こんにちは。藤本です。
家の近くでも桜の花が見られるようになりました。
先週はうちの子供が終業式で、春休みに入りました。
いやー、春ですねー。
さて、本日はライティングについてです。
IELTSの4つのセクションの中で、どのセクションが難しいかと言われたら、間違いなくライティングですね。
その理由の1つとして、自分自身ではどこが悪いのか気付けない、ということがあります。
ライティングだけは、独学が難しいと言われるゆえんです。
ライティングは大きく「論理展開力」と「表現力」の2つの力が問われます。
論理展開力とは、設問に対して伝えたいことを相手に分かるように順序立てて伝える力
表現力とは、正しい語彙と正しい構文で書ける力
です。
このうち、多くの人は表現力がないからライティングのスコアが上がらないと思いがちです。
しかし、これまで数十人の添削をしてきて圧倒的に多いのは、論理展開力の不足です。
正直、ここが弱いと、どんなに表現力があってもスコアにつながりません。
だって読んでいて、頭がついていかない文章は読みたくないですよね。
だから
「うーん、何が言いたいのか、よく分からん。。とりあえず5.0」
・・という具合にIELTSで採点されているかどうかは分かりませんが(笑)、添削をしているとそういう気持ちになるのはよく分かります。
もうどんなに良い表現を使っていても、そもそも何を言いたいのか分からない文章は頭に入ってこないんですよ。
私がよく言っているのは小学生にも伝わるように書いてくださいね、ということです。
論理展開というのは、「AだったらB、BだったらC、よってAだったらC」という具合につながります。
ところが、普段何度も同じ話を見聞きしたり、考えていたりするといつの間にかBの話が飛んでしまって、「AだったらC」という具合に考えてしまうんです。
例えば
「勉強するのは良いことだ」
という文章があったとしたら、大人だったら理解できると思います。
多分、子供の時から何度もそう言われているので、頭の中で、勝手にそういう論理が出来上がっているんです。
でも小学生に
「勉強するのは良いことだ」
って言っても、
「なんで?」
と聞き返されることが予想されます。
「勉強すること」と「良いこと」の間に必要な説明が省略されてしまっている、ということですね。
例えば
「医者になりたいんだったら、医学部に入らなければならない。そのためには勉強が出来ないと医学部に入れないから」
とか
「大人になってからでも、いい給料をもらいたければ勉強し続けなければならない。そのために勉強する習慣を子供のときからつけておくと楽だから」
とか、
まあ今のは適当ですが(笑)、何らかの説明があって初めて、「勉強すること」と「良いこと」はつながるというワケです。
こういう必要な説明が飛んでいることを「論理の飛躍」と言います。
この論理の飛躍があると、同じようなバックグランドを持った人同士では伝わりますが、外国人とか、子供には伝わらないことが多いんです。
だから小学生をイメージして、小学生にも伝わるように書きましょう、ということです。
よく添削では、この論理が飛躍に出くわします。
そしてフィードバックするときに、
「これってどういうことですか?」
と一言聞くと、流暢に説明が返ってくることがあります。その説明をそのまま文章にしたらずっと分かりやすかったのに、ということはよくあります。
だから自分のライティングスコアが上がらない、なぜかなー、と思うときは、日本語でも良いので、そのライティングの内容を子供とか、他人に話してみて下さい。
「なんで?」
とか
「それってどういうこと?」
と聞かれたら、その箇所は論理の飛躍があります。
ライティングを独学するなら、そういった自分では気付かない論理展開の穴を他人に指摘してもらうのが必要だと思います。
~今日のメールセミナー感想~
「これまで知ったことがない観点だったため、目から鱗でした」
10日間のセミナー、ありがとうございました。2017年度MBA留学を予定しており、IELTSの勉強に着手したところですが、我流で勉強してもなかなか成長の実感が得られず不安感が募っていましたが、メールセミナーを拝見し、同じような不安感をもつ受験生が恐らく少なくないことや学習方法へのヒントなど、気付きが多くあり大変有用でした。また、リスニングは、予備校に通ったこともあるのですが、伸び悩みを感じており、「構文を意識する」ことについては、予備校でも指摘されず、また私自身がこれまで知ったことがない観点だったため、目から鱗でした。その後、IELTS10のリスニングで主語・述語を意識してみたところ、思いの他聞き取れていないことに気付きました。主語・述語以外の枝葉から全体の内容を推測して回答していたようにも思われるため、本腰を入れて構文を意識してみようと思います。
個人的に、他で聞いたことがない着眼点でした。
10日間ありがとうございました。御礼申し上げます。
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それでは、また。