「IELTSスピーキングセクションで、質問を聞き取るのが苦手です」

こんにちは。藤本です。

こんなご質問を頂きました。

「スピーキングセクションで質問を聞き取るのが苦手です。

的確に質問に答えている自信がないです。

何か質問を正確に把握するためのアドバイスを頂けると幸いです。」

 

同じような経験はありませんか?

私はあります(笑)

 

基本的にはスピーキングセクションはリスニングのスキルは問われないので、聞き取れないときは何度も聞き返してよいわけです。

が、さすがに3回ぐらい聞き返して、それでも聞き取れないと、それ以上聞きづらくなって、何となく分からないなりに答えてしまいますね。

 

これは単純にリスニングが弱くて聞き取れない場合もありますが、リスニングセクションはそれなりにスコアを獲っていても、スピーキングの質問は聞き取れないというケースがあるので、そういった場合の原因と対策について書いてみます。

 

なぜリスニングセクションは聞き取れるのに、スピーキングセクションの質問は聞き取れないのか?

私が考えるに原因は大きく2つです。

 

1つ目の原因は、全く自分の想定外のことを聞かれているということです。

 

あらかじめ想定された質問であれば割と聞き取れるし、仮に全文聞き取れなくても、一部を聞き取れるとそこから聞かれていることを想像して、答えることができます。

しかし、全く想定もしていない角度から質問されると聞き取れないことが多いです。

 

実はこれは日本語でも同じで、全く想定外のことを言われると「え?」と聞き返してしまいますね。

 

たとえば

「先月に自動車の免許を取得した」

という話をしたときに

「いくらかかったの?」

とか

「どこで取ったの?」

という質問は想定できますよね。

 

でも

「どうやって取ったの?」

という質問はあまり想定してませんね。

 

日本の感覚だと、まあ教習所に通って免許を取るのが当たり前ですからね。

だから、その当たり前だと思っていることに対して質問されると

(え?教習所で取ったかどうかを知りたいのかな・・・)

と相手の質問の意図を考えなければ答えられません。

 

でも、相手の国では、例えば教習所に通うコースと、自分で練習をしてテストだけ受けて免許取得するコースの2つがあったとしたら、その人にとっては

「どうやって免許を取ったのか?」

は自然な質問です。

 

このように質問する側と受ける側で常識の違いがあったときに、質問の意図がよく分からずに、理解に時間を取ってしまう、ということがあります。

IELTSスピーキングの試験官も基本的に外国人なので、そういうことが起こりえます。

 

この場合の一番の解決策は、そういった質問も含めて想定しておく、ということですが、次善の策としては

「どうやって?日本では免許を取得するには教習所で取るのが当たり前だけど、それを聞きたかったの?」

と聞き返すことです。

そのうえで

「なるほど。一瞬、質問の意図がよく分からなかったよ(笑)」

ぐらいの返しをすれば十分です。

 

スピーキングの質問が聞き取れない2つ目の原因ですが、口語のイディオムを知らないということです。

これは多少リスニングセクションにも関係しますが、スピーキングセクションの場合は、試験官がその場で言葉を追加することもあるので、それがなじみのない口語表現だったときに聞き取りづらいということがあります。

 

例えば

I walk.

という表現は文法的には正しいのですが、ちょっと文章としては短すぎて会話だと聞き取りにくいため、口語では

I take a walk.

と言われたりします。

でもその表現が頭に入っていないと聞き取れない、ということですね。

 

この場合の対策は、そういった口語表現をインプットしていくことですね。

これは教科書やオフィシャルなプレゼンなどではあまり見られない表現だったりするので、スカイプでの英会話や、動画などでネイティブ同士の日常会話の音声などを聞いていくと良いと思います。

 

とはいえ、このこと自体は、IELTSのスコアには直接関係しない部分なので、目標スコアに向けて他に優先することがある場合は、そこそこに。

基本的には聞き取れないときは、理解するまで聞き返す、ということで良いと思います。