モチベーションを保つために!オール7.0を目指す場合の3段階のスコアプラン

こんにちは。藤本です。

留学を目指したり、移住を目指したりして、IELTSを受験する場合、人によって様々なスコア要件が定められていると思いますが、その中で最も難易度が高いのが

全セクション7.0以上

という要件ですね。

 

この全セクション7.0以上という要件をクリアできる方は、私の講座の受講生の中でも決して多くはありません。

しかもその要件をクリアされた方でも、1回や2回の受験でクリアされた方はいなくて、10回以下で達成されている方も稀、多くは15回、20回と受験されて結果を出されています。

 

ところで、実際に全セクション7.0以上という要件があるときに、どのような目標をもって毎回受験しているでしょうか?

毎回全セクション7.0を目指して受験していけば良いでしょうか?

これに関しては私は少し違う見解を持っています。

より効率的な受験戦略がありますので、今回はその戦略を書いてみたいと思います。

 

毎回全セクションで7.0を目指すのはかえって効率が悪い

全セクション7.0を目指す場合、毎回全セクション7.0以上を狙って受験するのはあまり効率が良いとは言えません。

特にそれまでの受験結果がOA6.5以下の場合、

「次の受験で終わりにする」

という意気込みで全セクション7.0以上を目指しても空振りになる可能性が高く、また限られた勉強時間を4セクションに分散させるのもあまり得策ではありません。

 

どのセクションも7.0以上というスコアを獲得するにはそれなりの時間と労力を投入する必要があります。

そして

実力を出し切れば7.0が獲得できる、という基礎力と感覚を作る

ということがまず優先です。

特に

これぐらい努力すれば7.0が獲得できる

という感覚を持つことが重要で、そのためには

1つのセクションにある程度集中して、そのセクションでまずは7.0を超える

という戦略の方が効率的です。

 

この考え方から、全セクション7.0を獲得するまでの期間を3つに分けます。

第1期:1つのセクションで7.0を超える
第2期:それぞれのセクションで7.0を超える
第3期:全セクション同時に7.0を揃える

それぞれを見ていきましょう。

 

第1期.1つのセクションで7.0を超える

まず最初に目指すべきはどこか1つのセクションで7.0を超えることです。

これは得意なセクションで構いません。

日本で英語教育を受けている場合は、リスニング、リーディングが最初に7.0を超えるケースが多いです。

海外で教育を受けたり、英語を耳で学んできた場合は、リスニング、スピーキングが最初に7.0を超えると思います。

 

どこか1つのセクションに特化して、学習して、

「これが7.0が獲得する感覚か」

というのを実感してもらいたいのです。

 

1つのセクションで7.0を獲得するための努力の量や質の感覚がつかめると、残りのセクションでも似たような感覚で7.0を目指せるようになります。

逆にこの感覚がないまま全セクションに時間を割いても、7.0を超える努力量や質が理解できていないままなので、なかなか7.0の壁は突破できません。

 

この段階では受験時も、全セクション万遍なく気合いを入れる必要はありません。

その代わり、ターゲットにした1セクションだけは7.0を超える、という目標で受験していきます。

 

第2期.それぞれのセクションで7.0を超える

1つのセクションで7.0を超えた後は、残りのセクションもそれぞれ7.0以上を目指して対策をしていきます。

このときに、既に7.0を超えたセクションの学習を継続しながら、残りのセクションの学習も加えていくと、どうしても時間と労力が分散し、なかなか残りのセクションの力が上げられません。

なので、既に7.0を超えたセクションの学習は最低限に絞り、あるいは一旦中断し、次のターゲットにするセクションになるべく多くの時間を割くようにしていきます。

 

こうしてなるべく一点集中の原則で、1セクションずつ7.0を獲得する感覚をつかんでいきます。

この段階では複数セクション同時に7.0を目指す必要はありません。

受験でもターゲットにしたセクションだけ7.0に到達するように対策していきます。

 

ほとんどのケースでは、リスニング、リーディング、スピーキングの7.0が先にクリアされ、最後まで残るのがライティングセクションです。

やはりライティング7.0の壁は高いです。

最終的には全勉強時間のうちの8割ぐらいをライティングに割く、というイメージになると思います。

そのぐらいライティングには力を入れていきましょう。

 

第3期.全セクション同時に7.0を揃える

全セクションで、一度は7.0が獲得できた、という状態になると、自信も出来るし、だいぶ気が楽になると思います。

ところが、最後に待っているのが、全セクション同時に7.0を揃える、という関門です。

 

実はIELTSで一番大変なのがこの第3期だと思います。

何が大変かというと、ずばりメンタルです。

 

全セクションベストスコアは7.0を超えているわけですから実力的には合格レベルのはずです。

しかし、そのベストスコアが4つはなかなかそろってくれないのです。

 

この段階ではもちろん4セクション万遍なく対策を行いますし、毎回の受験でも4セクションすべて7.0以上を目指していきます。

しかし3つまで揃っても、最後の1つが揃わない、という結果が何度も続くことになります。

この段階はとにかくメンタルがやられがちです。

「次こそ卒業」

と思いながらも、結果を見ては落胆する、ということの繰り返しです。

 

第3期が長引いたときの2つの考え方

この第3期が長引いたときの考え方は2つあります。

 

1つは、実力的にはゴールに達しているのだから、あとは受験機会を増やすこと。

試験には運の要素もあります。

ライティングで苦手な分野が出てしまい、どうしてもアイデアが浮かばずに時間切れになったりとか、リスニングのちょっとしたミスで動揺してしまって、残りの集中力が切れてしまったとか、そんな事故的な要素もあります。

だから受験回数を増やすことによって、4つのセクションのスコアが揃う確率も高くなります。

 

もう1つは、アベレージのスコアを上げていくことです。

例えばライティングのベストスコアが7.0でも、直近3回のスコアが6.0⇒7.0⇒5.5だったとしたら、7.0はまぐれだったという可能性があります。

本当の実力は過去3回の受験の平均値ぐらいだと考えると良いです。

ですから過去3回の平均値でも7.0が超えられるようにさらに対策を励むことです。

こうして4セクションの直近3回のアベレージスコアがすべて7.0を越えられたら、その4つが揃う確率もずっと高くなります。

卒業できる日も近いです。

 

ということで、全セクション7.0以上を目指す場合はこの3段階を意識して学習計画、受験計画を作ってもらうと良いと思います。