こんにちは。藤本です。
共に留学で求められる英語試験であるIELTSとTOEFLですが、この2つの試験はそれぞれに特徴があり、各セクションの難易度が異なります。
それぞれのセクションの違いを書いてみますね。
●リスニング
TOEFLは会話全体の意味を掴んで関連する設問に回答することになりますが、IELTSは聞こえた単語を拾っていく穴埋め式の回答がかなりの割合を占めますので、リスニングはIELTSの方がかなり易しいと言えます。
●リーディング
IELTSの方がやや長い傾向がありますが、両者の難易度は大きくは変わりません。
●ライティング
TOEFLは複合問題があり、リスニングや速読力が弱いと苦労します。ライティングそのものの採点については、IELTSに比べると比較的スコアが取りやすいと言われます。IELTSは、パラフレーズや接続副詞の多用など厳しくチェックされるうえに、紙での手書きになるため書き直しなどがしにくいという不利な面があります。
●スピーキング
ライティングと同じく、TOEFLは複合問題があり、リスニングや速読力が弱いと、本来のスピーキングの力以外の要素で苦労してしまいます。またマイクに向かって一方的に話すのが無機質に感じられるときもあります。IELTSは対人でのテストになるため、質問を聞き返したり、相手の表情を見たり、ジェスチャーでサポートできたりという有利な面があります。
実際に日本人の平均スコアを見ると
TOEFL(2012年)
リスニング:17点
リーディング:18点
ライティング:18点
スピーキング:17点
IELTS(2012年 アカデミックモジュール)
リスニング:5.9点
リーディング:6.0点
ライティング:5.3点
スピーキング:5.6点
出典:ETS,IELTS.org
となっていて、見事に
リスニングとスピーキングで苦労するTOEFL
ライティングで苦労するIELTS
という特性が出ています。
国内ではTOEFL受験者の方が圧倒的に多いと思いますが、こうした特性を踏まえて例えばリスニングが苦手な人はTOEFLではなくIELTSを受験するのが1つの戦略です。
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