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①Task1の設問パターン
Task1の設問は大きく4パターンに分類して考えると良いです。
- グラフ
- フローチャート
- 装置構造図
- 地図
これらのタイプに応じて設計が変わってきます。
グラフ
- 棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフ、表などのイメージ

- グラフはさらに4つに分かれる。
- A.時系列タイプ
- B.年齢別傾向タイプ
- C.プレーヤー×項目タイプ
- D.単純タイプ
- この4つごとに設計パターンが大きく異なる。
フローチャート
- 何かの製造プロセスや生物の進化などを説明したもの

- フローチャートは3つに分かれる。
- A. 単純タイプ
- B. 枝分かれタイプ
- C. 循環タイプ
- この3つのパターンで、Overviewの書き方やBodyの分け方が変わってくる。
装置構造図
- 何かの装置の仕組みを示したもの

- 装置構造図は1つしかパターンがない。
地図
- 地図の説明

- 地図は9割以上は2枚地図のパターンで出題するので、2枚地図だけ準備しておけばほぼ問題ない。
4種類の出題頻度
- グラフが全体の8割
- グラフしか対策していない人も多いが、5回受験すれば1回はグラフ以外に当たるので、それ以外のパターンも対策しておく。
②Task1のフォーマット
Task1の基本は4段落構成
- 第1段落:Introduction(与えられた図表の説明)
- 第2段落:Overview(最も際立った特徴の説明)
- 第3段落:Body1(重要な特徴)
- 第4段落:Body2(重要な特徴)
※設問によってBodyを3つに分けることもあるが、この4段構成を基本とする。
③Task1 グラフ問題対策
グラフ問題は4つのタイプに分類される
- A.時系列タイプ:時系列に沿った変化が示されたグラフ
- B.年齢別傾向タイプ:時系列の代わりに年齢に沿った変化が示されたグラフ
- C.プレーヤー×項目タイプ:時系列や年齢別といった要素が入らないグラフで、クロス集計になっているグラフ
- D.単純タイプ:時系列や年齢別といった要素が入らないグラフで、単純集計になっているグラフ
A. 時系列タイプ
- 時系列に沿った変化を示したグラフ
- グラフの種類としては折れ線グラフが多いが、棒グラフ、円グラフ、テーブルになるものもある。



B. 年齢別傾向タイプ
- 年齢に沿った変化を示しているグラフ
- グラフの種類としては折れ線グラフが多いが、棒グラフ、円グラフ、テーブルになるものもある。

年齢別傾向タイプと時系列タイプは本質的には同じ
- 年齢別傾向タイプと時系列タイプの違いは、横軸が時系列か年齢かというところだけ。
- つまり、年齢別傾向タイプは基本的に時系列タイプと同じように説明すればよい。
C. プレーヤー×項目タイプ
- 時系列や年齢軸が入っておらず、1つのプレーヤーにつき複数の項目がある。
- 表で示されることが多いが棒グラフで表現されることもある。


D. 単純タイプ
- 時系列や年齢軸が入っておらず、1つのプレーヤーにつき1つの項目がある。
- 単純集計のグラフの棒グラフか円グラフまたは表になる。
- 単純タイプは1つだけ単独で出題されることはなく、2つ以上の単純タイプグラフの組み合わせか、他のタイプのグラフと組み合わせて出題されることが多い。


「単純タイプ」は「プレーヤー×項目タイプ」と本質的に同じ
- 「単純タイプ」は「プレーヤー×項目タイプ」の項目が1つしかないバージョンと考えられる。
- つまり、単純タイプは基本的にプレーヤー×項目と同じように説明すればよい。
時系列タイプで評価されない書き方

The figure for Japan decreased from 100 in 1980 to 70 in 2000.
In contrast, China increased its figure from 50 to 120 during the period.
Regarding India, an upward trend can be seen from 30 in 1980 to 45 in 2000.
- 日本、中国、インドのそれぞれの増加の様子をデータ付きで説明している。
- この書き方でも一定のスコアは確保できるが足らないものがある。
- 時系列タイプで忘れがちなのが。
- 上記の英文において書かれているのは日本、中国、インドの数値がそれぞれ「増えているのか減っているのか」という「数値の増減」のみ。これは重要だが、これだけでは不十分。
- 足らないのは日本の数値は中国の数値に比べて「大きいのか小さいのか」、インドの数値は中国の数値に比べて「大きいのか小さいのか」といった「プレーヤー間の比較」。
- もちろんデータを挙げているので、比較したらどちらが大きいかは分かるが、必要なのはそれを言葉で「どちらが大きいのか」を説明してあげること。
- 時系列タイプでは「増減」だけでなく「大小」も説明する。
プレーヤー×項目で評価されない書き方①

The USA has 31,050 in X, 14.8 million in Y, and 25.5% in Z.
The UK records 9.807 in X, 15.5 million in Y, and 22.0% in Z.
The figures for France are 8,810 in X, 12.8 million in Y, and 17.8% in Z.
:
- 上から順に国ごとにX, Y, Zの数字の説明をしている。途中までだが、このまま残りの3カ国も同じ調子で説明していくことになる。
- この記載は評価が低い。その理由は
- 1.単純にデータの説明だけであり、その数値が大きいのか小さいのかの評価が入っていないから。
- 2.全部で18個あるすべてのデータを説明しているから。
- IELTSのTask1は、重要点と呼ばれる「図表の特徴」と、補足情報と呼ばれる「具体的なデータ」を双方織り交ぜて説明していく必要がある。上記の記載は「補足情報(具体的なデータ)」の説明にはなっているが「重要点(図表の特徴)」の説明にはなっていない。
- またIELTSのTask1では図表の中から重要な箇所を「選択」して説明する必要がある。18個のデータすべてを説明するのは選択できていないという評価になる。
プレーヤー×項目で評価されない書き方②

The USA has the largest figure in X and Z, at 31,050 and 25.5%, respectively.
The UK records 15.5 million in Y, which is the largest figure in Y, and 22.0% in Z, which is the second largest.
The figures for Australia was the smallest in X and Z, at 4,225 and 6.9%.
- 上から順に国ごとに数字を説明しつつ、その数字が「大きいか小さいか」の説明が入っている。数字もすべてを説明するのではなく、ある程度数字を「選択」して説明している。①の単調にデータだけを説明するよりはずっとメリハリが効いた文章。
- でもこの文章を読んで「このデータはこういう特徴だな」とすぐに理解は出来ず、グラフの特徴が伝わりにくい。
- その理由は
- Xの最大値の説明と、Xの最小値の説明が出てくる場所が離れている
- USAのYの数値がおよそどの程度の数値なのかが伝わらない
- どういう基準で数字を選択しているのかに統一感がない
- 特に最初のXの最大値と最小値の説明の箇所が離れているというのは大きく、今回の説明は前から順に読んでいくとXの最大値 ⇒ Zの最大値 ⇒ Yの最大値 ⇒ Zの2番目の数字 ⇒ Xの最小値 ⇒ Zの最小値という順で説明されている。一度読んだだけで、このグラフの特徴が掴める読者は限られる。
5つの構成要素に分けて記載する
- ①主語
- ②述語
- ③目的語(指標)
- ④カテゴリー
- ⑤年代
①主語
- グラフの形状に合わせて「折れ線グラフ(line graph)」「棒グラフ(bar chartまたはbar graph)」「円グラフ(pie chart)」「表(table)」を区分して記載する
- 数値指標が1つのものはchart、2つ以上のものはgraphと表現する。折れ線グラフは基本2つ指標があるのでgraph、円グラフは1つしか指標が表現できないのでchart、棒グラフのみ数値指標が1つのものと2つのものがあるのでgraphとchartを使い分ける。
- 1つのグラフなら単数形、2つ以上のグラフなら複数形だが、1本のラインや1本のバーを1つとはカウントせずに指標を共有しているものはまとめて1つとカウントする
②述語
- 現在形で記載する。
- 主語が単数形なら三単現sを忘れずに記載する。
- revealは大げさなので使わない。
③目的語(指標)
- グラフで表現されている指標を記載する。
- 人数であれば the number of people
- 人の割合(シェア)であれば the proportion/share of people
- 経済成長率であれば the economic growth rate
- 売上であれば the sales of X
- 時間であれば the time spent on X など。
- 特にofの後ろに置くべき単語の間違いが多いので注意。年齢別の割合を示したデータで「年齢の比率」という表現からthe proportion of ageといった表現になりがちだが、これは間違い。正式には「年齢別の人の比率」のはずなのでthe proportion of peopleとなる。
④カテゴリー
- どのようなカテゴリーで分類されているかを表現する。
- 主に2つの表現方法がある
- in+数値+カテゴリ―名(複数形):in six age groups、in three countriesなど
- by+カテゴリー名(無冠詞単数):by gender, by ageなど
⑤年代
- グラフが表現している時期を説明する。
- from 1950 to 2000
- between 1950 and 2000 など
「A. 時系列タイプ」と「B. 年齢別傾向タイプ」のOverview
- 最初に考えるのは「カテゴリー間の共通点と相違点」
- 「増減」「大小」の2つの視点で共通点と相違点を探す。どちらか1つの視点だけだと共通点や相違点が見つからない場合がある。
- 「増減」「大小」いずれの視点でも共通点がない場合は「相違点」「順位の変動」「前半・後半の違い」のいずれかで記載する。
「C. プレーヤー×項目タイプ」と「D. 単純タイプ」のOverview
- 「各項目のトップ」で記載する。
- C.プレーヤー×項目タイプは、項目が複数あるので項目ごとにトッププレーヤーを説明する。
「増減」と「大小」を同時に説明する3ステップ
- プレーヤーごとに、以下の3ステップで記載する。(複数のプレーヤーをまとめて説明しない)
- STEP1:スタート時点の順位
- STEP2:その後の増減
- STEP3:その間の順位の変動
- この3ステップに沿うことで「増減」と「大小」を自然に入れることが出来る。

In 1980, the figure for Japan was 100, which was the highest figure among all the countries. This figure, however, decreased to less than 70 during the period, and Japan was replaced by China in the top position.
- Japanの説明を3ステップで記載をしている。
- STEP1:1980年の数字を説明した段階で、その時点で一番大きいことを説明
- STEP2:1980年以降、数字が減少したことを説明
- STEP3:その現象に伴って、トップの地位から陥落したことを説明
In contrast, China, whose figure was a half of that for Japan at the beginning, enjoyed a drastic growth, surpassing Japan in 1990, to 120 in 2000.
- Chinaの説明も同様に3ステップで説明している。
- STEP1:1980年の数字が日本の数字の半分であることを説明
- STEP2:1980年以降、数字が上昇したことを説明
- STEP3:1990年に日本を越えたことを説明
On the other hand, India was in the third position at 30 in 1980. Although its figure slightly increased to just over 40 at the end, India kept the lowest position throughout the period.
- 最後にIndiaも3ステップで説明
- STEP1:1980年の数字は一番低いことを説明
- STEP2:1980年以降、数字が上昇したことを説明
- STEP3:期間中に順位の変動はなく、常に3番手であることを説明
「増減」と「大小」を同時に説明する3ステップ
- 年齢別傾向タイプも時系列タイプと本質的には同じなので同じように3ステップで説明していく。
- ただし横軸が時系列ではなく年齢なのでそれに合わせ表現が少し変わる。
- STEP1:最も若いときの順位
- STEP2:年齢が上がるにつれての増減
- STEP3:その間の順位の変動
- 時系列変化との違いは、ステップ1が「最も若いとき」の順位になることと、ステップ2が「年齢が上がるにつれて」の増減になること。

As for Z, the figure is the highest in the youngest group at over 40%. However, in the older groups, this figure decreases according to age to only 1% in the oldest group. As a result, Z becomes the least common.
- 項目Xの説明を3ステップで記載している。
- STEP1:一番若いグループでは数字が最も高いことを説明
- STEP2:年齢が上がるにつれて数字が減少したことを説明
- STEP3:その現象に伴って、もっともマイナーな立場になったことを説明
Regarding Y, this is the second major category in the youngest group at 20%. As age increases, the figure increases to the peak at 28% in the 25-34 age group but then, decreases to 8% in the age of over 65. Even in the oldest group, the ranking of this category remains the same.
- 項目Yの説明も同様に3ステップ。
- STEP1:一番若いグループでは2番目に数字が高いことを説明
- STEP2:年齢が上がるにつれて数字が一度上昇し、その後減少したことを説明
- STEP3:最後でも順位が2位のままであることを説明
In contrast, the figure for X is less than a half of that for Y in the age of under 24, at 8%. However, the figure increases with age to 25% in the second oldest group, surpassing those for the other categories. In the oldest group, the figure slightly decreases to 20%, but this category still keeps the top position.
- 最後の項目Xも同様
- STEP1:一番若いグループでは一番数字が低いことを説明
- STEP2:年齢が上がるにつれて数字が一度上昇し、その後減少したことを説明
- STEP3:その間に、トップになったことを説明
プレーヤー×項目タイプは必ず「項目ごと」に説明する
- 「プレーヤーごと」に説明しようとすると、補足情報をすべて説明しなければならないし、説明の順番で見ていくと比較もしにくい。
- 「プレーヤー×項目」タイプが出たときの最大のポイントは「プレーヤーごとではなく、項目ごとに説明する」ということ。

- まずXという項目について説明する(最大値から最小値まで)
- 次にYという項目について説明する(最大値から最小値まで)
この順番で説明した方が、読者の頭には特徴が伝わりやすいし、書くのも楽になる。
データはグルーピングする
- データはグルーピングをうまく使って「選択」する。
- 似た数値を持つプレーヤーをグルーピングして、そのグループが持つ数字を「~以上」「~以下」「~前後」といったまとめ方(代表値)で表現する。こうして、すべての数字を説明せずに、およその数字の分布度合いだけを説明する。
「項目ごと」に「グルーピング」して説明する2ステップ
- 「プレーヤー×項目」タイプは項目ごとに2ステップで説明していく。
- STEP1:項目の上位グループプレーヤーを説明
- STEP2:残りのプレーヤーをグルーピングしてその代表値を説明
グルーピングと代表値のコツ
- 上位グループと差が大きい下位グループの代表値は「~以下」という表現を使うと、上位グループとの差が大きいことが伝わる。例えば、5つの数字が「100, 9, 7, 4, 1」という組み合わせだったときは、「一番大きい数字が100で、残りは10以下」と説明すれば1つだけ突出していることが伝わる。
- 逆に上位グループと下位グループの差が小さい場合は、下位グループは「~以上」と表現すると、上位と下位との差が小さいことが伝わる。5つの数字の組み合わせが「100, 97, 95, 92, 90」というケースでは「一番大きい数字が100だけど、残りも90以上」と説明すれば、この5つの数字が団子状態で固まっていることが伝わる。

In terms of X, the USA has by far the largest figure at 31,050, which is more than three times the figures for the other nations.
- まず項目Xについて2ステップで説明している。
- STEP1:USAの数値が一番大きいことを説明
- STEP2:残りのプレーヤーはUSAの1/3以下であることを説明(トップのUSAがダントツなので、下位グループの代表値は「~以下」という表現になっている。)
Y has a different trend; the UK comes at the top position at 15.5 million, but even the figure for Canada, which is the smallest among all the nations, is close to that for the UK at 10.0 million.
- 項目Yも2ステップで説明している。
- STEP1:UKの数値が一番大きいことを説明
- STEP2:残りのプレーヤーも10 million以上であることを説明(Yの数字は1位から6位までがそれほど離れていないため、下位グループの代表値は「~以上」となっている)
Regarding Z, nations can be divided into three groups: the top group (the USA and the UK) recording more than 20%, the secondary one (France and Germany) showing between 10% and 20%, and the last one (Canada and Australia) having less than 10%.
- 最後に項目Zは、2ステップのパターンの応用で3つのグループに分けている。
- 上位グループを「~以上」、中間グループを「~と~の間」、下位グループを「~以下」として説明している。
「項目ごと」に「グルーピング」して説明する2ステップ
- 「単純」タイプは、「プレーヤー×項目」タイプと同様に項目ごとに2ステップで説明していく
- STEP1:項目の上位グループを説明
- STEP2:残りの項目をグルーピングしてその代表値を説明

In the pie chart, Germany is at the top position, accounting for 29.8%. The UK comes in second place at 24.3%. The share of France is slightly smaller at less than 20%. The other two countries have much smaller figures, which are lower than a half of the share of the Germany.
- 2ステップで説明している。
- STEP1:Germany, UK, Franceが1位、2位、3位であることを説明
- STEP2:残りの2か国はGermanyの1/2以下であることを説明
- 単純タイプは単独で1つだけで出題されることは少なく、他のグラフと組み合わせで出題されることが多い。あるときは「時系列タイプ」+「単純タイプ」、あるときは「プレーヤー×項目タイプ」+「単純タイプ」など。
- その場合は、それぞれのグラフごとにここまで説明してきた形で説明する。
④Task1 フローチャート問題対策
フローチャート問題は3つのタイプに分類される
- A. 単純タイプ:スタートから矢印を辿っていくと、1つのゴールにたどり着くようなシンプルなフローチャート。ある商品の製造プロセスなどが典型的な例。
- B. 条件枝分かれタイプ:途中でフローが枝分かれしていて、行先が異なるようなフローチャート。途中で条件があって、その条件を満たせば左側に、満たさなければ右側に2つの矢印が伸びているようなフローチャート。
- C. 循環タイプ:フローが全体で円を描いていて、ぐるぐる循環しているようなフローチャート。雨として降った水が海で蒸発してまた雨になるような水の循環図とか、卵から生まれた生物が大人になってまた卵を産むような生物の一生とかが典型的な例。
3つの構成要素に分けて記載する
- ①主語
- ②述語
- ③目的語(フローの内容)
①主語
- 基本はThe flow chartと記載する。
②述語
- 現在形で記載する。
- 主語が単数形なら三単現sを忘れずに記載する。
- revealは大げさなので使わない。
③目的語(フローの内容)
- フローチャートで表現されているフローを記載する。
- the processes involved in -ing(~に関わるプロセス)
- the procedure of X (Xの手続き)など
「A. 単純タイプ」と「C. 循環タイプ」のOverview
- 「ステップ数+最初と最後」を書く。
- 「C. 循環タイプ」の最初と最後は分かりにくいが、適当にどこかをスタート地点に、どこかをゴール地点に決める。
「B. 条件枝分かれタイプ」のOverview
- 「枝分かれしているフローの数+各フローの説明」を書く。
- 「B. 条件枝分かれタイプ」については、ステップ数がカウントしにくいためフローの数をカウントする。
Bodyの分け方
- 「A. 単純タイプ」と、「C. 循環タイプ」は、適度に中間地点を決めて、前半をBody1、後半をBody2に分ける。
- 「B. 条件枝分かれタイプ」は、枝分かれしているフローでボディを分けて書く。
Bodyの書き方
- フローチャートのBodyはシンプルに矢印に沿って、前から後ろに向けてステップの説明をしていけば良いだけ。
- 基本的に図に書かれている情報はすべて記載する。
文字数不足への対処
- フローチャートはOverviewも、Bodyも、単純に書けるが、一番の問題は文字数が足らなくなりがちである、という点。
- 実際に書くと、結構ステップ数の多いフローチャートでも、あっさり書くと100ワードほどで書けてしまう。そこで、いかに文字数を膨らませるかが課題になる。
- 文字数を増やすのに有効なのは以下の3つ。
- 1.つなぎ表現を使う
- 2.文字情報になっていないけれども絵から分かる情報は書く
- 3.各ステップの目的を書く
1.つなぎ表現を使う
- ライティングが得意な人なら、第1ステップ、第2ステップ、第3ステップぐらいまでを一気にまとめてワンセンテンスで書けることもあるが、そうすると文字数が足りなくなるリスクが高まる。
- そこで、あえて、各ステップを分けて書いてあげた方が良い。そして、各ステップとステップの間には、つなぎ表現を使う。
- 例えば、First, Second, Next, After that, Following this, Finallyなどの副詞表現。
- これらのつなぎ表現は、それぞれはたかだか1ワード、2ワードだが、10ステップ分になると全部で15ワードぐらいになり馬鹿に出来ない。
2.文字情報になっていないけれども絵から分かる情報は書く
- フローチャート問題は、図の中に文字で説明が記載されていることが多い。
- その文字で記載された情報は、Bodyの中に記載していくことが多いが、それだけでは文字数不足になることが多い。従って、文字にはなっていなくても、絵から分かる情報は書いていく。例えば、図の中に人のイラストがあれば、その人について記載する。
3.各ステップの目的を書く
- フローチャートの各ステップには、基本的には目的がある。
- その目的が「推測」のレベルになってしまうとまずいが、誰の目にも明らかな目的であれば、それを補足的に書いてあげることで、文字数を膨らませることが出来る。
- 例えば、何かを「洗う」というプロセスがあったときに、「きれいにする」という目的があることが多い。その場合、単に「it is washed」と書くよりは、「it is washed for the purpose of cleaning」と書いた方が文字数は増える。
⑤Task1 装置構造図問題対策
3つの構成要素に分けて記載する
- ①主語
- ②述語
- ③目的語(装置の内容)
①主語
- 基本はThe diagramと記載する。
②述語
- 現在形で記載する。
- 主語が単数形なら三単現sを忘れずに記載する。
- revealは大げさなので使わない。
③目的語(装置の内容)
- 装置構造図で表現されている装置を記載する。
- the mechanism of 装置の名前
装置構造図のOverveiw
- 「メインパーツの数+動作の始まりと終わり」で記載する。
- 例えば「このデバイスは、大きく3つのパーツで出来ており、〇〇が動くと××が動く」といった感じ。
装置構造図Body1は「構造」について書く
- Body1の「構造」では、図に出てくるパーツの位置関係を説明する。
- 図に出てくるパーツはすべて説明する。
- 以下3ステップに沿って説明する。
- ステップ1:メインパーツの名前と位置関係
- ステップ2:付属部品の名前と位置関係
- ステップ3:メインパーツをつなぐ連結構造の名前と連結状態
大まかなところから細かいところという順で説明する
- いきなり細かいところから説明すると、読み手が分かりにくくなる。
- 例えば「まずAというパーツがあり、そのパーツの中にはB,C,Dというパーツがあり、そのBとCはEによってつなげられている。次にFというパーツがAの隣にあり、・・・」という説明よりも、「このデバイスは大きくAというパーツとその隣に位置するFというパーツで出来ている。Aというパーツの中にはB,C,Dというパーツがあり、そのBとCはEによってつなげられている。」の方が分かりやすい。
- 最初に大まかな全体像を示してあげて、その上でディテールにフォーカスするように説明していくと良い。
未説明の物を使った説明はしない
- 「Aというパーツからロープが伸びていて、その先にBというパーツがある。BはAの上に位置している。」という説明は混乱する。
- その理由は、ロープが伸びた先にあるBというパーツをまだ説明していないのに、その説明していないBに向かってロープが伸びているという説明になっているため、Bがどこにあるか分からないままロープが伸びているイメージをしなければならないから。
- 基本的に、まだ説明していないものを前提にした説明は避ける。最初の例で言えば「Aというパーツがあり、BはAの上に位置している。そして、そのAとBをロープがつないでいる。」という順序で説明すると、混乱がなくなる。
装置構造図Body2は「動作」について書く
- Body1で説明したパーツがどう働いて動作するのかを説明する。
- 必ず原動力から話を始める。どの装置構造図も、そのデバイスが動くための一番の原動力や最初のきっかけがある。その原動力から話をスタートさせて、その力が伝わる順番に説明をしていく。
⑥Task1地図問題対策
3つの構成要素に分けて記載する
- ①主語
- ②述語
- ③目的語(地図の内容)
- ④年代
①主語
- 基本はThe mapと記載する。
②述語
- 現在形で記載する。
- 主語が単数形なら三単現sを忘れずに記載する。
- revealは大げさなので使わない。
③目的語(地図の内容)
- 地図で表現されている内容を記載する。
- the change of エリアの名前
- the development of エリアの名前
④年代
- 地図が表現している時期を説明する。
- from 1950 to 2000
- between 1950 and 2000 など
例えば
The map shows the development of a town called X from 1960 to 2010.
のような感じです。
地図問題のOverview
- 「変化の数+変化の方向性」で記載する。
- 「変化の数」は、古い地図と新しい地図を比較したときに、大きく分けていくつの変化があるか(多い場合は3つ、4つなどグルーピングする)
- 「変化の方向性」は、新しい地図の変化として、どんな方向性か(「拡大(be expanded)」「都会化(be urbanized)」「工業化(be industrialized)」など)
例えば
It can clearly be seen that the town was urbanized with four major changes.
「4つの大きな変化があり、町が都会化した」
といった感じですね。
地図Body1は2枚地図のうちの古い時代の地図を説明する
- 地図に描かれているものについて「①状態」+「②位置関係」を説明する。
- 「①状態」の説明として主に使う表現は以下の4つ。
- 存在している(there is, be located, be situatedなど)
- 横切っている(cross, runなど)
- AがBとCを連結している(A connect B with Cなど)
- AがBを囲んでいる(A surround Bなど)
- このときに説明の順序が重要で、「横切っている」「連結している」「囲んでいる」の3つで表現したい場合は、それぞれ「横切られるもの」「連結されるもの」「囲まれるもの」を先に説明しておく。
- 「②位置関係」の説明として使うのは主に以下の5つ。
- 絶対的な位置⇒地図上の(東)に(in the eastern part of the map)
- 相対的な位置関係⇒Aから見て(東)側に(in/on/to the eastern side of Aなど)
- 2方向の方角⇒(東西)方向に(from east to westなど)
- 1方向の方角⇒(東)方向に向かって(in the eastern directionなど)
- 挟まれた場所⇒AとBの間に(between A and Bなど)
- 位置関係は、最初に説明するものだけは「絶対的な位置関係」を使い、残りは極力既に説明済みのものを使って「相対的な位置関係」で説明する。このため、どこから説明をスタートしたら残りの説明もしやすいかを考えながら説明の順番を決めていく。
例えば道路があって、その北西にある図書館と中央にある公園をつないでいる場合
A park was located in the center of the map(存在する+絶対的な位置), and there was a library to the northwestern side of the park(存在する+相対的な位置). These two facilities were connected by a road(連結している).
ぐらいの説明になりますね。
道路は図書館と公園を連結しているので、先に図書館と公園の位置を説明するイメージです。
Body2に記載するのは古い時代の地図と新しい地図の差分についての説明
- 地図上の変化として使うのは主に以下の6つ。
- 新規に作られた(be built, be introducedなど)
※新規に作られた場合は位置も同時に説明する - 無くなった(be removed, be clearedなど)
- 拡大・延長した(be expanded, be extendedなど)
- 縮小・短縮した(be diminished, be cut downなど)
- 入れ替わった(be replaced withなど)
- 変化した(be turned into, be transformed toなど)
- 新規に作られた(be built, be introducedなど)
- これらの変化をOverviewで説明した通りに、いくつかのグループに分けて、説明する。
- Body1で説明済みのものには冠詞theをつけて説明する。
例えば1つ目の変化であれば
Firstly, the residential area was expanded(拡大した) and the playground was turned into a new carpark(変化した).
のような説明になります。
これを変化の数だけ説明していきます。
(「5-5)IELTSライティングTask1(ジェネラル)を攻略する」に移る)
