関係詞の制限用法と非制限用法

hook-881444_640

こんにちは。藤本です。

よくある文法間違いシリーズです。

 

今日は関係代名詞の制限用法と非制限用法です。

ライティング添削をしていると、意外とよく分かっていない人が多いですね。

 

制限用法とは

I climbed a mountain which is the highest in Japan.

みたいにwhichの前にカンマがない場合ですね。

 

非制限用法とは

I climbed Mt.Fuji, which is the highest mountain in Japan.

みたいにwhichの前にカンマが入っている場合です。

 

これ、違い分かりますか?

 

制限用法はwhich以下の説明で、先行詞であるmountainを絞っている感じですね。

I climbed a mountain.

この時点では、mountainの候補はたくさんあります。

その候補を絞り込む目的でwhich以下の説明を加えたい場合、カンマ無しでつなげます。

これでたくさんあるmountainを絞り込むわけですね。

日本で最も高い山に登った、ということで、最後まで読んで富士山に登ったことが分かります。

文字通り先行詞の情報を「制限」するための用法なんですね。

 

対して、非制限用法はwhich以下で先行詞を絞る目的を持たない場合です。

I climbed Mt.Fuji.

この時点で、富士山に登ったことは分かりますね。

で、which以下は、その富士山の付随情報の説明を加えているだけです。

先行詞の情報を絞り込む目的ではありません。

だから「非制限」用法です。

 

これで分かりますかね?

ちょっと例文です。

I play baseball which is popular in Japan.
I play baseball, which is popular in Japan.

どっちが正解でしょう?

 

もしカンマがなかったら、日本にはpopularなbaseballとpopularでないbaseballがある、ということになり、そのうちのpopularなbaseballをplayした、ということになってしまいます。

これは明らかに変ですね。

だからこの例文ではカンマ付きでないとおかしいです。

 

次はちょっとややこしい。

I have a car which can run very fast.
I have a car, which can run very fast.

これはどっちが正解でしょう?

 

この場合は文脈によってどっちもありえます。

最初の文はwhich以下で、carの候補を絞っていますね。

車には早く走るものと早く走れないものがあるけど、そのうち早い方だよ、と制限を強調した表現です。

もっと言うなら、この早い車以外に遅い車も持っている可能性がありますね。

後ろの文は、気持ちとして制限をかける気持ちではなく、車を持っている、そしてその車は早いんだよ、という付随情報を加える気持ちで書いています。

こちらは1台しか車を持っていないということになります。

 

ということで、文脈とか先行詞によって明らかにどちらかでないとおかしい場合もあれば、どちらでも良い場合もあるということです。

でも先行詞の情報を絞りたい場合、絞る必要がある場合は制限用法だし、絞る必要がない場合は非制限用法ということを理解しておけば、間違えないと思います。

しっかり区分しましょう。

それでは、また。