「ネイティブの会話が聞き取れない・・・」その2つの原因と対処法

こんにちは。藤本です。

こんなご質問を頂きましたので、お答えしてみたいと思います。

今、オーストラリアに滞在しています。
最近、ネイティブ環境のレストランにて働き始めました。
お客さんと基本的な会話は出来るのですが、予約の電話で少し複雑なことを聞かれたり、ネイティブの人たちが話している内容がさっぱり分かりません、、、。

以前、IELTSの勉強をしており、IELTSの英語は聞き取れるのにいざネイティブ環境だと会話についていけないことが多々あります。

これらはIELTSの教材を通して勉強すれば、改善できる物なのでしょうか?
それとももっと速いスピードの英語に慣れた方がいいのでしょうか?

では、お答えしてみます。

 

英語の聞き取りは、

①まず耳から聞き取れた音を
②頭の中で覚えている単語や構文とマッチングさせて、
③何の単語か、どのような構文かを理解する

というプロセスをたどります。

そして聞き取れない原因としてしては、

A.頭の中にそもそも単語や構文が入っていない
B.聞き取れた音と頭の中にあるものとをマッチングするスピードが遅い

の2つです。

 

A.が原因の場合は、単語を正確な発音も含めて覚えたり、関係詞や副詞節など構文や文法を理解するなどが効果的です。

B.が原因の場合はシャドーイングが有効です。

 

そして、2つとも、IELTSでスコアが取れるレベルと、ネイティブ同士の会話を聞き取れるレベルとには差があります。

IELTSは基本的にきれいな英文であり、文法的に崩れた構文は出ません。

またスピードもネイティブ同士の会話よりはゆっくりです。

 

それに対してネイティブ同士の会話だと単語もインフォーマルなものが多いし、構文も崩しているし、スピードも速いです。

あとネイティブ同士では分かっている共通の背景(常識)などは省略されるので、そこも理解できない原因になります。

なので、IELTSで7.0以上取れている人でも、ネイティブ同士の会話は完全には理解できません。

 

とはいえ、崩した英語をいきなり理解することは難しくて、まずは奇麗な英語を理解できるようにする、ということが近道になります。

基本的な奇麗な英語が聞き取れているかは、だいたいIELTSリスニングで6.5に届いているかが1つの目安になると思います。

 

なので、もしIELTSリスニングで6.0以下であれば、まずはIELTS用の奇麗な英文で、基本的な単語や構文を学び、シャドーイングしていくことをお勧めします。

こちらが出来ればネイティブ同士の会話でも基本的な流れは聞き取れるようになると思います。

 

もし現在IELTSリスニングで6.5以上取れている状態なら、基本は出来ている状態だと思いますので、そこから先のトレーニングや慣れが必要です。

その場合は、ネイティブ同士で使うような単語の発音や、構文の崩し方のパターンを学んだうえで、そういった音源(ドラマとか、コメディとか)を使ってのシャドーイングが有効だと思います。

 

繰り返しますが、後者の話は言うなれば応用編です。

基本の上に応用があるので、基本を抜きにして応用を行うとかえって時間を取ることになると思います。

なので、応用編はあくまで基本編の後、ということで取り組んでもらえればと思います。