こんにちは。藤本です。
今日は少し常識とは異なる話をします。
それは、正しいIELTS対策をしたらスコアが下がる、という話です。
別に冗談ではありません。
私の生徒さんの中には、これまで何度もIELTSを受けてきたけどOverallのスコアが6.0で止まってしまい、どうしても6.5の壁が破れないという方が多いです。
あるいは、リーディングで7.5の壁が破れない、あるいはライティングで6.5の壁が破れない、といった方も多いです。
そして、その現状を突破しようと、私の講座を受講されるわけですが、そういった生徒さんの中の一定割合の方が、講座を受講された後、スコアダウンを経験します。
でもこれは私は良い前兆だと考えています。
どういうことか説明しましょう。
スコアダウンの理由
Overall6.0、リーディング7.0、ライティング6.0は、独学で到達できる1つのピークになります。
特に大学受験を経験してきた人なら、ここまでは独学で到達できる人も多いです。
しかし、そこから先は独学で到達できる人が一気に減ります。
その理由は、一言で言うと正しいフォームが身についていない、ということになります。
リーディングで言うなら複雑な構文は無視して、分かる単語から何となく意味を推測していたり、トピックセンテンスやサポーティングアイデアといったパラグラフの構造は無視して、感覚でパラグラフタイトルの選択肢を選んでいる、といった感じです。
ライティングなら、文法的に正しくないのに、見様見真似で見たことがある表現を使ったり、自分が書きたいことを書いていて、論理が飛躍した文章だったり、何を指しているか分からない代名詞を連発していたりします。
私の講座ではこういった感覚に頼った理解を、理詰めで、何が正しくて、何が間違いか、何が評価されて何が評価されないかを、全部説明します。
そして正しい方法はどういうことかをお伝えします。
そのため、リーディングは感覚で読んでいたときよりも、慎重に読み進めることになり、むしろ時間がかかるようになります。
ライティングもマイナス評価されるポイントを徹底的に避けて書くため、自由に書いていたときよりも色々なことに気を付けないといけないので、スピードが落ちます。
その結果として、この段階で受験をすると、講座受講前よりもスコアが落ちることがあるのです。
我流の限界
ただ、安心してください。
これは極めて正しい道を歩んでいます。
なぜならそれまでが我流のフォームだったため、スピードは速かったかもしれませんが、成長に限界があったわけです。
我流のリーディング、ライティングは必ず限界にぶつかります。
その限界を突破するには、正しいフォームを身につけるしかないのです。
成長途上の陸上選手が、我流のフォームで伸び伸び走れば、ある程度まではタイムは伸びるでしょう。
でも世界レベルで戦うには、我流だと限界にぶつかります。
人間の体の動かし方や、風の抵抗などを科学的に分析して、正しいフォームを身に着けることが必要になります。
しかし、その過程は苦しいものです。
それまで親しんできた我流のフォームを変更するにあたって、色々な点に気をつけなければならないので、一時的にパフォーマンスが落ちることも有るでしょう。
でも、正しいフォームを完全に自分のモノにした後は、それまで超えられなかった限界を越えられるはずです。
継続こそ正義
私の講座の生徒さんたちも、一度スコアを落としても、正しいフォームを信じて継続した方は、その後にガッコンとスコアが上がります。
それまで何度挑戦しても超えられなかった限界をあっさり超えていきます。
ただ一度スコアを落とすという苦しさを越えていく必要があります。
一生懸命やっているのに結果が悪化するというのは、なかなか受け入れ難いことです。
でもこれが限界を超えるための一歩であることを理解してもらいたいと思います。
ということで、正しい取り組みをしているのにスコアが落ちてしまった方、ここが踏ん張りどころなので、頑張って継続してくださいね。