IELTSスピーキングは日本国内で受験した方がスコアが高く出るのか?

こんにちは。藤本です。

特に日本国外でIELTSを受験している方からよく聞く話です。

「IELTSのスピーキングは、外国(特に英語圏)で受験するよりも、日本国内で受験する方がスコアが高くなりやすい」

この話には、

「日本国内の受験者の方が、英語圏で受験する受験生よりも、英語のレベルが低いため、その低いレベルに慣れた試験官は、英語が少し上手だったら高いスコアを出しやすい」

というもっともらしい理由が添えられます。

 

これ本当でしょうか?

 

結論から言うと、よく分かりません。

私自身も同じ時期に別の国で受験したことはないですし、私以外にも、同じ時期に2か国以上で受験した人を知りません。

 

IELTSの採点基準は、もちろん世界共通ですし、試験官もそれなりにトレーニングを受けた人が務めているはずです。

また、国によって基準が違うというのは、IELTSという試験の信用性をゆるがす話になります。

ですので、一応、少なくとも表向きには国によって違いがある話ではありません。

 

しかし、IELTSスピーキングは人間がそのレベルを判断する仕組みです。

数学のように〇×がはっきりしているものではないので、そこには試験官による主観が入る可能性もあります。

その証拠に、試験結果に不満を表明した場合に、スコアが再検証されて変更になるケースもありますし、同じ人が2週間しか間を空けずに受験したにも関わらずスピーキングのスコアだけ1.0変動したという話はよく聞きます。

 

これは私の勝手な印象ですが、スピーキングの4つの採点基準(流暢さ、文法、語彙、発音)のうち、どこに重きを置くかというのが、多少試験官によって変動するような気がします。

流暢さを重視する試験官、文法ミスがものすごく厳しい試験官、少し難しい語彙を使っていることを高く評価する試験官、発音が悪いと聞き取ってもらえない試験官など。

 

受験生の平均的なレベルによって試験官の主観が影響されるということも無いこともないかもしれませんが、どちらかというと試験官による差の方が大きいような気がしています。

とはいえ、どの試験官に当たるかというのは分からないわけですし、対策としては、これらの採点基準すべてを高めていくしかないわけです。

 

ということで、一言結論を言うなら

「試験官の癖とか、国による違いを気にしている暇があるなら、自分のレベルを上げることに注力した方が良い」

ということです。