コロナ騒動と情報とIELTS

こんにちは。藤本です。

世の中えらい状況になっていますね。

私が暮らすカナダでは今週、国境封鎖が起こり、レストランもテイクアウト以外は営業中止、公共施設も軒並みクローズしており、学校にも行けないで暇を持て余す子供たちとずーっと過ごしています。

カナダだけでなく他の国でも状況はどんどん悪くなっています。

まあ、前代未聞の状況と言えるでしょう。

 

海外にいる生徒さんなどからも不安の声を複数聞いています。

 

ただ、今回の混乱はパンデミックよりも、インフォデミックだ、という言葉があるぐらい、情報過多、過拡散がもたらしている側面もあるかなと思います。

 

例えば、人のない場所で子どもを遊ばせるような、冷静に考えたら何のリスクもない、誰にも迷惑もかけない行動ですら、ヒステリックに批判する人もいます。

外出することがすべて悪、という頭になってしまっているのですね。

自分の頭で考える、判断する、ということが出来なくなっているのだと思います。

 

今ふと思い出しましたが、東日本大震災の後、私が当時働いていた会社では、夜20時になったら消灯するようになりました。

理由は計画停電の騒ぎの中で、夜まで明かりをつけていると近所からクレームが来る、ということでした。

冷静に考えればまったく意味が分からない話です。

それと同じことが今起こっているわけです。

 

メディアから流れてくる情報で「不安だ」「どうしよう」と思う人は、「正しい情報」を得ようとしてネットの情報をあさります。

しかし、ネットの情報は常にそういう人に安心をもたらすわけではありません。

特にSNSは、フェイクや勝手な憶測が飛び交う場所であり、センセーショナルな情報や「~はダメ」といったネガティブな情報が広がりやすいので、情報選別が出来ないままそういった情報に接した場合、ますます精神不安に陥ることがあります。

その情報が自分のキャパを越えたときに、パニックやいわゆるネット疲れが起こります。

 

これを回避するには、受け身で情報を受け取るのではなく、目的をもって能動的に情報に接する、という姿勢が大事です。

単に受け身で流れてくる情報すべてを処理しようとしていると、あっという間にキャパシティを越えます。

残るのは不安な気持ちだけです。

 

だから、何の情報を探すのか、という目的意識を明確にして、「受け取る情報」と「受け流す情報」を区分します。

そもそも、不安にさせる要素の多くは、政治的な判断や他人の主張など、自分にはコントロールしようがないことです。

自分にコントロールできないことを心配してても仕方ないのです。

こういうときに必要なのは、自分がコントロールできることに集中することで、そして、どうせなら自分の将来にプラスになることに集中すべきでしょう。

 

だから特に今おすすめなのが

「この状況を、この経験を、今後の人生にどう活かすか」

というプラスの目的意識をもって情報に触れることです。

 

将来、自分の経歴書に

「2020年コロナショックをきっかけとして、~に問題意識を持つことになった」

「2020年コロナショックで~を経験したことで、~を始めた」

みたいなストーリーが書けると良いと思うのです。

 

私の場合は、東日本大震災の混乱時に、ずっとそう考えていて、それが現在の仕事につながることになりました。

今回もずっとそのことを考えています。

 

現在の状況を不安に感じる方は、是非そういったプラスの目的意識で情報に接してみて下さい。

すると、目的に沿わないネガティブな情報やどうでもいい情報は受け流すことが出来るようになります。

現在の状況としては、感染リスクのある場所に近づかなければ命が脅かされるわけではないので、そこさえ分かっていれば、ネガティブな情報はしばらくは軽く受け流しても大丈夫でしょう。

 

さて・・・

ここまでIELTSとは関係ない話をしてきましたが、ここから強引にIELTSの話に持って行きます(笑)

実はIELTSでも、上記のような状況が言えるなと思っています。

 

以前はそうでもありませんでしたが、現在は非常に多くの方がIELTSについて発信しています。

情報が増えること自体は良いことです。

 

ただ、その分、受け身でその情報を受け取り続けるとパンクする人が出てくると思います。

例えば、私のこのブログだけ見ても、すでに600件以上の記事がありますので、全記事を順番に読もうと思うと必ず挫折すると思います。

全てを読むことは不可能に近いし、あまり意味もないでしょう。

 

場合によっては

「やるべきことが多すぎる」

と感じて不安ばかり高まる人もいるでしょう。

このように感じるということは、ただ情報を受け取るだけで、自分の頭で考えられていない状態です。

 

重要なのは、自分自身で、仮説を作り、その仮説検証することです。

「スコアが伸びないのはどんな課題が考えられるか」

「その課題を解決するためにどのような方法があるか」

といった目的意識を明確にしないで、ただ受け身的に情報を受け取るだけでは、本当の意味でその情報を消化できません。

 

自分の頭で考えて、「何を目指すのか」「何を探すのか」「何を受け取るのか」をはっきりさせた上で情報を取捨選択していきましょう。

 

最後に、この状況が早く収まって平常に戻ることを祈っています。