こんにちは。藤本です。
この週末に今年初めてセミの鳴き声を聞きました。
夏が始まりますねー。
さて、今日はリーディングについての話です。
リーディングってただ漫然と読んでいても、面白くないし、頭に入ってきません。
だから何かしらパターンが無いかって感覚で読んでいくと、色々見えてきます。
ちょっと私の留学時代の話をしてみます。
海外MBAの授業というのは大きく2つのタイプに分かれます。
1つは「レクチャータイプ」と呼ばれるもので、これは日本の授業と同じです。
教授が教室の前に立って講義する形式です。
そしてもう1つが「ケーススタディ」と呼ばれるもので、ある企業や業界に関しての状況について書かれた10ページから20ページの資料を読んで、その企業や業界について、クラス全員でディスカッションをするというものです。
で、その「ケーススタディ」の資料ですが、何ケースも読み続けていると、やがて、いつも同じパターンで展開されていることに気付きます。
多くのケーススタディでは、最初のパラグラフは、主人公の現在の様子が「写実的」に描かれます。
この「写実的」ってのがポイントです。
こんな感じです。
「○○社のCEO(最高経営責任者)である××は、新商品の販売予測に関するレポートを眺めながら、深いため息とともにソファーに身を沈めていた。」
そして、次のパラグラフから、話がぐっと過去に戻って、その企業の歴史が説明されたりして、なぜそのCEOが悩んでいるのかの状況が明らかになっていきます。
これがスタンダードなケーススタディの記述でした。
で、IELTSのリーディングもたくさん読んでいると、同じようなパターンが見られることが分かります。
例えばリーディングのパッセージで、第一パラグラフって、いきなり著者の主張から入るのではなくて、あるシチュエーションとかストーリーが述べられることってよくあるんです。
そして、この第一パラグラフの記載って、叙述的なので、ちょっと難しめの単語や構文が使われてたりするんですよね。
第一パラグラフは読者を話に引き込むために、敢えてこういう表現をしているんでしょうね。
ネイティブにとっては引き込まれやすい導入かもしれませんが、ノンネイティブにとっては、むしろとっつきにくい導入になっているわけです。
でも、その認識がないと、第一パラグラフを読んだときに、
「うーん、ワケが分からん」
と感じるかもしれません。
人によっては第一パラグラフがあまりに難しくて戦意喪失、第二パラグラフ以降は読んでいても頭に入ってこない、というケースもあるでしょう。
でもこれってもったいないんですよね。
仮に第一パラグラフが訳が分からなくても、第二パラグラフ以降は読みやすいという場合も少なくありません。
だから、特に第一パラグラフが分かりにくいときは、「導入のためのストーリーが書かれているな」くらいに考えて、切り替えて、第二パラグラフに入っていきましょう。
IELTSリーディングはこういったパターン認識ができると、話の展開がすごく分かりやすくなります。
お試しくださいね。
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