「理屈派」のためのIELTS対策

こんにちは。藤本です。

先日「感覚派のためのIELTS対策」について書いてみました。

「感覚派」のためのIELTS対策
こんにちは。藤本です。 私の講座を受講される方はさまざまなバックグランドの方がいますが、明らかにアプローチが違うな、と感じる2つのグループがあります。 今回は、そのグループの違いと、対策の違いについて書いてみたいと思います。 感覚派と理屈派...

 

さて、本日はもう一方の

「理屈派のためのIELTS対策」

を書いてみたいと思います。

理屈派の皆様お待たせしました(笑)

 

理屈派の苦悩

理屈派とは

  • 海外経験は少なく大学受験まで日本で英語教育を受けた
  • 「ネイティブはこう言うから」と感覚だけで説明され文法的な説明がないとイラっとする
  • 逆に文法で説明されると納得できる

といった方たちです。

 

感覚派でも理屈派でもどちらでもないと感じる人もいるかもしれませんが、どちらかに分類するとすれば私の講座を受講される方の中の7-8割は理屈派ではないかと思います。

概して

  • リーディング、ライティングは得意または好きだけどリスニングとスピーキングが苦手

という傾向が強いです。

ただIELTSについては、ライティングが圧倒的に難しいので、

  • リーディングは出来る
  • ライティングは苦手意識はないけど結果が出ない
  • リスニング、スピーキングはそもそも苦手意識が強い

というパターンが多いかと思います。

 

私自身がバリバリの理屈派出身なので、理屈派の苦悩はよく理解できます。

  • 時間をかけて読んだら分かるのに、ネイティブのスピードでしゃべられるとリスニングはついていけない
  • 時間をかけたら書けるけど、即座には書いたりしゃべったりできない
  • 「文法的には正しいけど不自然な言い回し」という壁が突破できない

という感じで、理屈に頼っているためにインプットやアウトプットに時間がかかる、ということ、文法では判断できない言語としての自然さが分からない、というのが課題の根本にあると思います。

 

対策は2つ。

理屈派の人がIELTSでハイスコアを獲るためにはインプット系とアウトプット系で2つの対策が必要です。

まず1つはインプット(特にリスニング)の対策として、

「聞いた(見た)英語を理解するスピードを早める」

ということです。

 

この対策のためには、まずなぜ理解のスピードが遅いかを知る必要があります。

その理由が、英語を理解するときの

単語の認識 ⇒ 構文の認識 ⇒ 意味の認識

という3段階の変換スピードが遅いということです。

 

特に理屈派の人は、単語⇒構文、の変換を文法を経由して変換するので余計に時間がかかります。

 

この対策の1つとしては、最初から単語を覚えるように構文やフレーズで覚えてしまう、という方法です。

 

例えばthe factの後ろにthatと来たらほぼ同格のthatで決まりですが、このフレーズで覚えていなければ、

「このthatは関係代名詞のthatかな、同格のthatかな、、」

と両方の可能性を考え、thatの後ろの形を見て初めて同格と判断する、というプロセスになります。

 

他にも

fit A to Bとか、
turn A into Bとか、
so A that SVとか、

構文の形ですぐにピンと来る人と来ない人では、だいぶ変換のスピードが違ってきます。

 

また、そういった構文やフレーズを覚えていたとしても耳から入ってきたときに、即座にその記憶と結びつけるスピードが弱いと、やはりリスニングのときなどは理解が追いつかなくなります。

 

頭に入っている記憶と耳から入ってきた英語を結びつけるスピードを速めるトレーニングがシャドーイングです。

シャドーイングの効果は、このブログでもよくお伝えしていますが、外部から入ってきた音と、頭の中にある情報とを結びつける脳の回路を鍛えることにあります。

 

理屈派の人は、リスニング、リーディングについては、こういった解釈のスピードを速めるトレーニングを行い、コンマ何秒で反応できるようにすることが重要です。

 

アウトプット対策

一方でアウトプット(ライティング、スピーキング)の対策はよく私が伝えている方法です。

それは

「知っている表現だけを使う」+「知っている表現を増やす」

ということです。

 

まず心構えとしてライティングにしてもスピーキングにしても絶対に知っている表現だけを使うことです。

その場でオリジナルで作った表現はほぼ間違っているか、不自然な表現である、と信じましょう。

実際、その可能性は高いです。

 

私自身も、基本的に自分が知らない表現は使いません。知っている表現だけを使います。

どうしても知っている表現だけでは伝えられそうにない場合は必ずその表現が使われているかを調べます。

知らない表現を文法を頼りに作りません。

自分がその場で作った表現は、たとえ文法的には正しくてもネイティブは使わない表現である可能性が高いです。

 

特に日本語から直訳した場合は、俗にいう「直訳っぽい表現」になります。

 

そこでよく使う表現は、構文ごと覚えてしまいその表現だけを使うようにします。

 

自分が知っている表現だけで本当にライティング、スピーキングの対応ができるのか?と思うかもしれませんが、覚える数は実はそんなに多くありません。

例えばアカデミックライティングTask1のグラフ問題であれば、100構文も覚えれば十分です。

 

リーディングの問題を見たり、ライティングの解答例を見る中で、使いたいと思える表現はどんどんノートにメモって、それを覚えていきます。

ただ、覚えたものが実際に本番で自在に引き出せるようにするには、それなりの努力は必要です。

一度見たから覚えられる、使える、というものではありません。

 

少しでも短い時間で多くの表現を覚えるためには意識して覚えていかなければなりません。

それはノートに書いて、それを思い出す、という作業をすることです。

記憶の定着は「思い出そうとする回数」に比例します。

是非この作業を進めて下さい。

 

このためにはノートの活用が重要です。

ノートの使い方はこちらを参考にしてみて下さいね。

一石三鳥!IELTSライティングで時間を短縮し、表現を増やし、ミスを減らす最強の方法
rawpixelによるPixabayからの画像 こんにちは。藤本です。 IELTSライティングのスコアメイクで苦労していませんか? 「何を書いたらいいかのアイデアがとっさに浮かばない」 「言いたいことが英語にならず、いつも同じ表現を使ってい...

 

こういう対策をすることで、

  • 時間をかけたら書けるけど、即座には書いたりしゃべったりできない
  • 「文法的には正しいけど不自然な言い回し」という壁が突破できない

という2つの問題を一気に解決できます。

 

ということで、今回は「感覚派のためのIELTS対策」を書いてみました。

参考になれば幸いです。