こんにちは。藤本です。
IELTSは4つのセクションが試される試験のため、受験までにこの4セクションを同時に仕上げていかなければなりません。
しかし、試験直前になって、
「4セクションとも十分に準備できた」
と思えることはなかなか無いと思います。
そこで、今回は、どうすれば、本番直前に「しっかり準備した」と思えるような時間の使い方が出来るかを書いてみます。
1.残りの期間を「時間」単位で計算する
人間は、次の受験までに残された時間を過大評価する傾向があります。
特に、「あと何か月」「あと何日」というように、月や日で計算するとその傾向が強くなります。
なので、その単位を「時間」に換算します。
そのときに、実際にIELTSの準備に使える時間で換算します。
平日に何時間IELTSに使えるでしょうか?
例えば、1日2時間だとすると、月~金曜日で、合計10時間ですね。
5日間だと思っていた残り期間が、実は10時間だと分かります。
この瞬間に、思っていたよりも残された時間が短いことが実感できますね。
土日に10時間使えたとしても、1週間で20時間です。
1か月では80~100時間。
どうでしょう?
「月」「週」「日」で考えるよりも、時間で考えた方が圧倒的に、短く感じますよね。
こう感じることで、早い段階から「焦る」ことが出来ます。
直前になって焦るのではなく、早い段階で焦ることが、時間を有効に使うことのスタートになります。
残り時間を理解して、焦ってきたら次に行うのが計画づくりです。
2.計画を作り、やるべきことを絞る
残り時間を「時間」単位で意識したわけですから、計画表でも当然「時間」の単位で作っていきます。
何月何日の何時から何時までは何に取り組む、というレベルの計画表です。
そして、思ったよりも残り時間が少ない中で、計画を作ると、必然的にやるべき内容を絞らなければならなくなります。
理想的には10のことをやりたいと思っても、残り時間を考えると5つしかできない
そんな感じです。
で、絞らなければならないと考えると、必然的に優先度を考えなければならなくなります。
ここが重要です。
自分が取り組むべき課題を明らかにして、取り組みの優先度を決める
このプロセスを経験することで、より勉強に対する目的意識が高まります。
さて、時間単位の計画表を作る、という話をすると、
「そんな細かく作っても、結局守れなくなる」
と考えて作らない人もいます。
しかし、ここで守れるように工夫することが大事です。
3.予備日を作る
その工夫とは、週に1日は「予備日」を設けるということです。
1週間7日ありますが、7日すべてをきっちりした計画を立てないようにします。
1日分は「予備日」を設けるんです。
計画表というのは、いかに「生きた」状態に保てるかというのが大切です。
一度計画が崩れて「死んだ」状態になると、そのまま残りの計画も廃棄されてしまいます。
1日ぐらい計画通りにいかないことがあっても何とかリカバリーできるものですが、2日計画通りにいかないと、それをリカバリーするのは至難の業です。
しかし、人間は生きていれば、計画通りにいかないことがしょっちゅうあります。
病気になることもあるし、突然仕事を振られることもあるし、人に食事に誘われることもあるでしょう。
こういった予期しないイベントが、一度でも入れば崩れてしまうという計画は、あまり現実的な物とは言えません。
そこで「予備日」を設けるのです。
「予備日」を設けることで、計画を「生きた」状態に保ちやすくなります。
予期しないイベントが発生したときは、その予備日を充てます。
それで週1回程度、予期しないことが起こっても、計画通りに勉強を進めていくことができます。
もし予期しないことが起こらなければ、その予備日を好きなことに使えばよいのです。
理解が不十分なところの復習に使うもよし、次の週の予定を先取りして、予備日を貯金しても良いのです。
また、この予備日を作ることは、もう1つ大きな効果を生みます。
4.予定外の受け入れの上限を設ける
予備日を週1日ほど決めることで、自分が予定外のことを受け入れるキャパシティは、週1回しかない、という意識が作れます。
例えば、会社員で、毎日のように同僚に食事に誘われる場合、際限なく受け入れていては、まずIELTSの目標達成はできません。
あるいは、上司がいつも無計画に仕事を振ってくる場合も同様ですね。
どこかで、区切りを作って、自分の時間を作らなければならないのです。
全部断れる人は、それでも良いですが、通常は片っ端から断るというのは、人間関係上難しいと思います。
であれば、その要請を受け入れる上限を決める、という考えが重要です。
予備日を週1回と決めることで、その受け入れ上限を自分で決めることができます。
週1回までは、人からの誘いや要請を受け入れる、でもそれ以上は断る、みたいな感じですね。
さて、こうして計画を作っていくわけですが、実際に運用してみると、気づく点が出てきます。
5.計画は随時修正する
計画を作って、その通りに実行していくと、早ければ初日にも、
「自分が思った以上に、勉強量は消化できない」
ということに気づきます。
多くの場合、時間を過大評価しすぎなので、例えば、2時間のうちに、3つぐらいの勉強ができるという前提で、計画を立ててしまいます。
しかし、実際にやってみると、その半分~2/3ぐらいしか出来ないことが分かります。
こういった計画の詰め込み過ぎは、計画が「死ぬ」大きな理由になりますので、適正な勉強量に修正していく必要があります。
計画が、自分が思っていた以上に大変だと気づいた時点で、すぐに計画は修正しましょう。
ここでも優先度をつけて絞り込みを行うことが重要です。
もちろん、計画の詰め込み過ぎに気づくには、その日、実際に計画したもののうち、何が実施できて、何が実施できなかったのかを「記録」していく必要があります。
そして、その「記録」こそが、本番直前になったときの焦りを和らげてくれます。
6.履歴を残す
毎日実施した勉強を計画表に記録として残していくと、当たり前ですが、1か月勉強したら1か月分の勉強の記録が出来上がります。
IELTS本番直前になると、誰しも不安になるものです。
「あれも出来ていない、これも出来ていない」
という思いになります。
しかし、そういうときは、過去の勉強の記録を見るようにしましょう。
「自分は、ここまで計画に沿って、ここまでの勉強は出来ている」
と思うだけでも、不安はずっと和らいで、自信が出てきます。
本番直前の不安をなくす方法というのは、本質的にはしっかり準備をすることに尽きるわけですが、自分が行ってきた準備を可視化することで、より効果的になるということですね。
まとめ
IELTS本番を、不安な気持ちで迎えるのと、自信を持って迎えるのでは、スコアにも少なからず影響します。
その気持ちを自分でマネジメントするには、そういう工夫をしなければならないということですね。
1.残りの期間を「時間」単位で計算する
2.計画を作り、やるべきことを絞る
3.予備日を作る
4.予定外の受け入れの上限を作る
5.計画は随時修正する
6.履歴を残す
というプロセスで、是非自信を持って、本番を迎えましょう。