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ライティング・スピーキングで必要とされるアウトプット系文法について学習方法と重要なポイントをまとめます。
目次
①アウトプット系文法の重要性
文法の学習をする前に「なぜ文法を理解しなければならないか」「文法が分かるとどんないいことがあるか」について理解しておきましょう。
アウトプット系文法とは
- 英文を書いたり話したりするときに、確実に相手に伝わる正しい文章が作れるための知識。
アウトプット系文法が弱いと起こる問題
- ライティングで6.0までは行くけど、それ以上スコアが上がらない
- スピーキングで採点官に話が伝わっていないと感じてしまう
文法が弱いという自覚がある人は少ない
- アウトプット系文法はインプット系文法以上に、問題がある人が多いが、自覚がある人はとても少ない。
- IELTSライティングで6.0のスコアの人は、Task2のエッセイの中だけで、10-20箇所程度文法ミスを含んでいることが多い。5.5だと20-30箇所ぐらいあることもある。ライティング6.5ぐらいになると5-10箇所ぐらいに抑えられる。だからライティングが6.0から上がらない人は、文法が原因の可能性が大きい。
- スピーキングも、試験官の反応がいまひとつ感じられない、よく分からないような表情をしている、という場合、文法でミスが入っている可能性がある。ちょっとした時制の違いや前置詞の有無だけでもネイティブには全く意味が通じない英文になることがある。
- ここに真正面から取り組まない限りはアウトプット系のスコアは向上しない。
②アウトプット系文法の学習方法
ライティング、スピーキングなどアウトプット系文法の学習方法について書いてみます。
「知識」と「スキル」のギャップが大きい
- インプット系の場合、「知っている」知識があれば、それがそのまま「使える」ことが多い。つまり「知識」=「スキル」になる確率が高い。
- それに対してアウトプット系の場合、「知っている」はずの文法ルールが、実際に英文を作るときに「使えない」ということがよく起こる。例えば、三単現のs、主語が単数形の場合、述語も単数形にしなければならない、というルールはほとんどの人は「知っている」。しかし、実際に英文を書くと、三単現のsが抜けてしまうことはとても多い。加えて、このような「知っているけど使えない」状態のルールは、せっかく添削で指摘を受けたとしても「ああ、やってしまった」ぐらいで、あまり本気で取り組まれないことが多い。
- そのためいつまで経ってもこの種類の文法エラーが減らない。このように「知識」と「スキル」のギャップがとても大きい。
- 従ってアウトプット系文法の学習においては、このギャップをいかに縮めていくかが大きなポイント。
間違いへの感度を高めろ
- アウトプット系文法の学習で重要な方針が間違った英文に即座に気付けるようになるということ。
例えば次の文章の中には文法ミスが7箇所含まれています。見つけられるでしょうか?
If we want study abroad, reading English books are one of most effective way to prepare. Because it will help us improve English. Furthermore, by reading English books, it will increase our understanding of the culture of countries which English is spoken.
もし見つけられたミスが6箇所以下なら、見つけられなかったミスはあなたが自分で英作文したときにも含まれてしまう可能性が高い、ということです。
答え合わせをすると
- ① want study abroad ⇒ want to study abroad
動詞wantの後ろに、もう1つ動詞studyを重ねています。
1つの節に述語になる動詞は1つだけです。 - ② reading English books are ⇒ reading English books is
主語がreadingという動名詞なので単数扱いになり、述語も単数形になります。 - ③ most effective ⇒ the most effective
最上級にはtheをつけます。 - ④ one of most effective way ⇒ one of most effective ways
one ofの後ろに置く名詞は複数形です。 - ⑤ prepare. Because it will ⇒ prepare, because it will
従属節は単体では使えません。その前にある文章を主節として、それに続けて従属節を置きます。 - ⑥ by reading English books, it will increase our understanding of the culture of countries ⇒ by reading English books, we will increase our understanding of the culture of countries
by+ingの構文を使うときは、ingの意味上の主語と、主節の主語が一致している必要があります。この場合はreadingの意味上の主語は、weになるため、主節の主語もweにする必要があります。 - ⑦ countries which English is spoken ⇒ countries where English is spoken
関係代名詞whichを使った場合、後ろに続く文章は主語か目的語が欠けた不完全な文章です。ここではEnglish is spokenという完全な文章になっているため関係代名詞ではなく関係副詞になります。
- このように間違った英文に敏感になっておくと、英作文をしたときの文法ミスの確率が減る。
- 以下、間違った英文に気付ける感度を磨く具体的な学習ステップを説明していく。
ステップ1.添削を受ける
- まずは英文の添削を受ける。添削の目的は自分が無意識に行っている文法ミスを客観的に知ること。
- 自分が文法間違いをしていることを自覚しなければ、この後の学習のモチベーションが生まれないので、他人の添削を受けてみて、文法ミスがある英文を書いていることを確認してみる。
- 添削は、文法のためだけならIELTSに特化している必要はないが、どうせIELTSの学習をするのであればIELTS用の添削を受けた方が一石二鳥。
- 添削をお願いする人がいない、あるいは添削をお願いするお金が無い場合は、ChatGPTで添削してもらっても良い。ChatGPTの添削は、現段階ではロジックに関しては弱いが、文法・語彙についてはかなり精度高く添削してもらえる。
ステップ2.文法ミスで修正された英文を集める
- ステップ1.で添削を受けた後が重要。多くの方は添削は受けっぱなしで、添削された結果は一度見て終わり、という場合が多いが、実はこの添削された英文が宝の山。
- アウトプット系文法で大事なのは「間違いに気付けるようになる」という話だが、そのためのトレーニングで必要なのが間違いを含んだ英文。そして、添削されて戻ってきた英文は、まさしく、この間違いを含んだ英文。しかも、最初に英文を書いた段階では自分のフィルターを通って正しいと判断されたもの。例えば、主語が単数なのに述語にsを忘れたときは、主語と述語の単複が一致していなくても、気付かなかった、ということ。なので、この英文を見て間違っていると気付けるようになれば、必然的に文法の力は上がっていく。
- 添削後、修正をされた英文だけを取り出して集める。これを使って文法力を上げていく。
ステップ3.なぜ間違いかを理解する
- ステップ2.で間違えた英文を集めた後、修正案と比べてみて、なぜそのような修正が必要なのかを一通り理解する。例えば、冠詞のaを使った場所でtheに変更されたのであれば、なぜtheの方が適切なのかを理解する。
- 添削者から修正の説明がある場合は、そこで理解できるし、説明が無い場合は、なぜそれが間違いなのかを添削者に確認するか、自分で文法ルールを調べてみて自分が納得するまで確認する。
- 文法のミスには「何となく」とか「こっちの方がゴロが良いから」といった理由はない。必ずルールがあるので、そのルールに反しているということを確認する。
- この理解がないと同じようなミスを繰り返すことになるし、間違えた英文の数が増えてくると対処できなくなる。
ステップ4.一問一答形式にまとめる
- ステップ2.で集めた英文を一問一答形式にまとめていく。
- インプット系文法でも伝えたが、人間の記憶は「思い出そうとする機会」が多いほど定着する。そのため、集めて分類した英文を、何度も何度も見直して、正しい表現を思い出そうとする機会を人工的に作る。
- そのためにはノートが有効。ノートの左側に間違った英文、右側に修正された正しい英文や文法上のポイントをまとめていく。これは、ステップ3.で理解した文法エラーのタイプごとにまとめても良いし、ランダムで記載しても良い。
ステップ5.自力で修正できるまで繰り返す
- ステップ4.で作ったノートを見て、右側の正しい表現や文法上のポイントを手で隠して、左側の間違った英文だけを見て、正しい表現や文法ルールを思い出すトレーニングをしていく。
- ノート形式にしておくことで、移動時間でも、寝る前の布団の中でもちょっとした空き時間に繰り返し学習することが出来る。
- 追加で添削した場合は、その際に指摘された間違いも、どんどんそのノートに追記していく。
- すべての英文は見た瞬間に間違いの箇所が分かる、どう修正すればよいかも分かる、という状態になったらそのノートは卒業。その頃にはライティング、スピーキングのスコアもかなり上がっているはず。
③6.0-7.0獲得に求められる文法スキルと重要文法項目
6.0-7.0獲得に求められるスキルマップの「IELTS基礎スキルマップ詳細編」でお伝えしたスキルマップに沿って、どのようなスキルを身につけるべきかを説明してみます。
スコア6.0から7.0の水準に向けて身につけるべきスキルがあります。
6.0レベルを目指すのに押さえておきたい項目
- 「自他動詞の区分」「第2文型」「時制の選択」「that節」「代名詞の選択」「単複ミスの排除」
- いずれも間違った場合、意味が全く伝わらないレベルの英文が出来上がる。まずはここを正確に組み立てられるスキルを身につける必要がある。
6.5レベルを目指すのに押さえておきたい項目
- 「不定詞」「比較級」「受動態」「使役構文」「関係詞」「接続詞と接続副詞の区分」
- これらは少し入り組んだ文章を作るのに必須だが、「何となく」の理解で使ってしまい、大きなミスをする人が多い項目。
7.0レベルを目指すのに押さえておきたい項目
- 「冠詞」「同格表現」
- これらは頻度は低い、あるいは間違っても意味自体は伝わることが多いものの、ハイスコアを獲るには正確な理解をしておきたい項目。
IELTS基礎スキルマップ詳細編では、これらのスキルを順にマスターするロードマップをお伝えしております。

④6.0レベルを目指すための重要文法項目
「自動詞」と「他動詞」の区分
- 自動詞は目的語を取らない
- 他動詞は目的語を必要とする
- 動詞の後に目的語があれば他動詞、動詞の後に目的語がなければ自動詞。
- I go to school.
⇒動詞goの後ろは前置詞toで、名詞ではないので自動詞。I have a dog.
⇒haveの後ろに名詞があるので他動詞。
自動詞にも他動詞にもなる動詞がある
- 例えばincreaseは自動詞、他動詞どちらもある。
- 自動詞のときは「増える」、他動詞のときは「を増やす」。つまり他動詞のときは目的語があるので、「(主語が)目的語を増やす」という意味になる。
- He increased the study time.
(彼は勉強時間を増やした)
このようにincreaseを他動詞として使う場合は、主語が増やす主体になる。誰かが意図をもって増やしたとか、何かが原因となって増えたとか、目的語が増えた責任を明確に示したいとき。逆に、自動詞のときは目的語がないので、増える対象は主語しかない。従って「(主語が)増える」となる。
- Population increased.
(人口は増えた)
自動詞increaseを使うときは、増えた原因とか責任者を明確にすることなく、ただ単に「増えた」という現象だけを表現する。
自動詞・他動詞でよくある間違い1
- 他動詞は主体者がいて、その主体者が意図的に行う、というニュアンスがある
- (×)Population was increased.
これは受動態になっているが、受動態になれるのは他動詞だけ。
受動態は、本来目的語だったものを主語にしたときの言い方。
- (×)Population was increased.
は元の形に戻すと
- Something increased population.
となる。つまり
- Population was increased.
は「人口は(何かによって)増やさせられた」となる。
これは普通言わない。
人口は誰かが意図的に増やした、ということにならないので、やはり自動詞の「増えた」を使うのが自然。
5文型の中で最も注意が必要なのが第2文型
- 第2文型の重要なルールが「補語が名詞の場合は必ず、主語=補語、という関係でなければならない」というもの。
例えば
- She is a beautiful girl.
は、主語が「She」、補語が「girl」ですが、主語も補語も「人間の女性」を指すという意味では同じです。よって、この文章は第2文型が成立します。
- My favorite subject is English.
この文章も主語が「subject(科目)」で、補語が「English」で、どちらも科目名を指すという意味では同じなので、第2文型が成立します。
逆に成立しない例を挙げてみると
- (×)Computers are a convenient way.
この文章の主語は「Computers」、補語は「way」ですが、この2つは概念が全く違うため、主語=補語になりません。
日本語で見ても「コンピュータは方法である」という文章は意味が分かりません。
でも例えば、主語をUsing computersに変更すると、主語=補語が成立します。
- (〇)Using computers is a convenient way.
「コンピュータを使うことは良い方法である」
あるいは、補語をmachineに変えてもやはり主語=補語が成立します。
- (〇)Computers are convenient machines.
「コンピュータは良い機械である」
このように第2文型を使うときは必ず主語=補語が成立しているかを確認するようにします。
- 補語が形容詞の場合は、形容詞の後ろに主語と概念を合わせた名詞を置いたときに主語=補語が成立するかを確認する。
- She is beautiful.
という文章は、beautifulの後ろに主語のSheと同じ概念のgirlをくっつけて
- She is a beautiful girl.
が成立するかを考えます。これが成立していれば
- She is beautiful.
も正しいと考えられます。
- Computers are convenient.
という文章も
- Computers are convenient machines.
が第2文型として成立するので
- Computers are convenient.
も正しいと考えます。
第2文型でよくある間違い1
- 特に日本語で考えたときには第2文型が成立していないのに第2文型っぽい文章を思いつきやすい。
例えば「その部屋の中で大人は3人だった」という文章を思いついたときに
- (×)Adults are three in the room.
と書いてしまいがち。でもこれは主語=adultsと、補語=three、の概念がイコールではないので、第2文型は成立しません。補語のthreeは数字の概念なので、主語も同じ数字の概念に合わせなければなりません。
- (〇)The number of adults is three in the room.
のように、主語をnumberにすれば第2文型が成立します。
第2文型でよくある間違い2
- 主語=補語が成立するように見えても使えないケースがある。
- 人を主語にしたときに補語に使えない形容詞がある。
- 代表的なものが、difficult, easy, possible, important, necessaryなど。
- これらは、たとえ主語=補語が成立するとしても、人が主語の場合は補語に使えない。
- (×)He is important to win the game.
「彼は試合に勝つために重要だ」
この文章は一見、importantの後ろにpersonをつければ、He=important personが成立するので、第2文型として成立しそうに見えますが、残念ながら間違いです。上に挙げたdifficult, easy, possible, important, necessaryは、人が主語の場合に補語には使えません。
第2文型でよくある間違い3
- 形容詞と名詞を間違えて第2文型として表現してしまう間違いがあるので、これも注意したい。
- (×)She is beauty.
「彼女は美しい」
beautyは「美しさ」という名詞です。形容詞はご存じの通りbeautifulですが、形容詞と間違えてしまったことで、主語=補語が成立しないので第2文型違反となります。名詞と形容詞を間違えやすい単語として
- obesity:名詞、obese:形容詞
- convenience:名詞、convenient:形容詞
- danger:名詞、dangerous:形容詞
- safety:名詞、safe:形容詞
- success:名詞、successful:形容詞
などがあるので覚えておきましょう。
第2文型でよくある間違い4
- 主語=補語が成立するにも関わらず第2文型を使わず、第3文型を使って表現してしまう間違いがある。
例えば
- (×)The number of employees in the company has about 1,000.
「その企業の従業員数は1,000人をほこる」
この文章の主語は「the number」です。(間違えやすいが「company」ではありません。)
そして、hasの後ろの目的語に「1,000」が置かれています。
この2つはどちらも「数字」を示す概念になります。
よって、the number = 1000は成立します。
つまり、この文章は第3文型ではなく、第2文型で表現しなければならないということです。
- (〇)The number of employees in the company is about 1,000.
時制は原則を理解すると一気に理解できる
時制の違い(〇:そうである、ー:分からない、×:そうではない)
| 時制 | 過去はそうだった | 現在はそうである | 未来はそうなる |
| 現在形 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 過去形 | 〇 | ー(または×) | ー(または×) |
| 未来形 | ー | ー | 〇 |
| 現在完了形 | 〇 | 〇 | ー |
| 現在進行形 | ー | 〇 | ー |
現在形
- 「現在」という表現から誤解されがちだが、現在形は過去も現在も未来も含む時制。
- 過去も現在も未来も変わらずそうである、という「普遍の法則」を示す時制。
- She is beautiful.
は現在形ですが、これは「彼女は過去も現在も未来も変わらず美しい」という意味で現在形になっているわけです。
- I agree with your opinion.
も「私は過去も現在も未来も変わらずあなたの意見に賛成だ」ということを言っているわけです。
過去形
- 過去のことについて述べている時制。
- 現在と未来については本来は触れていない時制だが、しばしば現在と未来の否定の意味が加わることがある。
- I studied English.
これは「私は英語を勉強した」という過去の時制ですが、現在と未来については振れていないので、文字通り解釈すると「現在勉強しているかは分からない」となります。
ただ、もう1つの解釈として、もし現在も勉強中であればわざわざ過去形にはしない、という考え方もあります。その場合は「現在はしていない」という意味が暗に含まれている、という解釈になります。
どちらで解釈するかは文脈によります。
「あなたはなぜその仕事を選んだの?」
という問いに対して
「面白い仕事だと思ったから」
という回答をする場合、「思った」は過去形ですが、現在も「面白い仕事」だと思っている可能性はあります。
でも
「当時は面白い仕事だと思ってたんだけどねー」
という回答になると、同じ「思ってた」という過去形の表現ですが、暗に「今はそう思っていない」ということが伝わる言い回しですね。
- ライティングで過去形を使う場合は現在はそうではない、と解釈される可能性があるため、現在もそうである、という内容は後述する現在完了形を使った方が無難。
未来形
- 「過去や現在は知らないが、未来はそうなる」という時制。
現在完了形
- 「過去もそうだし現在もそうである」というのが現在完了形のイメージ。
- 「現在そうである」という意味を含んでいるのが過去形との大きな違い。
- 従って「過去のみを示す副詞」(yesterday, in the past, three years agoなど)と同時に用いることは出来ない。
現在進行形
- 現在形が過去も現在も未来も含む「普遍の法則」を表すのに対して、現在進行形は「現在のみ」を示す時制。
- 「過去と未来は知らないが、ひとまず現時点ではそうである」という場合に使う。
- なお進行形は「動作を示す動詞」だけに使う。「状態を示す動詞」(have, like, know, rememberなど)は「現在のみ」という概念にならないので、現在進行形としては使わない。
節の中に節を入れる
- 大きな節の主語や目的語や補語の中に、さらに小さな節が入る場合があり、これを英文ではthat節を使って表現する。
- 作り方としては、まず小さな節を作り、その節の前にthatをつけることで、その節全体が名詞化される。そして、このthat節を使って大きな節を作っていく。
例えば「私が水泳を習っている」
これを英文化して
- I learn swimming.
とします。
そして、この節を大きな節の一部にするためには、この節の先頭にthatをつけて名詞化します。
- That I learn swimming
最後にこのthat節を主語や補語、目的語として、全体の節を作ります。
- that節を主語として使う例
That I learn swimming is a secret.
「私が水泳を習っていることは秘密である」 - that節を補語として使う例
My secret is that I learn swimming.
「私の秘密は水泳を習っていることである」 - that節を目的語として使う例
He knows that I learn swimming.
「彼は私が水泳を習っていることを知っている」
仮主語(形式主語)の構文
- 仮主語とは、主語がthat節やto不定詞だったときに、長すぎる主語を避けるためにとりあえず仮の主語としてItを置いて、文章の最後に本来の主語であったthat節やto不定詞を置く方法。
例えば
- To read the book in one hour is impossible.
「その本を1時間で読むことは不可能である」
という文章では、主語がTo read the book in one hourという不定詞になっていて、述語がis、補語がimpossibleです。
この長い主語を簡略化するため、とりあえず仮の主語itを置いて、本来のto read the book in one hourという主語を文章の後ろに置くのが仮主語の構文です。
- It is impossible to read the book in one hour.
この文章におけるItは仮主語なので、後ろに置かれたto read the book in one hourを指しています。後ろに置かれたto read the book in one hourは、本来の主語という意味で「真主語」と言います。
That節を主語にする文章も同様です。
- That he was absent from the meeting is a serious problem.
「彼がその会議を欠席したことは大きな問題である」
この文章では、主語がThat he was absent from the meetingというthat節になっていて、述語がis、補語がa serious problemです。
この長い主語を簡略化するため、とりあえず仮の主語itを置いて、本来の主語であるthat節を真主語として文章の後ろに置くことができます。
- It is a serious problem that he was absent from the meeting.
that節でよくある間違い1
- 仮主語を使った構文では、後ろに必ず真主語となるto不定詞やthat節を置く必要がある。
- 「~は簡単である」「~は難しい」といった日本語を英文にするときに、とりあえずIt is easy、It is difficultから書き始めるというクセがついている人は多いが、後ろに不定詞やthat節がない場合はitが指すものがなくなるので間違いになる。
that節でよくある間違い2
- that節のthatは、目的語として使うときは省略ができるが、主語、補語として使うときは省略ができない。(口語では補語の場合は省略されることも多いが、ライティングにおいては省略しない方が良い。また主語のthatは口語でも省略されない。)
- 特に主語thatを省略してしまうと文章構造が取れなくなる。ルールに反して省略してしまうと、文章が全く理解されないことになり、大きなダメージとなるので注意したい。
例えば先ほどの
- That I learn swimming is a secret.
でthatを省略すると
- (×)I learn swimming is a secret.
という文章になりますが、この文章を前から読んでいくと、Iが主語、learnが述語、swimmingが目的語として見えるため、そのあとのisが主語のない述語のように見えてしまいます。
- 仮主語の後ろにあるthat節は本来は主語だったものなのでthatの省略もできない。
- (×)It is a serious problem he was absent from the meeting.
としてしまうと、Itに対する真主語がない文章になってしまいます。
that節でよくある間違い3
- thatを使うときは必ずその後ろには主語と述語が揃った節を置く必要がある。
- 後ろが節になっていないのにthatを使っているケースがあるので注意。
- (×)Everyone knows that his excellent grades.
「全員が彼の素晴らしい成績を知っている」 - (×)It is difficult that his challenge.
「彼のチャレンジは難しい」
これらはどちらもthatの後ろが節になっていません。動詞の後ろはthatを置く、it is+形容詞の後ろはthatを置く、というのがクセになっている人は要注意しましょう。
代名詞のミスは大きめの減点になる可能性がある
- 「代名詞は何かを指す」が大原則だが、この大原則に反する代名詞を使う方が多い。
- このミスを犯すと、文法で減点されるのみならず、話の流れがよく分からなくなり、論理展開面でも減点になる。
代名詞でよくある間違い1
- 代名詞の単数形・複数形が合っていないことがある。複数名詞を指しているはずなのにitを使っていたり、単数名詞を指しているはずなのにtheyを使っていたりする。
- (×)We use computers everyday, but should not depend too much on it.
「我々は毎日コンピュータを使っているが、それに依存し過ぎるべきではない」
このitはcomputersを指すはずですが、computersという複数形を指しているにもかかわらずitという単数になっています。
- (〇)We use computers everyday, but should not depend too much on them.
これくらい単純な文章なら想像がつくのでまだ良いですが、複雑な文章では、itが単数の何かを指すと思って、computersとは気づかれない可能性もあります。
代名詞でよくある間違い2
- 代名詞は何かを指すはずなのに、何を指しているか全く不明な文章がある。
- 特にItから始まる構文を好む人は要注意。
- (×)We went to the restaurant. It was very delicious.
「我々はそのレストランに行った。その食事はおいしかった。」
このitは何を指すのでしょう?まさかrestaurantじゃないですよね。正しくは「レストランで食べたもの」が2つ目の文章の主語でなければなりません。
- (〇)We went to the restaurant. What we ate there was very delicious.
このように、何も指さないitを主語にした文章を何となく作ってしまう人は多いです。気をつけましょう。
代名詞でよくある間違い3
- 代名詞が指す候補が2つ以上あって、どちらを指すのか不明な文章がある。
- (×)Today, smartphones have many useful functions. They are helpful to us.
「今日、スマートフォンはたくさんの役立つ機能がある。それらは私たちに有益である。」
このtheyは何を指すのでしょう?smartphonesかもしれないし、functionsかもしれません。どっちを取っても、2つ目の文章は意味が通じます。このように指す候補が複数ある場合は、どちらを指すか分かるように記載する必要があります。
- (〇)Today, smartphones have many useful functions. These communication devices are helpful to us.
こう書くと、主語はsmartphonesの方を指すことが明確になります。
- 代名詞だけだと何を指すかが曖昧になるという場合は、このThese+名詞、This+名詞という表現が何を指すか明確にするために便利な表現。
代名詞でよくある間違い4
- 「人称代名詞」と「指示代名詞」の混在もよく見られるミス。
人称代名詞
| 人称 | 単複 | 主格 | 所有格 | 目的格 | 再帰 |
| 1人称 | 単数 | I | my | me | myself |
| 複数 | we | our | us | ourselves | |
| 2人称 | 単数 | you | your | you | yourself |
| 複数 | you | your | you | yourselves | |
| 3人称 | 単数 | it, he, she | its, his, her | it, him, her | itself, himself, herself |
| 複数 | they | their | them | themselves |
指示代名詞
| 単複 | 近いもの | 遠いもの |
| 単数 | this | that |
| 複数 | these | those |
- 人間を指す場合は人称代名詞を使う、というのは誰も間違えないが、無生物の単語や概念を指す場合に人称代名詞と指示だ名詞の使い分けが必要になる。
- 口語では名詞をitで指すこともthisで指すことも多いが、アカデミックライティングにおいては、単体の名詞はit, theyなどの人称代名詞で受けて、指示代名詞this, that, these, thoseは単独で使う場合は前文全体や直前の出来事・状況を指すことが多い。
- ただし、「指示代名詞+名詞」の形で使う場合は、人称代名詞と同様に単体の名詞を受けることもある。
- The meeting was canceled because of the storm. It was postponed to the following day.
⇒ it = “The meeting” という名詞を指す。
(This/That was postphone ~とすると口語的)
- The meeting was canceled because of the storm. This was unexpected.
⇒ This = “The meeting was canceled because of the storm” という出来事全体を指す
(It was unexpected.とするとItが指す内容が曖昧)
- The meeting was canceled because of the storm. This meeting was postponed to the following day.
⇒ This meeting = “The meeting” という名詞を指す。
代名詞でよくある間違い5
- 不定代名詞「one」、人称代名詞「it」, 指示代名詞「that」の混在もよく見られる。
- まず基本の考えとして、不特定の名詞(a+可算名詞など)を受けるのがone、特定の名詞(the+可算名詞)または不可算名詞を受けるのがitとなる。
- ただし例外のルールがある。
- ①可算名詞を形容詞付で受けるときはitではなく、one/onesで受ける。
He conquered the mountain. I think it is the highest one in the world.
⇒the mountainを受けますが、形容詞highestがついているのでoneになる。
- ②①以外で後ろに「前置詞+名詞」の修飾語を伴うときはthat, thoseで受ける。
The climate of Japan is milder than that of Alaska.
⇒the climateを受けますが、後ろにof Alaskaがあるのでthatになる。
- ③後ろに「関係代名詞」を伴う「~な人たち」という意味の場合はthoseになる。
Those who want to smoke have to go outside.
⇒後ろに関係代名詞whoを伴う「人たち」の意味なのでthoseになる。
- ④②③以外で後ろに修飾語を伴う場合はoneになる。
The ideal education system is one which measures the capacities of each individual.
⇒後ろに修飾語which節があるのでoneになります。
ライティング最頻出の文法ミス
- 単複関連は、ライティングの添削をしていて、間違いなく最頻出で出てくる文法ミス。
- この単複の概念、日本語ではあまり厳しくないので、ついつい出てしまう。
単複でよくある間違い1
- 可算名詞が冠詞付きでも複数形でもない
- 可算名詞は数えられる概念の名詞のこと。この可算名詞を使う場合は、原則、冠詞+単数形か、複数形のどちらかとなる。
- (×)Computer is useful.
「コンピュータは有用だ」
computerは可算名詞です。だから冠詞をつけてあげるか、複数形にします。でも冠詞をつけるときって、aなのかtheなのか迷いませんか?だから迷うときは複数形が良いです。
- (〇)Computers are useful.意味的に複数形で問題無い場合は、複数形を使うことをお勧めします。
まあ、computerぐらいならまだ「分かってるよ」ってところだと思います。しかし、英語では意外な単語が可算名詞だったりします。例えば
- trend「傾向」
- increase「増加」
- period「期間」
といったアカデミックTask1では多用する単語も可算名詞です。使うとき冠詞忘れてませんか?
単複でよくある間違い2
- 主語と述語の単複が一致していない
- 主語が単数だと述語もそれに合わせて単数にしなければならない。be動詞ならis、一般動詞ならsをつける。
- (〇)He plays basketball.
これくらいなら皆さん間違えないです。主語が長くなるとついやってしまうんです。
- (×)The company, which constantly produces a variety of new items, enjoy a dramatic growth in sales.
「コンスタントに様々な新商品を作っているその企業は売上を急激に伸ばしている」
主語が長くなると、その主語が単数だったか、複数だったかの意識が無くなってしまうんですね。そして動詞を書く直前の名詞が複数形だったりすると、それにつられて複数形で書いてしまったりします。この文章の主語はcompanyなので当然述語も単数ですね。
- (〇)The company, which constantly produces a variety of new items, enjoys a dramatic growth in sales.
もう1つ。
- (×)Allowing children to play sports improve their physical strength.
「子供にスポーツをさせることが、体力向上につながる」
主語が動名詞の場合で、その目的語に複数形が入っている場合も、述語を複数にしてしまうことが多いです。主語が動名詞なら述語は単数ですね。
- (〇)Allowing children to play sports improves their physical strength.
単複でよくある間違い3
- 複数を意味する形容詞の後にある可算名詞が単数形になっている
例えば
some「いくつかの」
の後に来る可算名詞は複数形になります。
- (〇)I bought some books.
このようにその形容詞が来たら、その次に来る可算名詞は複数形になるという表現がいくつかあります。
many, several, fewなどは必然的に、その後に来る名詞は複数形になります。
こちらはどうでしょう?
- (×)My brother is one of the best baseball player.
「私の兄は最もすぐれた野球選手の一人だ」
どこがおかしいか分かりますか?
one of「~のうちの1つ」と来たら、当然その後に来るのは複数形です。
- (〇)My brother is one of the best baseball players.
よくあるミスの1つです。
⑤6.5レベルを目指すための重要文法項目
不定詞3つの用法
- A.動詞を名詞化する名詞的用法
- B.動詞を副詞化する副詞的用法
- C.動詞を形容詞化する形容詞的用法
A.名詞的用法
- 不定詞を名詞として使う。
- 主語・補語・目的語の3つの箇所で使う。
(1)主語として使う場合
To read a book is fun.不定詞を主語に使う場合、仮主語を使った構文に変換することが多い。
- To read a book is fun.
⇒ It is fun to read a book.
さらに形容詞が難易度・危険度を示す形容詞で、不定詞に目的語がある場合、その目的語を仮主語の代わりに主語に置くことができる。
- To master English is easy.
⇒It is easy to master English.
⇒English is easy to master.
(2)補語として使う場合
- The solution is to study hard.
(3)目的語として使う場合
- Population in Japan continues to decrease.
⇒目的語に不定詞を置けない動詞もあるので注意
例:admit, avoid, consider, finish, keep, suggest等
B.副詞的用法
- 不定詞を副詞として使う。
- 動詞を修飾する役割を果たす。
(1)動詞の目的を示す場合(「~のために」)
- We visit a park to meet him.
(2)形容詞の根拠を示す場合(「~ので」)
- He is crazy to say such a thing.
C.形容詞的用法
- 不定詞を形容詞として使う。
- 名詞を修飾する役割を果たす。
(1)修飾する名詞が不定詞の意味上の主語
- He is a man to play the piano.
(2)修飾する名詞が不定詞の意味上の目的語
- He has something to drink.
(3)修飾する単語と不定詞が同格の関係
- He made a decision to go there soon.
不定詞でよくある間違い1
- 不定詞と前置詞のtoを間違えない。不定詞のtoに見えて、実は前置詞のtoというケースがあるので注意。
- lead to, contribute to, solution to, due to, effective to等
特にlead toの後ろと、contribute toの後ろは動名詞すら許されず、必ず名詞にする必要があるので要注意。
不定詞でよくある間違い2
- 慣用的に不定詞が使えない表現
- (×)spend+時間/お金+to不定詞
⇒spend+時間+動名詞/spend+お金+on+動名詞
- (×)have difficulty to不定詞
⇒have difficulty in+動名詞
- (×)be efficient to不定詞
⇒be efficient in+動名詞
不定詞でよくある間違い3
- 形容詞的用法が使えない場面がある。
- 形容詞的用法の(1)~(3)以外は形容詞的用法として使えないので注意。
- (×)Laws to use the area were made.
「その土地を利用するための法律が作られた」
⇒Laws for the use of the area were made.
不定詞でよくある間違い4
- 「be動詞+形容詞+不定詞」の形に注意
- be動詞+形容詞+不定詞の形が使えるのは以下の3つの場合
- ①:仮主語を使い、真主語が不定詞の場合
It is interesting to read his book.
- ②:①のうち、形容詞が難易度・危険度を示す形容詞で不定詞の目的語を主語に置き換えた場合
His book is easy to read.
- ③:不定詞が形容詞の根拠を示す副詞的用法の場合
I am happy to meet you.
- 上記以外のbe動詞+形容詞+不定詞は間違いなので注意。
- 特に①の言い回しで見慣れた形容詞+不定詞を不用意に使ってしまいがちなので注意。
比較構文は3つのパーツで出来ている
- 比較文は、A.比較級、B.接続詞、C.比較対象の3つのパーツで出来ている。
- 「He is taller」の部分がA.比較級
- 「than」の部分がB.接続詞
- 「I」の部分がC.比較対象
A.「比較級」のルール
- 「比較級」の作り方は以下の3つのいずれか。
- (1)形容詞・副詞があり、形容詞・副詞に比較級がある場合
⇒ 比較級にする
- (2)形容詞・副詞があり、形容詞・副詞に比較級がない場合
⇒ 形容詞・副詞の前にmoreをつける
- (3)形容詞・副詞がない場合
⇒ many, muchをつけるべき場所にmoreをつける
B.「接続詞」のルール
- 「接続詞」は以下のいずれかを選択する。
- (1)比較級を使っている場合
⇒ thanを使う
- (2)比較級を使っていない場合
⇒ rather thanやcompared withを使う
※compared toは違う種類のものを比べて共通点を見出すような場合に使うので、compared with(同種のものを比べて相違点を見出す)と区分する
C.「比較対象」のルール
- 「比較対象」は以下のルールに沿って記載する。
(1)まず接続詞の前と後ろは同じ形の節があると考えて、接続詞の後ろを一旦完全な文章を作る
- He is taller than I am tall.
のようにthanの後ろを節で書く
(2)次に接続詞の前と後ろで同じ表現があれば、接続詞の後ろの表現を省略する
ただし、どんな単語でも同じであれば自由に省略できるわけではなく、「主語」「述語」「補語」「目的語」「修飾語」に分類して、その単位ごとに以下の組み合わせで省略する
- 「主語+述語」が同じ場合は接続詞の後ろの「主語+述語」を省略
- 「述語+補語」が同じ場合は接続詞の後ろの「述語+補語」を省略
- 「目的語」が同じ場合は接続詞の後ろの「目的語」を省略
- 「修飾語」が同じ場合は接続詞の後ろの「修飾語」を省略する
- He is taller than I am tall.
という文章は、thanの前後で、述語+補語が同じなので省略できる
- He is taller than I.
(3)接続詞の後ろの要素を残す場合、同じ名詞は代名詞に、同じ動詞は代動詞に置き換えが可能。
- The number of large companies is larger than the number of small companies is large.
⇒The number of large companies is larger than the number of small companies.
⇒ The number of large companies is larger than that of small companies.(代名詞)
- He studies English harder than she studies French hard.
⇒ He studies English harder than she studies French.
⇒ He studies English harder than she does French.(代動詞)
比較級でよくある間違い1
- 「修飾語」を残す場合、あくまで「修飾語」のかたまりで、「省略する / 残す」の判断を行う。
- 修飾語の中の一部の単語が同じであったとしても、残りが違うなら修飾語のかたまりは全体で残さなければならない。特に前置詞や接続詞を勝手に省略することはできない。
- Students in the country study harder than students in the other countries study hard.
⇒ Students in the country study harder than in the other countries.(前置詞)※
このときにinを省略しないようにする
- He studied harder when he was in a university than he studied hard when he was in a high school.
⇒ He studied harder when he was in a university than when he was in a high school.(接続詞)
※このときにwhenや、he wasを省略しないようにする
比較級でよくある間違い2
- ルールCで「主語+述語」をセットで省略する理由:
特に第3文型の場合、接続詞の前に名詞が2つ(主語と目的語)あるため、接続詞の後ろに名詞を残した場合、接続詞の前の主語との比較か目的語との比較かが分からなくなります。
このため主語同士の比較の場合は述語も残すというルールが生まれました。例えば、
- The government checks the data more carefully.
という文章にthan particular companiesを付ける場合、そのままthan以下をつけると、thanの後ろのcompaniesはgovernmentとの比較なのかdataとの比較なのか分かりません。(意味的にもどちらとも取れる)
前者の場合なら
- The government checks the data more carefully than particular companies check the data.
だし、後者の場合なら
- The government checks the data more carefully than the government checks particular companies.
となります。このようにどちらにも取れる曖昧な文章を無くすために、接続詞の前に名詞が2つあり、接続詞の後ろの1つの名詞が接続詞の前の主語との比較である場合は、接続詞の後ろは述語を残す、というルールが生まれました。つまり前者なら
- The government checks the data more carefully than particular companies check.
後者なら
- The government checks the data more carefully than particular companies.
となります。
このような経緯から、名詞が2つある第3文型ではなく、名詞が1つしかない第1文型の場合は、曖昧さがないため、接続詞の後ろに述語は残さず主語だけにすることがあります。
比較級でよくある間違い3
- 「接続詞」の後ろが、「主語+代動詞」のみとなる場合は、倒置を起こす。
- Computers supply more information than books supply information.
⇒ Computers supply more information than books supply.
⇒ Computers supply more information than do books.
受動態のルールはシンプル
- 受動態のルールは非常にシンプル
- ①まず目的語を主語に変換する
- ②次に述語をbe動詞+過去分詞に変換する
- ③最後に主語をbyの後ろに置く
S+V+O(能動態)⇒ O+be+過去分詞+by+S(受動態)
- Scientists have developed computers.
⇒ Computers have been developed by scientists.
受動態のルールはこの1つだけ。
- そのルールを守らずに「感覚的に」書いてしまうと間違ってしまうことが多い。
受動態でよくある間違い1
- 主語と述語の関係から能動態で書くべき内容を受動態で書いている(またはその逆)
受動態でよくある間違い2
- 自動詞を使って受動態にしている(受動態にするためには能動態のときに目的がなければならない。必然的に受動態に出来るのは他動詞のみ)
受動態でよくある間違い3
- 受動態の後ろに目的語を置いている(受動態にした段階で目的語は無くなっている)
受動態でよくある間違い4
- 受動態でないのにby+名詞を使っている
- 能動態にしたときに主語にならない単語をbyの後ろに置いている
使役構文は3種類
- 通常の構文は、「主語が述語する」という意味になるが、主体者を主語以外にする表現が使役構文。
- 使役構文は3つのケースに分かれる。
A.使役動詞を使った構文
- 使用する動詞(使役動詞):
make(強制), have, let(許可), help(援助)
- 構文の形:
使役動詞+人・モノ+動詞の原形
- 例文:
Parents should make children study.
B.使役動詞以外を使った構文(肯定的内容)「~に~させる」
- 使用する動詞:
enable, allow, encourage, permit, force, obligeなど
- 構文の形:
動詞+人・モノ+to不定詞
- 例文:
The university allowed him to attend the class.
C.使役動詞以外を使った構文(否定的内容)「~に~させない」「~が~するのを妨げる」
- 使用する動詞:
keep, prevent, ban, protectなど
- 構文の形:
動詞+人・モノ+from+動名詞
- 例文:
The teacher banned students from bringing cellphones to the class.
使役構文でよくある間違い1
- 3つの構文を混同する
使役構文でよくある間違い2
- ネガティブな内容をポジティブに書いてしまう
関係詞のポイントは2つ
- 1.適切な関係詞の選択
- 2.制限用法と非制限用法の選択
関係詞
- 2つの節をつなぐ役割を果たす。ただし、どんな節でも関係詞を使えばつなげられるわけではなく、「共通する単語」を持つ2つの節でなければならない。
- 2つの節のうち、どちらかは主節になり、どちらかは従属節となる。
- 従属節の中で、「共通する単語」が「主語」か「目的語」として使われているのか、「形容詞」として使われているのか、「副詞」として使われているのかによって、使われる関係詞が変わる。
パターン1.関係代名詞のケース
- 従属節の中で共通する単語が主語か目的語として使われている場合
1)従属節の中で共通する単語が主語として使われている場合
【変換方法】
- ①従属節の主語を関係代名詞に変換する
⇒関係代名詞は先行詞(主節の中の「共通する単語」)が人ならwho、人以外ならwhich, thatを使う - ②次に従属節を先行詞の直後に置く
【例】
- 例1:I use a pen. + The pen has a blue line. = I use a pen which has a blue line.
- 例2:The pen was expensive. + The pen has a blue line. = The pen which has a blue line was expensive.
※ 関係代名詞の後は主語が欠けた不完全な文章になる。
2)従属節の中で共通する単語が目的語として使われている場合
【変換方法】
- ①従属節の目的語を関係代名詞に変換する
⇒関係代名詞は先行詞(主節の中の「共通する単語」)が人ならwhom(whoではない)、人以外ならwhich, thatを使う - ②次にその関係代名詞を従属節の先頭に移動させる
- ③次に従属節を先行詞の直後に置く
- ④目的語として使われる関係代名詞は制限用法の場合(後述)、省略しても良い
【例】
- 例1:I use a pen. + I bought the pen today.
= I use a pen which I bought today.
= I use a pen I bought today.(関係代名詞の省略) - 例2:The pen was expensive. + I bought the pen today.
= The pen which I bought today was expensive.
= The pen I bought today was expensive.(関係代名詞の省略)
※ 関係代名詞の後は目的語が欠けた不完全な文章になる。
3)1)2)のうち、先行詞がa thingの場合、a thing whichの代わりにwhatを使う
【例】
- A thing is holidays. + I really want the thing. = A thing which I really want is holidays. = What I really want is holidays.
※ Whatの後は主語か目的語が欠けた不完全な文章になる。
パターン2.関係形容詞
- 従属節の中で共通する単語が形容詞として使われている場合
【変換方法】
- ①従属節の中の形容詞を関係形容詞に変換する
⇒関係形容詞は先行詞(主節の中の「共通する単語」)が人でも人以外でもwhoseを使う - ②次に関係形容詞の直後に元々の形容詞が修飾していた名詞を置く
- ③次に「関係形容詞+名詞」を従属節の先頭に移動させる
- ④次に従属節を先行詞の直後に置く
【例】
- 例1:I chose the strategy. + The strategy’s advantage was really large.
= I chose the strategy whose advantage was really large. - 例2:My friend moved from oversea. + The job of the friend is a doctor.
= My friend whose job is a doctor moved from oversea.
パターン3.関係副詞(または前置詞付き関係代名詞)
- 従属節の中で共通する単語が副詞として使われている場合
【変換方法】
- ①従属節の中の共通する名詞(副詞ではない)を関係代名詞に変換する
⇒もし、1単語で副詞として使われている場合(thereなど)、一旦「前置詞+名詞」の形に変換した上で、名詞部分を関係代名詞に変換する
関係代名詞は先行詞が人ならwhom、人以外ならwhichを使う - ②次にその関係代名詞を従属節の先頭に移動させる(前置詞はそのまま残す)
- ③次に従属節を先行詞の直後に置く
- ④②で従属節に残した前置詞は関係代名詞の直前に移動しても良い
⇒この形を前置詞付き関係代名詞と言う - ⑤「前置詞+関係代名詞」は「関係副詞」に置き換えても良い
⇒関係副詞は先行詞が場所ならwhere、時間ならwhen、方法(way)ならhow、理由(reason)ならwhyを選択する - ⑥関係副詞を使う文章は制限用法の場合(後述)、先行詞と関係副詞のどちらかを省略しても良い
【例】
- Last week, we visited Osaka. + We ate okonomiyaki there.
⇒従属節の中の副詞thereを「前置詞+名詞」に変換 - Last week, we visited Osaka. + We ate okonomiyaki in Osaka.
= Last week, we visited Osaka, which we ate okonomiyaki in.(③の状態)
= Last week, we visited Osaka, in which we ate okonomiyaki.(④の状態)
= Last week, we visited Osaka, where we ate okonomiyaki.(⑤の状態)
※ 前置詞付き関係代名詞と関係副詞の後は、主語・補語・目的語などが揃った完全な文章になる。
制限用法と非制限用法
- 関係代名詞、関係形容詞、関係副詞すべてに共通して、「制限用法」と「非制限用法」がある。
- 形式的な違いとしては、制限用法は先行詞と関係詞の間にカンマがないもの、非制限用法は先行詞と関係詞の間にカンマがあるもの。
- 制限用法の例:
I agree with the idea that she suggests.
- 非制限用法の例:
I play baseball, which is popular in Japan.
- 使用シーンの違いとしては、制限用法は先行詞の候補が読者の中で複数が想定されるもので、関係詞の条件によってその複数の先行詞候補を絞り込んでいるような場合。
例えば
- I agree with the idea that she suggests.
この場合の先行詞は「the idea」ですが、何の脈略もなく「the idea」と言われても、読者は世の中にある無数のideaの何を指しているのか分かりません。
そこで、that以下の条件があり、「世の中に無数にあるideaのうち、that節以下という条件を満たすidea」というように先行詞の候補をthat節以下の条件で絞り込んでいます。
こういった場合に使うのが制限用法です。
制限用法を使う場合は、必然的に先行詞が複数あることを著者も認めていることになるため、複数候補が想定できない先行詞である場合は、制限用法は使えません。
- I play baseball, which is popular in Japan.
この場合は、baseballが先行詞になりますが、もしこの文章をカンマ無しの制限用法にしてしまうと、著者は世の中には日本でpopularなbaseballとそうでないbaseballがあることを認めていることになってしまいます。
しかし、そういったbaseballは存在しないため、この場合は非制限用法となります。
別の言い方をすると、制限用法は関係詞節がないと文章として成立しません。
制限用法の文章で、関係詞節を除いた箇所だけを提示すると「どの?」「どんな?」と聞きたくなります。
例えば
- I agree with the idea.
とだけ言われたら、「どのアイデアに賛成?」「どんなアイデアに賛成?」と聞きたくなるはずです。このような場合が制限用法です。
一方、
- I play baseball.
とだけ言われたときには「どの野球をした?」「どんな野球をした?」とは聞きたくはなりません。この場合は非制限用法です。
制限用法の訳し方
- 制限用法の場合は、関係詞節を先に訳して「(関係詞節)である(先行詞)」という訳になる。
- I agree with the idea that she suggests.
「私は、彼女が提案したアイデアに賛成している」
非制限用法の訳し方
- 非制限用法の場合は、先行詞のある文章を先に訳して、関係詞節は「そして、それは~」といった形で訳す。
- I play baseball, which is popular in Japan.
「私は野球をする。そしてその野球は日本では人気のものである」
接続詞と接続副詞の違い
| 品詞 | 説明 | 例 |
| 接続詞 | 文と文、または語と語をつなぐ | and, but, or, because, although, if, when |
| 接続副詞 | 意味的に関連づける | however, therefore, moreover |
- 接続詞の場合は、文と文または語と語をつなぐ。
- I was tired, but I kept working.
- I stayed home because it was raining.
- 接続副詞は、意味的には前後の内容をつなぐが、形として、文と文または語と語をつなぐことはできない。
- 前の文章はピリオドで終わらせるか、セミコロンで繋ぐ必要がある。
- I was tired. However, I kept working.
- I was tired; therefore, I went to bed early.
接続詞でよくある間違い1
- 接続副詞を使って、接続詞のようにカンマだけで文と文をつなぐと間違い。
- (×)I was tired, however, I kept working.
- (×)I stayed home therefore it was raining.
⑥7.0レベルを目指すための重要文法項目
適切な冠詞選択を身につける方法
- 冠詞をつけるべきか、つけるべきでないか、つけるとしたらaをつけるのか、theをつけるのか、は上級者にとっても難しい問題。
- 冠詞についてはまず「原則」を覚えて、それから「例外ルール」を覚えていく、という形が効果的。
冠詞選択の原則
- 「特定できる名詞」にはtheをつける(可算・不可算、単数・複数関わらず)
- 「特定できない可算名詞単数形」にはa/anをつける
- 「特定できない可算名詞複数形または不可算名詞」は無冠詞にする
「特定できる名詞」とは、以下のいずれか。
- その文章の中で既に説明済み(既出)の単語
- 筆者と読者との間で1つに特定できる概念(「その~」という訳がつけられる)
- 世界に1 つしかないもの
冠詞選択の例外ルール
- 以下に当てはまるときは原則よりも優先する。
theをつける場合
①慣用的にthe をつける単語にはthe をつける
- 「2000s(2000 年代)」などの年代を示す表現
- 「USA 」「UK 」「United Nations Nations(国連)」など大きな集合体の意味合いがある国名や組織
- 「suburbs(郊外)」「countryside(田舎)」など他の区分があることが前提でのエリア名称
- 「east(東)」「right(右)」「outside(外側)」など他の区分があることが前提での方角、位置
- 「environment(自然環境)」「ecosystem(生態系)」など唯一のもの
②名詞の前にthe がつく限定詞がつくときはthe をつける
- 「first+ 名詞」「top+ 名詞」「next+ 名詞」「only+ 名詞」「last+ 名詞」「best+ 名詞」「same+名詞」など他の要素を前提とした順序や存在を示す表現
③名詞の後ろに修飾語句がつくときはthe をつける
- A of Bの形でAが抽象名詞の場合、Aはof Bで特定化されているという考えで、Aの前にtheをつける(the development of new technology, the discovery of new speciesなど)
無冠詞にする場合
④名詞の前に冠詞がつかない限定詞がつくときは無冠詞にする
- thisなどの指示代名詞, my などの人称代名詞の所有格, another, each, every, some, any, one, no, either, neitherなど
⑤名詞が概念化や機能化したときは無冠詞にする
- by+乗り物(by bus など)
- by+通信手段(by mail など)
- per+単位(per person など)
- go to school(school は具体的な学校でなく教育施設としての概念化)
同格表現とは
- 同格とは、直前にある名詞の内容を説明したり言い換えたりする表現。
- 日本語的には「~という(名詞)」「~である(名詞)」という訳になる。
例えば、「多くの人は、運動不足という状況に陥っている」
という文章では、「状況」を具体的に「運動不足」という表現で言い換えています。
これが同格の関係です。
他にも
「日本の首都である東京は交通機関が発達している」
という文章では、「東京」を「日本の首都」という説明で言い換えています。
同格の4つの表現
- IELTSライティングにおいて良く使われる同格の表現は大きく分けて4つある。
①名詞, 名詞 ~
- Tokyo, the capital city of Japan, has a high population density.
(日本の首都である東京は高い人口密度になっている)
これはカンマの前後の単語が同格の関係になっているというパターンです。
②名詞 such as 名詞
- People today often use some kinds of social media services such as Facebook and Twitter.
(今日、人々はFacebookやTwitterのようないくつかの種類のSNSサービスをよく使う)
この表現を同格と言ってよいかは分かりませんが、ライティングではよく使う表現なので取り上げてみます。このsuch asは具体例を示す表現として使われます。形としては、必ずA such as Bという形で用いられ、Aを具体化したものがB、という関係になります。上の例だと、social media servicesを具体化したものが、FacebookやTwitterというわけですね。
③名詞+of ~、名詞+to 不定詞
- I had the experience of climbing a mountain.
(私は山に登るという経験をした) - I made a decision to climb the mountain
(私は山に登るという決断を下した)
このように名詞の後ろに動詞を使って、「~という」「~である」という同格を表現したい場合は、of+動名詞か、to不定詞かを使います。
このときに、後ろにof+動名詞が来るのか、to不定詞が来るのかは、前に置く名詞によって変わります。
experience(経験)や、habit(習慣)はof+動名詞attempt(試み)や、decision(決断)はto不定詞他にもopportunityのように両方使う名詞もあります。
④名詞+that+S+V、名詞+関係詞+S+V
- He found out the fact that the cause of the accident was a mistake.
(彼はその事故の原因がミスであるという事実を突き止めた) - He found that there were cases in which the cause of an accident was a mistake.
(彼は事故原因がミスであるというケースがあることを突き止めた)
このように、名詞の後ろにS+Vの節を使って、「~という」「~である」という同格を表現したい場合は、that+S+Vや、関係詞節を使います。
このときに、後ろにthat+S+Vが来るのか、関係詞節が来るのかは、前に置く名詞によって変わります。
fact(事実)やidea(考え)はthat+S+Vcase(ケース)やsituation(状況)はin whichかwhereを使います。
同格表現のよくある間違い1
- 同格でないものを同格として表現している
- (×)In the supermarket, meat is packed in two types, plastic bags and paper boxes.
みたいな書き方です。
これは形上、two typesと、plastic bags and paper boxesが同格のような書き方になっていますが、当然この2つは同格の関係ではないですね。
- (〇)In the supermarket, meat is packed in two types of containers , plastic bags and paper boxes.
(そのスーパーマーケットでは、肉はプラスチックケースと紙ケースの2つの入れ物にパックされている)
と書いて初めて、カンマの前後が同格の関係になります。
これが、A such as Bという形になっていなかったり、Aを具体化したものがBという関係になっていないとNGになります。
- (×)Children play outside such as baseball, basketball, and soccer.
という感じですね。
これはA such as BのAが無い表現になっています。
- (〇)Children play outside sports such as baseball, basketball, and soccer.
(子供たちは、外で野球、バスケットボール、サッカーなどをして遊ぶ)
これでA such as Bの形になりましたね。
同格表現のよくある間違い2
- 動名詞と不定詞を間違えている
これをexperience to climbとか、decision of climbingとすると間違いになります。どの名詞のときにof+動名詞で、どの名詞のときにto不定詞かは、それぞれ覚えていく必要があります。
基本的には
「今行っていることは動名詞」「これから行うことは不定詞」
という区分があるので、その動作が過去や現在のことなら動名詞、未来のことなら不定詞、という感じで区分していくと良いです。
同格表現のよくある間違い3
- 同格that節が使えない名詞に対して同格that節を使っている
これをcase that+S+Vとか、fact in which とすると間違いになります。どんな名詞でも後ろにthat+S+Vが使えると思っている人も多いですが、同格のthatが使える名詞は結構限られています。
それぞれを覚えていきましょう。
同格表現のよくある間違い4
- 同格に見えるけど実は同格ではない表現
~のリスク
「タバコは彼らの健康面のリスクをもたらす」というときに
- (×)Smoking leads to the risk of their health.
と書いてしまう方がいます。
しかし、riskと、healthは同格の関係でも、所有の関係でもないため、ofでは結べません。
healthはriskが向かう先にあるものなので、
- (〇)Smoking leads to the risk to their health.
にする必要があります。
risk ofの後ろに来るのは例えば「lung cancer(肺がん)」などのようなリスクの中身を示す表現ですね。
- (〇)Smoking leads to the risk of lung cancer.
という表現であればOKでした。
~の利点
「インターネットを使うことの利点は大きい」と言いたいときに
- (×)Advantages that we use the Internet are large.
と書いてしまうケースが多いですが、これは間違いです。
Advantagesと、we use the Internetは、同格の関係ではないですね。
正確には
「インターネットを使うことによってもたらされる利点は大きい」
となります。
だから
- (〇)Advantages which are brought about by the use of the Internet are large.
とする必要があるわけですね。
