こんにちは。藤本です。
ここのところIELTSライティングTask2の論理展開面でのチェック項目についてのお話をしています。
今日はこのシリーズ最終回で「論理的に話が展開できているか」という話です。
日本語の特性なのか、日本の教育のためなのか、私たち日本人は論理的に論述することが苦手です。
かく言う私も自分では論理的だと思っていたのですが、留学時代に論文を書くとよく論理が飛躍しているとか、論理的でないという趣旨でフィードバックがあることがありました。
ライティングの添削をしているとほとんどの方はこの部分に問題があったりします。
では論理的に展開が出来ていないというのはどういうことでしょう。
よく「論理の飛躍」とか「言い切れないことを言い切っている」ということが問題になりますが、その最大の原因が「勝手な前提を置いている」ということです。
例えば「スポーツは必要か」といった課題だったときに
「スポーツは必要だ。なぜならスポーツをするとリーダーシップが育つからだ。」
といった論理展開があったとします。
このとき、書いた人は勝手にスポーツを野球とかサッカーみたいなチームスポーツとして考えていて、そこからリーダーシップが育つと考えているのかもしれません。
しかし、スポーツには陸上とか水泳のような個人競技もあるわけで、必ずしもリーダーシップが育つとは限りません。
この後ろの文章でチームスポーツという条件を明確にした上で展開しているならまだ良いですが、それがない場合、読み手によっては個人競技を思い浮かべながら話を読むわけで、全く意味が通じない文章になってしまいます。
このように解説されるとよく分かると思いますが、でもこんな勝手な前提を置いてしまっている文章って本当によくあるんですね。
あるいは「家の中では靴を脱ぐ」みたいに日本の価値観では常識かもしれませんが、採点者であるイギリス人から見ると必ずしも常識でないことってありますね。
そういう前提を勝手に置いて理論を組み立てると説得力が欠けるロジックになります。
あなたのライティングにはこんな勝手な前提が入ってませんか?
ということで、3回シリーズでライティングの論理展開のチェックポイントを書いてみました。
本当はもっと他にもありますが、よくあるポイントをピックアップしてみました。
ライティングのスコアが伸び悩んでいる方は、このような論理展開に課題がある可能性があります。
特に単語や文法のミスは少ないのに、なぜかスコアが伸びないという方は、これらのどこかに課題がある可能性大です。
是非ご自身でチェックをしてみると良いと思います。
IELTSライティング講座では、このようななかなか本人では気づけないようなライティングの課題を添削を通して客観的に診断して強化をしています。