こんにちは。藤本です。
生徒さんのライティングを見ていて、もっとカンタンに英文にできるのに、わざわざ難しい英文を使って間違いになるパターンとコツをお伝えするシリーズです。
最終回の今回は「能動態」についてお伝えします。
今回もまずは日本語から考えましょう。
「コンピュータは科学者により開発された」
この日本語を英文にしてみましょう。
多くの方は
Computers were developed by scientists.
と書かれると思います。
この英文は正しい文章で、間違いはありません。
しかし、この文章は受動態になっています。
受動態は能動態に、能動態は受動態に書き換えることができますね。
能動態で書くと
Scientists developed computers.
となります。
能動態と受動態はニュアンスの違いは多少ありますが、基本的には同じことを言っています。
にも関わらず、私の経験上、能動態の文章と受動態の文章では、圧倒的に受動態で書いたときの方が文法ミスが増えます。
代表的な文法ミスは
(×)Computers developed by scientists.(be動詞が抜ける)
(×)Computers were develop by scientists. (be動詞の後ろが過去分詞になっていない)
(×)Computers were developed scientists.(受動態の後ろに前置詞なしに名詞が置かれる)
(×)Computers were developed for scientists.(受動態の後ろの前置詞が適切でない)
などです。
意味が同じなのにわざわざミスが起こりやすい文章を選択しているのです。
「二酸化炭素によって地球温暖化が引き起こされている」
も同様に
Global warming is caused by CO2.
と受動態にするよりも
CO2 causes global warming.
と能動態にする方が、ミスする率が減ります。
そもそも受動態を用いるケースとは、
①能動態で書こうにも主語が不明瞭で書けない場合
②能動態にしたときの主語を明記したくない場合
③能動態にしたときの目的語を強調したい場合
などのケースだと考えておいた方が良いでしょう。
なので、受動態で書かれた文章なのに、by以下の単語が明記されており、かつ主語の部分を強調したいわけでもない場合は、受動態であることはかえって不自然なのです。
ミスを減らす、そして自然な文章にするためにも、必要なとき以外は、受動態ではなく、能動態で書くように心がけましょう。