リスニングの練習は何を聞くのが良いのか?

こんにちは。藤本です。

今回もzoom相談会でのご相談内容の1つをシェアしてみたいと思います。

今回のご質問は

「リスニングの練習をするときは何を聞けば良いでしょうか?やはり公式問題集でしょうか?」

というものです。

リスニングに関するご質問ですね。

お答えします。

 

リスニングトレーニングの目的

リスニングで何を聞けば良いかは目的によって違います。

もう少し具体的に見ていきましょう。

 

リスニングのトレーニングは大きく2つです。

精聴多聴です。

 

この2つは目的が違います。

精聴は、耳が聞き取る音を脳の中で意味に変換するスピードを高めるためのトレーニング。

多聴は、集中力が途切れたときの集中状態に早くリカバリーするためのトレーニングです。

 

多くのリスニングが苦手な方は、単に、スピードに慣れていなかったり、集中力が低いのが原因と考えますが、これだけだと不十分です。

もう少し落とし込んで考えましょう。

 

リスニングが苦手な原因1

リスニングの音は、耳から入ってきます。

それが、脳の中に移動して、既に脳の中にインプットされている単語や構文のどれに当てはまるのかを探します。

一致する単語や構文を探し当てられたら、そこで脳が意味を認識します。

こういうプロセスを経て英語を理解しているわけですね。

 

例えば、ある人が、Mondayという言葉を聞き取ったとしましょう。

そして、この人はMondayという単語の意味も発音も既に知っているものとしましょう。

つまりこの人の脳の中にはMondayという単語は、「月曜日」という意味で「マンデイ」と発音をするものだという紐づけられた記憶が眠っているわけですね。

この人がMondayという単語を聞いたとき、耳から入ってくるのは「マンデイ」という発音だけです。

そして、この「マンデイ」という音が、脳の中に移動して、眠っている沢山の単語リストの中から「マンデイ」という発音を持つ単語を探します

そして「マンデイ」と発音する単語Mondayを探し当てたら、そこでその意味が「月曜日」だと認識できます

こうして、この人は聞き取った単語が「月曜日」という意味だと認識できるわけですね。

 

このプロセスを考えたときに、リスニングが苦手な人は、

1.そもそも多くの単語の発音・意味や構文パターンを覚えていない

2.聞き取った音を脳の記憶の中から引っ張り出すスピードが遅い

という原因があることが分かると思います。

 

リスニングの精度を高める方法

そこで、リスニングの精度を強化するには、2つのことが重要だと理解できます。

1.あらかじめ多くの単語の発音・意味や構文パターンを頭の中にインプットしておくこと

2.聞き取った音を脳の記憶の中から引っ張り出すスピードを速くすること、脳の回路を鍛えること

 

1.については英語を聞いて強化するのではありません。

地道に単語の発音・意味や構文パターンを覚えて、それを維持する努力になります。

そして、2.のトレーニングに必要なのが、精聴になります。

特にシャドーイングが効果が高いとされています。

 

シャドーイングの方法については、以下の記事で詳しく説明しています。

8ステップで行うIELTSリスニングのためのシャドーイング方法
こんにちは。藤本です。 今回はリスニング対策で最も重要なシャドーイングの方法を解説したいと思います。 そもそもなぜシャドーイングか どのように脳の中で英語を理解しているか? まずリスニングがどうやって出来るか、と...

 

精聴で使う音源

このシャドーイングで使う音源は、1分間の短い音源を使いますが、必要な要件として、

1.スクリプトがある
2.文法的に崩れていない綺麗な英語である
3.ナチュラルなスピードである

の3つがあります。

この3つすべてをクリアしていれば、どのような音源でも良いのですが、IELTS受験者にとって最も手軽に入手できるのが、公式問題集の音源になります。

ですから、脳の回路を鍛えて、リスニングの精度を高めるトレーニングをしたければ、精聴(シャドーイング)を行い、その場合に使う音源は、公式問題集の音源がお勧めになります

 

リスニングが苦手な原因2

さて、IELTSのリスニングは精聴を行い、聞き取りの精度を高めれば問題の多くは解決するわけですが、もう1つ問題が発生するケースがあります。

それは、1文だけ聞くときは集中して聞き取れるけど、どこかで分からない単語や構文が出てくると、以降集中が出来なくなって、聞き取れなくなってしまう、という現象です。

経験がある方も多いと思います。

 

リスニングにしても、リーディングにしても、出てくる単語を100%知っている状態にするのは難しいです。

どうしても何カ所かは分からない所が出てきます。

そういった分からない箇所が出てきたときに、以降の音すべてが分からなくなってしまうのはとてももったいないし、スコア的にも大きなダメージになります。

分からなかった一文を除いて、残りの文章をもう一度聞いてみれば、実は何の問題もなく聞き取れることも多いです。

でも、集中力が持続できない方は、たった1つの文章が聞き取れなかったために、残りすべてを捨てるようになっている、というケースも多いのです。

 

集中の持続力を高める方法

そこで重要なのが、一度途切れた集中力をすぐに取り戻すトレーニングです。

これはどうにもならないと思っている人も多いですが、実はトレーニング次第で、大きく伸ばすことができる能力です。

 

これに最適なのが英語ニュースを多聴することです。

英語ニュースなら毎日流れますし、違うコンテンツを聞けます。

 

このニュースを聞くときに、全部は分からなくても良いです。

その代わり、もし分からない一文が出てきたとしても、そこで集中力と切らすのではなく、次のセンテンスの頭から、再度集中力を復活させるように、その部分に意識を集中して、聞いてみるのです。

 

1日20分、英語ニュースを聞くとしたら、数回分からない箇所が出てくるでしょう。

そのたびに、分からない部分は良いので、その代わりに次のセンテンスから再度集中できるように目的意識をもって聞くようにします。

これを継続すると、本番でも仮に一度集中が途切れても、すぐに集中力を復旧させるのが早くなります。

 

多聴で使う音源

英語ニュースでお勧めなのは、

NHKワールドニュース
BBCニュース
LBCニュース

です。

NHKは日本のニュースなので内容も分かりやすいし、日本人キャスターが読み上げることも多いので、比較的聞きやすいです。

まずはこちらから始めてみましょう。

 

NHKが8割ぐらい聞き取れる状態になったら、BBCに移行します。

内容的に英国や世界のニュースになるので聞き慣れないうちは分かりにくいかもしれませんが、慣れてくると集中できるようになります。

多くの方はBBCが聞き取れるようになればリスニング力としては、十分だと思います。

 

もしBBCは十分に分かる、BBCだと遅く感じる、BBCだと物足りない、という方は、LBCというニュースもあります。

こちらはディスカッションなども多めで、BBCよりスピードが速いです。

 

ただし、NHKやBBCが不十分なのに、大は小を兼ねる形式で、LBCに行かないようにしてください。

ほとんど理解できない英文をいくら聞いても意味はありません。

集中できないからです。

7割以上は分かるという内容で初めて集中力維持のトレーニングになります。

その部分は背伸びしないように。

 

ということで、長く書きましたが、

1.耳が聞き取る音を脳の中で意味に変換するスピードを高めるためのトレーニングとしては、公式問題集

2.集中力が途切れたときの集中状態に早くリカバリーするためのトレーニングとしては、英語ニュース(NHK、BBC、LBC)

が音源としておススメです。