試験科目の実施順序変更、その影響をまとめてみます


F1 DigitalsによるPixabayからの画像

 

こんにちは。藤本です。

最近いろいろと英検主催のIELTSに変更がありますが、今週のIELTSからは科目の実施順序が変更になりました。

【重要】2019年4月13日からの試験実施科目の順序変更について

 

これまで午前中のペーパー試験は

リスニング ⇒ リーディング ⇒ ライティング

という順番でしたが、これが

ライティング ⇒ リーディング ⇒ リスニング

に変更になりました。

 

今日はこの変更による受験者への影響をまとめてみたいと思います。

 

プラスの影響

英語脳になってからリスニングを迎えられる

これまでは朝一番がリスニングでした。

朝一番というのは、普段朝型でない人にとっては脳が起きていない状態です。

その場合は、リスニングで集中力が発揮しにくい状態と言えます。

 

実際、私も朝一のリスニングは得意ではありませんでした。

スロースターターというか、一問目なんかは簡単な問題のはずですが、ふっと集中力が切れた瞬間に音が流れてしまっている、ということがありました。

 

しかし、リスニングが3番目に来ると、少なくとも脳が目覚めていない、ということはありません。

ライティング、リーディングで十分に脳が活性化された状態でリスニングに臨めます。

 

これは、試験が終わった直後に、普段聞きなれている英語の音源をリスニングしてもらうとよく分かります。

試験直後というのはリスニング能力がかなり高まっています。

だから普段聞いている音源よりも、クリアに英語が聞き取れることが多いです。

「これぐらいクリアに聞き取れていたらリスニングはもっと解けたのにな」

と思うことがよくありました。

恐らく、3時間以上フル集中の状態で英語に臨んだ後なので、脳が英語脳になっている、ということだと思います。

 

そういう意味でも、リスニングが3番目に移るということで、聞き取り能力については良い影響がある可能性が高いです。

 

覚えることが多いライティングを最初に終えられる

ペーパーの3科目のうち、最も直前まで詰め込みが出来るのがライティングです。

なので、試験会場の控室ではライティングノートを片手に、暗記項目の最後の詰めを行うというのが、常套手段です。

 

しかし、これまではせっかく直前に詰め込んだライティングの内容でも、実際に使うのが2時間後ということもあり、

「あ、何だっけー?」

と、忘れてしまうことも多かったと思います。

 

しかし、ライティングが朝一番に変更になったことで、直前に詰め込んだライティングの効果を発揮しやすくなったと言えるでしょう。

また、ライティングはリスニングほど集中力を必要としないので、朝一番で、脳が活性化されていない状況でも、リスニングほど影響は受けません。

 

その意味では、ライティングが最初になったというのは、プラスに捉えて良いと思います。

 

マイナスの影響

エネルギーを消費した状態で迎えるリスニング

リスニングが午前中の最後になることは、上記の通りプラスの影響もありつつ、マイナスの影響もあり得ます。

それは、前半のライティング、リーディングでエネルギーを消費した段階で迎えるということです。

 

私の個人的な感覚ですが、3セクション別のエネルギー消費は、ライティング > リーディング > リスニングという感じだと思います。

一番エネルギーを消耗するのがライティング、という感覚です。

これまでの順番だったときは、最終科目のライティングを迎えた段階では、まだ気力、集中力とも十分な状態ですが、ライティングを終えた瞬間にどっと疲労感を感じる、という感覚でした。

 

もし、同じような感覚を持っている方は、要注意かもしれません。

これまでの順番でライティングを迎えるときよりも疲れた状態で、最終科目のリスニングを迎える可能性がある、ということです。

 

前述の通り、リスニングは集中力を必要としますので、疲れた状態だと気を抜いた瞬間に聞き逃すということがあるかもしれません。

実際、既に受験された方からも、試験の前半にかなりのエネルギーを消費したというニュアンスのご報告を頂いています。

 

本番対策としては、疲れた状態からでもすぐに集中状態にもっていける、そういった持久力を意識していくと良いかもしれません。

 

トイレのタイミング

午前中のペーパー試験はトイレ休憩がありませんから、トイレをどう考えるかは重要なファクターでした。

これまで午前中のペーパー試験でのトイレのタイミングとしては、ライティングセクションで、試験問題を読んでから、そのアイデアを頭の中で設計する時間にトイレに行くのがベストタイミングでした。

席に座っていてもどっちみち頭の中で考える時間が必要だし、時間のロスが少ないからです。

また、席を立つという行為をして気分転換することで、思わぬ良いアイデアが思いつくこともあったでしょう。

 

しかし、ライティングが朝一番の試験開始直後ということになると、その時間にトイレに行きたくなることはないでしょうから、行く必要はなくなります。

その後のリーディングではトイレに行くだけ時間のロスになりますし、最後のリスニングはルールでトイレに立てません。

ということで、完全にトイレに行くタイミングが失われたことになります。

 

最悪なのは、リスニングセクションでトイレに行きたくなることです。

そのおかげで集中力が阻害されると、大きなマイナスです。

 

ということで、トイレのタイミングについては、ソリューションが見当たりませんが、当日の水分補給は控えめにして、最後までノートイレで通すしかありませんね。

 

まとめ

ということで、今回の試験順序変更から考えられるプラスとマイナスの影響でした。

人によっては、マイナスの影響の方が大きい、という方もいるかもしれません。

ただ、マイナスを嘆いても、もはやルールが変わってしまった以上、どうすることも出来ません。

それよりは、プラスの影響を考えて、前向きにとらえるしかないと思います。

 

今後の本番対策、上記のような影響を踏まえつつ、取り組んでみて下さい。