こんにちは。藤本です。
単語の覚え方についてはこのブログでもメールセミナーでもお伝えをしておりまして、
「これで単語が覚えられるようになって感動しています」
という反響をしょっちゅう頂く記事の1つになっています。
ところで、上記の覚え方を理解した上で、さらに単語学習についてのご質問を、ここ数日で連続して頂きましたのでまとめてお答えしようと思います。
単語の基本的な覚え方を理解した上での内容になりますので、単語の覚え方の記事をまだご覧になっていない方はこちらから読んでみて下さいね。
単語を単語帳の語順で覚えてしまう
Q. 今藤本さんがメールセミナーで紹介していた方法で単語を覚えているんですけど、繰り返しやっているうちに場所で単語を覚えてしまい友達に突然その単語を聞かれてもわかりませんでした。
場所で覚えてしまった時ってどうすれば良いでしょうか。
A. 単語帳を使って単語を暗記しているときは、繰り返すうちにこの単語の次に来る単語がこれだ、という感じになって、場所とか順番で覚えてしまうのはよくある話です。
もし紙の単語帳を使っている場合、一番簡単な対処方法は普段と逆の順序で単語を確認することです。
普段上から順に確認をしているなら、下から順に確認をする、ということです。
それだけでも場所や順番で覚えていたものがハッキリします。
余力があれば単語帳のうち、覚えられていないものだけを単語ソフト(P-study-systemなど)に入れて、ランダムで出題してもらうなども有効です。
日⇒英の単語暗記について
Q. 暗記の仕方はとてもよくわかりましたが、英語から日本語を覚えて、逆はやらないのですか?
つまり、日本語を見て英語を思い出す方です。
スピーキングの練習をしている時、英語でなんて言うんだっけ?確か単語の本にあったのにと思い出せない事がよくあります。
A. ライティングやスピーキングでは日本語から英語を思い出すプロセスも必要になってきます。
ですので、日本語を英語に変換する暗記作業自体は必要になってきます。
ただリーディングで求められる単語数に比べると、ライティングやスピーキングで求められる単語数は圧倒的に少ないです。
感覚的には1/5とか、1/10とか、そんな感じです。
だからまずは「英⇒日」が分かるようにすることを優先しましょう。
そうすると、「英⇒日」で暗記した単語のうちの何割かは「日⇒英」でも出てくるようになります。
このように「英⇒日」を覚える中で自然に「日⇒英」を覚えていくのが、まずは優先です。
次に、それだけだと書きたいこと、言いたいことが上手く表現できないこともあると思うので、それ以外にライティング用、スピーキング用の単語集を作って覚えていきます。
この「日⇒英」に特化した単語集は市販のものはなかなか無いし、仮にあったとしても実際にライティングやスピーキングで使う単語というのは人やレベルによって随分偏りがあるものなので、自分専用の単語帳を作るのが効率的です。
ライティングを書いていたり、スピーキングでしゃべっているときに
「あー、あの表現が出てこないな」
と思った単語を中心にリストを作り、辞書などで調べながら自分だけの「日⇒英」リストを作っていきます。
このリストは似たもの同士をまとめておき、1つの日本語から複数の英単語が浮かぶようにして覚えていくのが良いです。
例えば
「もたらす」だったら、lead to, bring about, cause, produceとか。
「(問題を)解決する・対処する」だったら、solve, resolve, deal with, mitigate, manageとか。
「(数字が)増える」だったら、increase, rise, grow, go upとか。
こうするとライティングのパラフレーズなども強くなります。
覚え方は「英⇒日」のときと同じです。
英英辞典での単語暗記について
Q. 単語は日本語を使わず英英辞典で覚えるべきでしょうか?
A. これはその人の目的とレベルによります。
私の経験上、英英辞典をお勧めする人の大半がネイティブか、かなりの上級者です。
そもそも英語での説明を読むのが苦ではない人、英語で説明されてすぐに頭の中にイメージが出来る人です。
一方、このブログを読んでいる人の大半が、日本語が母国語である大人で、中級者以下(IELTSで言うと7.0以下)だと思います。
そのような人たちであれば、何かを説明されるときに日本語で説明された方が圧倒的にイメージが沸くはずです。
単語の意味を日本語で見れば、その意味は1秒で分かります。
しかし、英英辞典を使うと、1つの単語の意味を理解するのに10秒ぐらいかかるでしょう。
下手をすると単語の説明文に使われている単語の意味が分からず、さらにその単語を調べる必要が出てくるので、数分かかったりします。
これはどう考えても非効率的です。
私たちはそんなに暇ではないので。
なので、基本的には日本語の訳がついた単語帳で覚えるべきだと思います。
ただし例外があります。
ライティングの学習などで似た意味の単語のニュアンスの違いを知りたい場合です。
日本語の単語帳では通常似た意味の違いまでは教えてくれません。
しかし英英辞典ならその辺りのニュアンスも伝えてくれます。
例えば同じ「作る」という意味のbuildとcreateですが、英英辞典だと
build : to make something, especially a building or something large
create : to make something exist that did not exist before
出典:オンライン版ロングマン現代英英辞典(https://www.ldoceonline.com/jp/)
という具合にしっかりと違いを説明してくれています。
なので初~中級者は基本的に日本語の単語帳を使い、中~上級者でライティングのときなどの単語のニュアンスを知りたい場面だけ英英辞典を使うのがお勧めです。
以上ご参考になれば幸いです。