。

 

まず最初が、レベル1です。

例えば「自分の町で好きな場所を挙げろ」と言われたときに、咄嗟に好きな場所が思い浮かばないと沈黙が流れることになります。

このときに、とりあえず自分の町について聞かれたら、町一番のショッピングモールについて話をする、と決めておけば沈黙を回避することが出来ます。

ポイントは、カテゴリーごとにある程度対象を決めておく、ということです。

例えば、「人物を挙げろ」だったら、〇〇さんのことをネタにする、「場所を挙げろ」だったら、××の場所について話す、「物を挙げろ」だったら、△△について説明する、など、カテゴリーごとにとりあえずこれについてしゃべる、というネタを決めておきます。

そうすると、そもそも何をしゃべるかでつまずく、ということが減ります。

 

レベル2はそれを日本語のセリフにする、ということです。

ここでは、5W1Hで情報を加えていくことが重要です。

レベル1でネタを準備しただけだと、それ以上話が膨らまないという場合は、「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「なぜ」「どのように」したかを説明できるようにしておくとセリフのボリュームも自然と増えていきます。

例えば、町一番のショッピングモールについて語るときに、

「最近いつそこに行ったか」
「どこにあるのか」
「誰と行くことが多いのか」
「何をすることが多いのか」
「なぜそこが好きなのか」
「どのようにそこに行くのか」

などを答えられるように準備しておきます。

 

次に、日本語のスクリプトを英文にする中で、一番つまずきやすいのが、適切な単語が出てこないというケースです。

このキーになる単語だけを調べておく、というのがレベル3です。

例えば
「ショッピングモールに広場に大きな噴水と時計台があって、そこが好き」
と言いたいときに「噴水」って英語で何て言うんだっけ?
という場合にその「噴水」だけは英単語を調べておく、ということです。

 

最後にレベル4完全に英語でセリフを作っておくということです。

大変ですが、以下のように作業すると現実的に作成できます。

 

どうやって英文を作るか?

もちろん自分の力で英作文をしていくのが良いですが、最近は自動翻訳もかなりの精度になっていますので、大量に作るには、こちらを使うのもお勧めです。

自動翻訳は2つの使い方があります。

 

①日本語⇒英語で翻訳

まず日本語のスクリプトを入れてみて直接英語に翻訳する方法です。

この場合、日本語の特性上、主語が抜けたり、文章として成立していない言い回しが多くなるので、翻訳された英文も不完全になることが多いです。

最近の翻訳はそれすらも克服して、適切な主語を補ってくれたりもしますが、完全ではないので、これを100%信用することはできません。

 

②英語⇒日本語⇒英語で翻訳

まず自分が作った英語を日本語に翻訳してもらいます。

そうすると自分が作った英語が思ったように訳されないこともあります。
その場合は英文を調整します。

ここで出来上がった日本語訳は変な省略とかもない割ときれいな日本語になっているはずです。

そして、その日本語の訳をそのまま今度は英語に再翻訳します。
日本語の訳が趣旨と違っていれば、その訳を調整しても良いです。

そうすると元の英語よりも洗練された英文が出来上がります

 

どういうペースで大量のスクリプトを準備するか?

いきなり、Part1の50問、Part2の50問分を準備しろと言われても無理ですね。

1日に作成するのは、Part1を1問、Part2を1問で良いです。

その代わり、それを50日継続してください。

1か月半です。

それで50問ずつ、合計100問のスクリプトが準備出来ます。

一度準備したスクリプトは受験が続く限り使えますので、最初だけ必要な作業というわけです。

 

ステップ3:適切な言い回しかをチェックする

出来上がったスクリプトは最終的にはネイティブチェックを受けることをお勧めします。

ここでお勧めなのが、安価なスカイプ英会話の利用です。

決まったカリキュラムではなく、レッスンを自分の希望通りに組み立てられるようなスカイプ英会話を使って、自分が作ったスクリプトをチェックしてもらいます。

 

英文単独としては正しくても、会話の流れの中では不自然だったり、もっと良い言い回しがあったり、あと発音も思っていた発音と違うケースもあります。

それをチェックしてもらい、修正してもらうのにスカイプ英会話は最適です。

 

ここまで終了したらスピーキングの準備は一旦終わりで、あとは本番前に暗記と発声練習を行います。

 

ステップ4:暗記する

試験前の1週間は、準備したスピーキングスクリプトの暗記と発声練習に時間を使います。

1日1時間ぐらいは発声練習に使いたいところです。

 

ここで1週間毎日1時間発声し続けると、スクリプトも覚えられるし、頭も英語モードになってきます。

英語モードになると、実際には、準備していなかった答えについても、覚えた言い回しを組み合わせて答えられるようになるので、最後の1週間で英語モードに変換する作業は実は重要です。

 

ということで、今回はスピーキング対策の特にスクリプト準備について詳細に説明してみました。

是非実践してみて下さいね。